ルシファー
ルシファー (ルキフェル、ルシフェルとも) は、全ての”悪魔”の頂点に君臨する地獄の”魔王”であり、かつての光の”大天使”。
名前には「明けの明星」・「光をもたらす者」という意味をもつ。
※「明けの明星」とは、うっすらと空が夜明け前から白(かす)んでくる時間帯にひときわ明るく輝く「金星」のことで、意味としては「光り輝くほど美しい」的な比喩として使われている。
「キリスト教」、特に「西方教会(せいほうきょうかい)」においては、悪魔の長である サタンの別名であるとされ、堕天前の呼び名が”ルシファー“、堕天後の呼び名が”サタン“とされ同じ悪魔とされることが多い。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※西方教会(せいほうきょうかい)とは、キリスト教の派閥のこと。
最大派閥である「カトリック」や、「プロテスタント」のことを指す。
しかし、「キリスト教」の正典である『聖書』にはそのことは記載されておらず、本来は別個の存在であり、サタンとは対立関係にある。
(近年では同一の悪魔として扱われることが多いが、元々サタンとは別々の存在の悪魔。メガテンシリーズでも別々の存在として扱われている。)
「堕天」する以前は、「聡明」で「強大な力」をもった天使の最高位・”熾天使(してんし)”とされ、その姿は「6枚の翼」を持つ大変美しい姿をした”大天使”であった。
しかも、”天使”の中でも唯一、神の右側に座ることを許され、神に最も愛されていた”天使”であった。
堕天した理由
そんなルシファーが堕天した理由は
・最初の人類・アダムに嫉妬した。
・地上の人間を救済するため。
・人間に知恵を吹きこんだ代償
など諸説あるが、最も有名なのは「自らは神を越えられる」という「傲慢(ごうまん)」さから、「神への反乱」を起こしたというもの。
”天使”の三分の一を率いて、天界を二分するほどの大戦争を起こしたが、最終的に「神の軍勢」の前に敗れてしまう。
そして、大天使・ミカエルによって「魔界」に堕とされ、神に復讐を誓う”大魔王”になった。というもの。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』。
メガテンシリーズでは主に「CHAOS側」の親玉としての扱いを受けており、仲魔にすることができれば全悪魔の中でも最強クラスの力を持つ。
また、「唯一神(ゆいいつしん)」を倒すために戦力を増強したり、世界と引き換えに一人の悪魔を生み出したり、「子供」や「老人」、「イケメン」や「ブロンド美女」等に変化して「主人公」たちと戯れることが多い。
通称「閣下」。
管理人が最も愛する御方で、様々な「アニメ」、「漫画」、「ゲーム」にも出演されている超有名悪魔。
ちなみに海外ドラマ『LUCIFER』にも出演中。高級ナイトクラブを経営したり、「ロス市警殺人課の女性刑事」とコンビを組んで「殺人事件」も解決する。
ルシファーの関連動画
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ベルゼブブ
ベルゼブブは、名前に「蠅の王」という意味を持つ地獄の魔王。
堕天したルシファー(サタン)につぐ地位とされており、地獄のNO.2。
また、「ユダヤ教」・「イスラム教」・「キリスト教」など「一神教」を信じる者たちと敵対する「悪魔の代表格」とされている。
※「ユダヤ教」はイスラエルを中心として信仰される宗教。信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされる。
※「イスラム教」は、「ユダヤ教」・「キリスト教」と同じルーツをもつ「世界三大宗教」の1 つ。信者は全世界で16〜19億人いるとされ、全ての宗教の中でNo.2。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
特に「キリスト教」では”神の敵対者”であるルシファー(サタン)の地位が「時代」や「文献」によって低いものであったりするのに対して、ベルゼブブは一貫して「悪魔の首領格」として扱われている。
