イナバシロウサギ
イナバシロウサギは『古事記』や『出雲神話(いずもしんわ)』に登場するずる賢いウサギ。
「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」がモチーフ。
『白兎神話(はくとしんわ)』
あるとき「隠岐諸島(おきしょとう)」から「因幡の国(いなばのくに)」に渡ろうとした「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」は、「ワニザメさんを数えてあげましょう」とワニザメを並ばせ、数えるフリをして海を渡ろうとした。
※「隠岐諸島(おきしょとう)」は、島根県の北から約50 kmに位置する島々
※「因幡の国(いなばのくに)」はかつて日本にあった国。
現在の「鳥取県」東半部を占めていた。
しかし渡り切ったところで騙していたことを明かしたため、一番近くにいた「ワニザメ」に皮を剝ぎ取られてしまう。
しかもたどり着いた「淤岐ノ島(おきのしま)」で身の皮が裂けて苦しんでいるところ、偶然通りかかった「八十神(やそがみ)」が苦しんでいるウサギをからかい、
「海塩を浴び、山の頂で強い風と日光にあたって、横になっていることだ」
と”間違った治療法”を教えられ、それを真に受けたウサギは塩が傷口に染みて、さらに痛い目をみる。
※「八十神(やそがみ)」は、オオクニヌシの兄弟にあたる神で、何人もいる。
(「八十(やそ)」とは「多くの」という意味であり、人数は不明)
※「淤岐ノ島(おきのしま)」は「鳥取県」の島
しかし、後から来たオオクニヌシに
「真水(まみず)で体を清め、蒲(がま)の花を敷(し)き詰めてそこで寝ると良い」
と、”正しい傷の治療法”を教えられると、傷口が癒えるとともに毛も元通りになって回復したのだった。
そして、オオクニヌシと「八十神(やそがみ)」たちが「因幡国(いなばこく)」の「八上比賣(ヤガミヒメ)」に求婚しに行く途中だと知ったウサギは
「ヤガミヒメ様は兄神ではなく、心優しい貴方様をお選びになるでしょう」
と予言し、自らが「伝令の神」となってオオクニヌシと「八十神(やそがみ)」達の到着より前に、この事実をヤガミヒメに伝えたのだった。
やがて、ヤガミヒメに求婚を申し込んだ「八十神(やそがみ)」達だったが、彼女はそっけなく対応し
「私はあなた方ではなく、オオクニヌシの元へ嫁ぎます」
と言って「八十神(やそがみ)」達を追い返して、見事「予言」を的中させたという。
現在ではそのエピソードから”縁結びの神”として「叶わぬ恋」をかなえ、特定の人との「親交」をより深める白兎神(はくとしん)として鳥取県鳥取市に所在する「白兎神社(はくとじんじゃ)」などに祀られている。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズでは、中位レベルの悪魔として主に登場。
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