マザーハーロット
マザーハーロットは『新約聖書』の最後の聖典「ヨハネの黙示録(もくしろく)」に「大淫婦(だいいんぷ)バビロン」として記されている”魔人”。
名を直訳すると「淫らな女(売春婦)の母」で、「反キリスト教」の象徴とされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
その姿は、「黙示録の獣」である”神に逆らう7つの頭に10本の角を持つ赤い獣”にまたがった”紫と赤の衣”を着た女性。
「宝石」や「黄金」などきらびやかな装身品で身を飾り、その手にはみだらな行為の汚れで満ちた「金の杯」を持った姿で描かれることが多い。
「ヨハネの黙示録」では「七つの封印」がすべて解かれ、地上を滅ぼす「七つの災い」がもたらされた後に彼女が降臨するという。
そして、その美貌で「王」や「指導者」をたぶらかしたり、手にした杯で民衆を酔わせて「キリスト教徒」を血祭りにあげるなど、その血に酔いしれるという。
しかし最終的に「黙示録の獣」に裸に剥(む)かれて喰われたあげく、神の裁きによって滅ぼされた。
そして彼女の死が、神の勝利とサタンの敗北の先駆けとして扱われ、イエス・キリストが復活(再臨)。
イエスによって悪魔や獣が倒され、殉教者と共に支配する平和な王国が千年続くという。
また、以下ではマザーハーロットは様々な説として扱われる。
過去説
マザーハーロットが乗っている7つの獣の頭を「古代ローマ帝国の王(または丘)」、彼女自身を「他の王たちが支配する都」などとし、彼女の存在はキリスト教への迫害が強かったとされる過去の「古代ローマ帝国(紀元前753年~西暦446年)」の衰退を表現している説がある。
(マザーハーロットが登場する”ヨハネの黙示録”は、2世紀(西暦101年~200年)に登場)
7つの獣の頭には、古代ローマ帝国第3代皇帝・カリグラ(西暦12年~41年没)、第5代皇帝ネロ(西暦37年~68年没)といった暴君の存在が示唆されており
特に皇帝ネロは、「ローマ大火」にかこつけてキリスト教徒を迫害した挙句、キリスト教徒の初代ローマ教皇・ペトロ(?~67年没)を逆さ十字架にかけて殉教に至らしめたため、よく名前が挙がる。
現在進行説
現在進行形の預言とし、警鐘を鳴らす立場として扱われる説。
現在キリスト教会の組織が発展してゆく過程で、目に見える物体や像などを崇拝する偶像崇拝(キリスト教は、目に見えない神の霊を信仰している)が多く浸透し、汚れや貪欲、惑わしなどといった欲望が数多く取り込まれることになっているらしい。
それはすなわち、教会自身が破滅を導く「バビロンの悪習(マザーハーロットのこと)」を引き継ぐ者に堕ちているとした説。
未来説
現在進行説が未来に起こるといった説。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』にて初登場。
作中では高いステータスに非常に優秀な耐性、さらに強力なスキルを持つ強敵として登場。
仲魔にするには困難だが、それに見合う価値が十分ある最強クラスの悪魔。
後ろ姿だけみればスレンダー美女♡。
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トランぺッター
トランぺッターは『新約聖書』の最後の聖典”ヨハネの黙示録”に記される”終末を告げるラッパを与えられた神の遣い”。
また、天使であるとされている。
トランぺッターたち終末を告げるラッパを吹く天使が自分のラッパを吹くと、それぞれに火災や星の墜落など様々な厄災を起こし、地上を一旦、死の世界へ変える。
- 一人目のラッパは火と雹(ひょう)を降らせ、地上の1/3を滅ぼす。
- 二人目のラッパは海を干上がらせ、その1/3を減らす。
- 三人目のラッパはニガヨモギという星を地上に落とし、地上の川の1/3を毒で汚す。
- 四人目のラッパは暗闇を呼び寄せ、地上の昼の時間を1/3にしてしまう。
- 五人目のラッパは地獄の蓋を開け、アバドンと僕(しもべ)の蝗(イナゴ)を呼び出す。
- 六人目のラッパはユーフラテス川の畔に繋がれている「四人の御使い(四騎士)」を開放し、 地上の人間の1/3を虐殺する。
- 七人目のラッパはキリスト教の神が世界を支配したことを告げ、キリスト教徒以外の異教徒を滅ぼすべく様々な天変地異を巻き起こす。
この終末において、悪魔は神との戦いに敗れ、神に選ばれなかった「キリスト教徒」以外の「異教徒」はすべての人々が死ぬことになるという。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』が初登場。
作中においてトップクラスに強い凶悪BOSSとなる強敵。
万全を期して挑まないと瞬殺される。
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ホワイトライダー
ホワイトライダーは『新約聖書』の最後の聖典”ヨハネの黙示録”に記される”神の怒りの代行者たる死の天使達”の一人。
通称:「黙示録の四騎士」
(『聖書』には「騎士」といった相当する単語はなく、馬に乗っているため、和訳でそう呼ばれることが多くなった。)
「七つの封印」のひとつで、最初となる第一の封印が解かれた時に現れる「支配」を司る死の天使。
手には”侵略者”を象徴する弓を、頭には”征服者”を象徴する冠を被り、そして”勝者”を象徴する白馬に乗った姿で現れる。