そのことから「キリスト教」ではルシファー(サタン)よりベルゼブブの方が邪悪な悪魔とされていて、実力もルシファー(サタン)をも凌ぐとされている。
さらに別名が多く
・「七つの大罪(暴食)を司るもの」
・「糞山の王」
・「悪魔の帝王」
・「地獄帝国の最高君主」
・「蠅騎士団の創設者」
と、すごそうな名前が色々とつけられている。
※「七つの大罪」とは、人間を罪に導く可能性があるとされてきた「欲望」や「感情」のこと。
一覧
・「傲慢(ごうまん)」
・「虚飾(きょしょく)」
・「怠惰(たいだ)」
・「憤怒(ふんど)」
・「強欲(ごうよく)」
・「色欲(しきよく)」
・「暴食(ぼうしょく)」
また、本来ベルゼブブは悪魔ではなく、「カナン地方」の”主神”であり、”嵐”と”慈雨”の神・バアルのことだったのだが、「気高き主」という意味のバアルの尊称(そんしょう ※尊敬を込めた名前)である「バアル・ゼブル」が変化してベルゼブブが生まれたという。
※「カナン地方」は、地中海とヨルダン川・死海に挟まれた地域一帯の古代の地名。現在の「イスラエル」あたり。別名:「乳と蜜の流れる場所」
ベルゼブブが誕生した説
ある時代までは信仰が厚かったバアルだが、時代が経ると「カナンの地」に入植してきたヘブライ人達がバアル信仰を嫌いだす。
しかもバアル・ゼブル(ヘブライ語で「気高き主」)を語呂の似たバアル・ゼブブ(ヘブライ語で「蠅の王(糞山の王)」という意味)と蔑んで、 「気高き主」 から「蠅の王(糞山の王)」に貶めて”邪教神”として扱いだした。
やがて、この「蠅の王(糞山の王)」である”邪教神”が『聖書』において「悪霊の親玉」として書かれたことから、バアル・ゼブブ(のちに呼び方がベルゼブブとなった)という悪魔が誕生。
その後、名前のとおり「巨大な蝿の姿」の絵が記されることが多くなり、現在の「蠅の王」のイメージが定着。
バアルは忘れられ、悪魔であるバアル・ゼブブ(ベルゼブブ)が広まって有力な悪魔として広く知られるようになったという。
能力
ベルゼブブは配下である「死の運び手」の蠅(はえ)を遣って「魂」を地獄に運ばせると、その「魂」を支配して人間に”悪魔”を信仰させることができる。
また、蠅(はえ)だけではなく他の害虫を多く支配してベルゼブブの意のままに行動させることも可能で、作物を荒らす「ハエの害」から人間を救う力も持っている。
(これは前身である豊穣神・バアル(「豊穣(ほうじょう)」は作物の神様)の影響が強い。)
そのほかにも「性欲」を刺激して争いをそそのかしたり、「嫉妬心」を生み出させる能力を持つ。
ちなみに怒らせると炎を吐き、狼のように吼えるらしい。
地獄のNo.2
また、ベルゼブブはそのカリスマ性から「蝿騎士団(はえきしだん)」という騎士団を創設している。
そこにはアスタロトなどの多くの強力な”悪魔”の名士が参加しており、自身の実力だけではなく「権力」・「威厳」・「邪悪さ」と全ての”悪魔”の中で群を抜いているため、あの悪魔王ルシファー(サタン)ですらベルゼブブには一目も二目も置いている大魔王。
女神転生シリーズにおいて
原作小説である『デジタル・デビル・ストーリー(1986年)』から登場する最古参悪魔。
ゲームにおいても初代の作品である『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』から登場。
メガテンシリーズでは主に「CHAOS側」の大幹部として登場しており、BOSS戦の際にはこの「蠅さま」に苦しめられた方も多いという。
仲魔にすると、ステータス・スキル・耐性ともに全てにおいて優秀で頼りになる。
「閣下」と同じく色々な「アニメ」、「漫画」、「ゲーム」に出演されており、一般人でも知っている人も多い有名悪魔。
ベルゼブブの関連動画
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アスタロト
アスタロトは「ヨーロッパの伝承」に伝わる悪魔。
「悪魔の偽王国」という魔導書では「40の悪魔の軍団」を率いる強壮な「大公爵」として扱われ、「大奥義書」・「真正奥義書」という魔導書ではルシファー、ベルゼブブと並ぶ「地獄の支配者」の一人として扱われる”大物悪魔”。