神の戦いの象徴である彼は、勝利の上の勝利、すなわち「支配」をすることを求められており、地上に戦争を起こし、人間の「支配」を行うという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』。
メガテンにおいても「災厄の先駆け」であるホワイトライダーは、いずれのシリーズにおいても魔人の恐ろしさをプレイヤーに味わせる実力を持つ。
特に『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』では、破魔耐性のない相手を即死させる「ゴッドアロー」という凶悪スキルで仲魔を即死させ、無限に現れるザコ召喚でじわじわHPを削ってくる。
何よりもセーブポイント前で待ち構えるという鬼畜仕様で、初見では即死必須。数多のメガテニストが戦慄した。
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レッドライダー
レッドライダーは『新約聖書』の最後の聖典”ヨハネの黙示録”に記される”神の怒りの代行者たる死の天使達”の一人。
通称:「黙示録の四騎士」の一人で、 第二の封印が解かれた時に現れる「戦争」を司る騎士。
”流血”を象徴する火のように赤い馬に乗り、大きな剣を構えて現れるという。
レッドライダーには地上の平和を奪って、人々に殺し合いをさせる力が与えられており、内乱や同士討ちを引き起こすとされる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』。
作中でも災厄の2番手であるレッドライダーは、敵複数体に高威力の物理ダメージと混乱状態を付着させる「テラーソード」を繰り出す厄介な敵。
他にも強力な全体・単体魔法スキルや増援による補助を備えており、ホワイトライダー同様に対策を練らず挑めば全滅必至の相手である。
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ブラックライダー
ブラックライダーは、『新約聖書』の最後の聖典”ヨハネの黙示録”に記される”神の怒りの代行者たる死の天使達”の一人。
通称:「黙示録の四騎士」の一人で、 第三の封印が解かれた時に現れる「飢饉(ききん)」を司る騎士。
”荒廃”を象徴する黒い馬に乗っており、手には”食料を制限する天秤”を持って現れるという。
飢饉を起こす力で食料を減らし、人々が苦しんでいる内に殺すという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』。
作中でも災厄の3番手であるブラックライダーは、敵全体のHPを半減させて魔封状態を付着させるスキル「ソウルバランス」が強力。
その他にも万能属性魔法を駆使し、「死霊召喚」でレギオンを呼び出して「マカカジャ」で攻撃力を上げる等、他の魔人同様強敵。
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ペイルライダー
ペイルライダーは、『新約聖書』の最後の聖典”ヨハネの黙示録”に記される”神の怒りの代行者たる死の天使達”の一人。
通称:「黙示録の四騎士」の一人で、 第四の封印が解かれた時に現れる「死(疫病)」を司る騎士。
黄泉の主(ハデス)を従え、自らの名は「死」と言い、現れるという。
その姿は、青白い馬(蒼ざめた馬)に乗り、命を刈り取り死を収穫する死神そのものである。
唯一「ヨハネの四騎士」のなかで、「持物」や「象徴」が明確化されていないのはペイルライダーだけであり、他の三騎士が神より与えられた権能が「支配」・「戦」・「飢饉」といった抽象的なものであるのに対し、ペイルライダーは「人を滅ぼす」と書かれた異色の存在。
「死病」や「疫病」を起こし、人々の命を滅ぼすという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。
唯一、他の三騎士よりも早く登場している古株。
『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』 では、最後の災厄として登場。
万能属性スキル「ペストクロップ」でPOISN状態に陥った相手を即死させ、「死魔召喚」で呼び出した夜魔ロアのスキル「自爆」のダメージを吸収して体力を回復するという厄介者。
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ヘルズエンジェル
ヘルズエンジェルは黒のライダースーツを着用し、真っ赤なマフラーをたなびかせて自ら「地獄の天使」を名乗るバイカー姿の魔人。
「自身も含めた全てのものへ向けた怒り、憎悪」から生まれたために常に怒りを持ち、己を含んだ世の中の何もかもを憎んだその怒りは、「暴力」のみを意思伝達能力とする忌まわしい存在へと自らを変えた。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
モチーフはアメリカに実在するバイカー集団「ヘルズ・エンジェルス」。
デザインはアメコミ『ゴーストライダー』の影響も大きい。
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だいそうじょう