あらゆる「学問」に精通し、「過去」と「未来」を見通す能力と、強大な力を持つ。
召喚すると、「巨大なドラゴン」あるいは「大蛇」に乗った「貴公子」の姿で現れるが、口からは「毒の息」や「耐え難い悪臭」を吐き出すため間近に寄らせるのは大変危険。
そのため、召喚者は必ず「魔除けの印」を持たねばならない。
しかし、召喚した者には「秘められた知識」を教えてくれるので、知識を求めるものはこぞってアスタロトを求めたという。
その他にも悪魔としての属性は「怠惰」を好み、人間にもそれを吹き込む事で「堕落」へと誘い込むとされる。
また、「文献」によっては元々悪魔ではなく、古代バビロニアの”金星”の女神・イシュタルが堕天した存在とも言われている。
女神転生シリーズにおいて
『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』で種族”邪神”として初登場。
『真・女神転生(1992年)』でのアスタロトは「唯一神」によって貶められた姿であるとされ、真の姿である女神・イシュタルへと戻ろうとする描写がある。
そして続編の『真・女神転生Ⅱ(1994年)』では特定の条件を満たせばアスタロトからイシュタルとアシュターを分けるイベントがあり、真の姿であるイシュタルを取り戻すことに成功する。
最近のシリーズではこの設定はなくルシファーの忠実な部下としての印象が強い。
アスタロトの関連動画
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アンリ・マンユ
アンリ・マンユは「ゾロアスター教」の悪神。
※「ゾロアスター教」は、紀元前6〜7世紀に古代ペルシア(現在のイラン北東部)で成立したとされる宗教。信者数は15万人程度とされる。
正式名称はアンラ・マンユ。(アンリ・マンユは表記のゆれ)別名としてアーリマンがある。
「善悪二元論(ぜんあくにげんろん)」の「ゾロアスター教」において、”最高善(さいこうぜん)”とする善神アフラ・マズダーに対抗し、”絶対悪(ぜったいあく)”として表される存在。
※「善悪二元論(ぜんあくにげんろん)」は、世の中の事象を”善”と”悪”の二つに分類する事で世界を解釈する認識法。つまりグレーはなく、シロクロはっきりしたいぜ論。
アフラ・マズダーが「光の世界」を創造すると、すかさずアンラ・マンユは対抗して
・「害虫」
・「毒性生物」
・「猛獣」
・「冬」
・「嵐」
・「欲望」
・「憎悪の心」
・「病気」
・「悪」
などの、あらゆる「16の災難」をこの世に創造したという。
また、多数の悪魔を率いて彼らに「悪行」を広めるようにすすめたり、人間の心の隙に付け入っては”悪”を為すよう唆したりなど、この世を「悪と闇に染め上げよう」と画策している。
「この世が始まる前の戦い」ではアフラ・マズダーに敗れて深淵(しんえん)に落とされたが、徐々に「勢力」を盛り返して再びアフラ・マズダーと世界の終わりまで戦いを繰り返すという。
実体はないが、この世に現れるときには「ヘビ」や「トカゲ」といった「爬虫類」の姿で出現するとされる。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生if…(1994年)』にてアンリ・マンユとして初登場。
種族は”魔王”で、ラストダンジョンの一室に幽閉されている「強敵」として現れる。
以降のシリーズでは別名のアーリマンとして登場。
メガテンシリーズの派生作品『魔神転生Ⅱ(1995年)』では、「ニュートラルルート」のラスボス・アーリマンとして登場。
『真・女神転生Ⅲ(2003年)』では、感情否定のコトワリ「静寂(シジマ)」に呼応して降臨した「虚無の神」・アーリマンとして「ラストダンジョン」のボスとして登場する。
この世の全ての悪の根源という実に「中二病心」をくすぐられる悪魔である・・・。
アンリ・マンユの関連動画
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サタナエル

サタナエルは「ボゴミル派」における堕天前のサタンの名前。
※「ボゴミル派」は、10世紀半ばから14世紀末まで「ブルガリア」を中心に信仰された「キリスト教」系異端宗教
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
「ボゴミル派」の『創造神話(勝手に作りました)』によれば、神の二人の息子の内の長男はサタナエルであり、弟はミカエルとされ、ミカエルは地上に来てイエス・キリストになったとされる。
また、サタナエルは背に「十二枚の翼」を持つ最も美しい”天使”にして「神の息子」であったが、傲慢さ故に神に反逆して敗北し、堕天した。
といったルシファーと同じような伝説を持つ。
他にもサタナエルは神に対抗するべく「この世」と「人間の肉体」を造り、最初の人間アダムを造り出した。(魂は神が創造したらしい。)
と「ボゴミル派」は説いている。
また、アザゼルら「グリゴリ(見張る者達)」の一員として登場することがあり、「グリゴリ(見張る者達)」達が堕天したのはサタナエルに唆されたからとも言われている。
サタンの堕天前の名前をサタナエルとする記述は『聖書』にはなく、正統派の「キリスト教(「カトリック」や「プロテスタント」等)」の伝統では一切支持されておらず独自の説。(非公式の二次作品扱い)
ルシファー(堕天前)=サタン(堕天)という解釈は、「カトリック」で認められている。(一部では公式みたいな扱い)
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』。
種族は”魔王”。
人類の魂を回収するため、古の昔から歴史に介入してきた機関「ファントムソサエティ」の幹部として登場。
主人公が属する「スプーキーズ」のリーダーである桜井雅宏(さくらいまさひろ)の肉体を乗っ取り、終盤のボス戦で戦うことになる。
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ルキフグス

正式名称はルキフゲ・ロフォカレ。
ルキフグスとは「ルキフゲ・ロフォカレ」の名を縮めたもので、ラテン語の「Lux(光)」および「Fugio(逃げる)」からなっており、「光を避ける者」を意味する。
悪魔に関することを記載したグリモワール(魔術書)「大奥義書」によれば、
・皇帝 ルシファー
・君主 ベルゼブブ
・大公 アスタロト
といった「地獄の3人の支配者」に仕える6柱の上級精霊の1柱であり、「首相(しゅしょう)」と、「宰相(さいしょう)」を勤める。
※「首相(しゅしょう)」は、”内閣を構成する閣僚(大臣)のうち首席の者”。
民主主義の政治におけるトップの役職で、日本でいえば「内閣総理大臣」。
※「宰相(さいしょう)」は”君主の命を受けて宮廷(きゅうてい)で国政(こくせい)を補佐する者”。
君主制の国において、「王」を除いた政治における最高位の役職で、王とともに国を作り上げていく存在。
(「魔界」にも色々な国があって、それぞれ務めているということなのかも。)
6柱の上級精霊一覧
・宰相 ルキフグス
・総司令官 サタナキア
・司令官 アガリアレプト
・中将 フルーレティ
・軍曹 サルガタナス
・元師 ネビロス
バエル・アガレス・マルバスを配下に持ち、ルシファー に命じられて世界中の「富」と「宝物」を管理しているという。
そのため、「富」と「財宝」を目当てに「魔術師」たちが召喚したがる悪魔といわれている。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』にて、種族”魔王”として初登場。
メガテンでも魔界の宰相を務め、CHAOS陣営の大幹部という立ち位置で登場。主に閣下の忠実な部下としての印象が強い。
名作と名高い『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』では隠しボスとして登場する。
「閣下」の補助としてよく頑張っている金庫番。
ルキフグスの関連動画
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マーラ