大僧正(だいそうじょう)とは、仏教における僧侶の階級・「僧階(そうかい)」において、頂点に位置する僧侶のこと。
「僧階(そうかい)」は宗派によって若干異なるのだが、大僧正(だいそうじょう)は必ず頂点に位置する最高位の僧侶で、お坊さんの最高峰。
僧侶の世界においては実年齢よりも仏門に入ってからの修業年数が重視されており、高い「僧階(そうかい)」になるほど厳しい修行を行うことが必要である。
そのため「僧階(そうかい)」の高い僧侶ほど厳しい修行を長年乗り越えており、階級によって絶対的な上下関係にある。
特に緋色(ひいろ)の法衣を身につけることが許されるのは、どの宗派でも大僧正(だいそうじょう)のみで、尊敬を込め、猊下(げいか)と呼ばれる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は 『真・女神転生(1992年)』で、”魔人”種族でも古株。
姿は黄色の僧衣に緑色の袈裟を着けた即身仏。
メガテンでは戦乱の世の頃、人々が苦しみ惑う中で、それを憂い救済のために断食を瞑想に取り組む内に自らの命を絶った僧侶とされており
信心深い者が苦しんでいると、どこからともなく現れ救いの手を差し伸べると言われている。
『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-マニアクス(2004年)』では “瞑想”によるHP、MP吸収で疲弊させて全体破魔・呪殺魔法スキルで敵を即死させていく前半戦と、“喝破(かっぱ)”によるプレスターン増加から“煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)”による状態異常付着で追いこむ後半戦といった苛烈な攻撃を仕掛けてくる。
他のシリーズでもよく登場し、仲魔にできれば強力な存在となる。
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マタドール
マタドールは、牛の突撃をかわしながら華麗に仕留めることを目的とした競技「闘牛」における最高位の闘牛士(とうぎゅうし)のこと。
闘牛士の世界は階級制になっていて、下から槍士「ピカドール」、補佐「バンデリジェーロ」、そして正闘牛士「マタドール」となっており、マタドールは「闘牛士」全体の1割程度の選ばれた人たち。
スペインやポルトガル、南部フランス、ラテンアメリカなどで行われていて、特にスペインでの「闘牛」は”国技”とされ、盛んだった。
ちなみに一人で行うのではなく、幾人かの闘牛士が、かわるがわる攻撃して牛を弱らせていく。
最初は「バンデリジェーロ」がカポーテと呼ばれる布を使って牛を「ピカドール」の近くへ誘導。
続いて馬に乗った「ピカドール」が槍で牛を突き、「バンデリジェーロ」が銛(もり)を打つ。
そして最後にとどめの一撃を打ち込むのが「マタドール」である。
死の危険があるため、基本的に男性の職業。
危険はあるが、成功すれば莫大な金と名誉が得られるため、1900年代のスペインにおける「闘牛士」は、貧困層の成り上がりルートの鉄板だった。
しかし2000年代に入り、大衆娯楽の中心がサッカーに移り、観客数が激減。年数十回開催されるのみとなっていく。
さらに動物愛護団体からの強い批判にもさらされ、2010年に「闘牛禁止法」が成立。
2012年からは「闘牛」を行なうことを禁止され、現在では行われていない。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』
なんかうるさい。
「血のアンダルシア」という物理スキルが強い。
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デイビッド
メガテンオリジナルの魔人で元ネタなし。
死ノ恐怖・・・ソノ調べヲ奏デル者
らしい。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生(1992年)』で初登場。
ちなみに作中で落とす武器の「ストラディバリ」はバイオリンの”ストラディバリウス”から。
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アリス
アリスは金髪の少女の姿をした正体不明の霊。
あどけない容貌に反して底知れぬ呪力を持つ魔人である。
不幸な死を遂げたイギリス人少女の霊であるとも、売れない小説家の偏愛思念とも言われるが、真実は彼女自身ですら分からない。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生(1992年)』から登場し、以降のシリーズでも常連悪魔となっている人気悪魔。
『真・女神転生(1992年)』 では「メシア教」が行った東京へのICBMの投下によって幼くして死を迎えるが、”赤伯爵”こと魔王ベリアルと、”黒男爵”こと堕天使 ネビロス に魂を拾われ、屍鬼(しき)として蘇った。
年相応に無邪気で愛らしくも、自由奔放でワガママな性格をしており、永遠の友達(ゾンビ)になってくれる存在を求めている。
シリーズによっては、ベリアルとネビロス による特殊二身合体によって仲間になることがある。
「死んでくれる?」がお決まりセリフのかわい子ちゃん。
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