正式名称はマーラ・パーピーヤス。
『インド神話』の”死”を運ぶ悪魔で、多くの「悪霊」を従えて人々を堕落させる”煩悩(ぼんのう)”の権化。
別名「第六天魔王(だいろくてんまおう)」とも呼ばれ、”煩悩(ぼんのう)”を持つ存在の全ての頂点に立つ強大な神ともされている。
その姿は詳細に書かれてはいないが、この世にあらわれる時には巨象の悪魔・ギリメカラの背に乗っていることが多い。
『神話』では「恐怖」をかきたてる術を得意とし、苔提樹(ぼだいじゅ)の下で「悟り」を開こうとしていた「釈迦(しゃか)」を妨害したことで有名。
これは”煩悩”の化身であるマーラにとって、 「釈迦(しゃか)」が「悟り」を開く事は「自身の破滅」につながるためである。
(”煩悩”を打ち消す「知恵」を釈迦(しゃか)が世に広めれば、”煩悩”が減ってマーラの力が弱まるため。)
※「釈迦(しゃか)」は、「仏教(ぶっきょう)」の創設者。本名はゴータマ・シッダールで、2500年前頃に生まれたとされている。(諸説あり)
また、ネパール西南部の”釈迦族(しゃかぞく)”の国の王子であったため、「釈迦(しゃか)」と呼ばれるようになったという。
ちなみに「仏陀(ぶっだ)」と呼ばれることもあるが、「仏陀(ぶっだ)」とは「仏教」で悟りを得ることを指すので、本来は個人を表すものではない。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
釈迦(しゃか)とマーラ
悟りはじめた「釈迦(しゃか)」に気付いたマーラは、手始めに美しく「技」に長けた三人の娘達を送り込むが、「釈迦(しゃか)」は「数々の誘惑」に屈することはなかった。
マーラは次に恐ろしい形相の「怪物」達に「釈迦(しゃか)」を襲わせ、「恐怖」で屈服させようとするが、なぜか「釈迦(しゃか)」に近づくことはできなかった。
それでもマーラはなお「妨害」を続け、「岩石」やありとあらゆる「武器」を降らせたり、周囲を「暗闇」に覆ったりするが、「釈迦(しゃか)」はそんな状況となっても動じずに失敗に終わる。
最後はマーラ自らが「巨大な円盤」を振りかざして向かっていくが、「円盤」はなぜか「花輪(はなわ)」となってしまったという。(なんで???)
やがてマーラは「敗北」を認めて立ち去り、「釈迦(しゃか)」は「悟り」を開いたとされる。
余談
後の日本に、マーラが釈迦(しゃか)の修行の邪魔をしたエピソードが伝わると、修行者のあいだで”煩悩”の象徴とされる「男根」をマーラの存在に引っかけて「魔羅(まら)」と呼ぶようになった。
それが現在でも「隠語」として使用されている。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生(1992年)』にて初登場。
メガテンシリーズではそのそそり立つ逞しいお姿から通称:「ご立派様」と崇められている。
高い力ステータスと物理スキル(しかも状態異常付き)で数々のプレイヤー達を苦しめた。
仲魔にするとご立派な見た目通り頼もしい存在になるが、氷結弱点になることが多い。
似た悪魔にミシャグジさまがいて、よく並べられる。
全メガテンシリーズに登場していて、メイン、サブストーリーによく登場するATLUSのお気に入りの卑猥悪魔の一体。
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スルト
スルトは『北欧神話』の神々に敵対する”巨人族”の王。
※「北欧」はヨーロッパ北部地方のことで、「 デンマーク」・「スウェーデン」・「ノルウェー」・「フィンランド」・「アイスランド」の5か国をさすことが多い
火の国・「ムスペルヘイム」を支配しており、名前には「黒」や「黒い者」を意味する。
”神々”と”巨人族”との最終戦争・「ラグナロク」では炎を全身にまといながら南から進軍し、豊穣神・フレイと激闘を繰り広げ彼を討ち果たした。
そして、多くの”神々”や”巨人族”が倒れていくなか最後まで生き残り、炎の剣・「レーヴァテイン」を用いて地上の全てを焼き尽くしたという。
世界を焼き尽くした後の詳細な末路(まつろ)は明かされていないが、力尽きて死亡したとされる。
『北欧神話』世界の終焉を担った存在。
また、「アイスランド」での「噴火」や「溶岩流」などを、神格化したものがスルトの発祥だったのではという説もある。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』で、CHAOS陣営のボス魔王として登場。
シリーズでは高いステータスと強力な火炎属性スキル、さらに固有スキル「ラグナロク」が備わっていることが多い。
特に『真・女神転生Ⅲ(2003年)』での 「ラグナロク」 は作中最高クラスのダメージをたたきだすので、炎属性が弱点のBOSS戦には欠かせない仲魔。
さすが、最終戦争を終わらせた御方である。ネックは一貫して裸なので氷結弱点であること。(服着ろ。)
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ロキ
ロキは『北欧神話』の悪神。
※「北欧」はヨーロッパ北部地方のことで、「 デンマーク」・「スウェーデン」・「ノルウェー」・「フィンランド」・「アイスランド」の5か国をさすことが多い
非常に「美しい姿」と「悪知恵」の働く賢い知能を持ち、性格は「気まぐれ」で「悪戯好き」と、とんでもないことをやらかすことで有名な『北欧神話』のトリックスター的存在。
もともとは”巨人族”の父と母の間に生まれた”巨人族”だが、敵対する”アース神族”の一員となり、神となった。
※「アース神族」はオーディンを長とする『北欧神話』の神々の系統。
”巨人族”の女性・アングルボザを妻とし、子供には
・大蛇 ヨルムンガルド
・大狼 フェンリル
・冥界の支配者 ヘル
・オーディンの愛馬 スレイプニル
など、数多くいる。
人を引き付ける「魅力」の持ち主であり、その魅力で主神・オーディンと「義兄弟」になる契約を交わしたり、「女性」に変身して「男性」と交わったり、「牝馬(ひんば ※メスの馬)」に化けて子供(スレイプニル)を産んだりする等、自由奔放な性格の持ち主。
また、何かと問題を起こしては「神」や「人間」を困らせることが多いのだが、その反面で「神々」の危機を救うような活動をするなど、問題はあるものの有能な神として描かれている。
ちなみに、雷神・トールとは最も仲がよいとされ、共に「巨人族の国」を冒険したりする間柄だったという。
そんな、”アース神族の問題児”としてさまざまな活躍を見せるが、最終的に”神々”と”巨人族”の最終戦争・「ラグナロク」を引き起こしたものとして、その名には「閉ざす者」・「終わらせるもの」という意味がある。
バルドルの殺害と「ラグナロク」
ロキは、オーディンの息子・バルドルが気に入らなかった為、バルドルの弟である”盲目の神”・ヘズを騙して兄を殺させた。
これを嘆いたバルドルの母・女神フリッグに応えて、”俊敏の神”・ヘルモーズが死の国「ヘルヘイム」へ向かい、”冥界の女王”・ヘルに彼を生き返らせてくれと頼む。
ヘルは
「本当に、全世界の者が彼のために泣いているというならば生き返らせてやろう」
と約束する。
フリッグの頼みで、本当に「全世界のあらゆる生物・無生物」が彼のために泣いた。
ところが、たった一人、女巨人・セックが泣かなかったのでバルドルは戻ってこなかった。
このセックの正体は実はロキで、このことを「宴の席」で「神々への侮辱」と共に明かしたことで怒りを買い、「罰」として巨大な岩に息子・ナリの腸(ちょう)で縛られて「地下世界」に幽閉される。
(この腸は神々により、息子・ナリから引きずり出されて「鉄」となった。)
「地下世界」は「蛇の毒液」が滴り落ちる場所で、ロキの頭に「蛇の毒液」があたると、苦痛のあまり大声で叫んで地上に「地震」を起こすほど身をよじる「激痛」であった。
やがてこの幽閉が解除されたことにより、”巨人族”を率いて”アース神族”を滅ぼすために出陣し、最終戦争「ラグナロク」を引き起こす。
しかし、最後は”光の神”・ヘイムダルと相打ちになり死んでしまう。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズでは原作小説の『デジタル・デビル・ストーリー(1986年)』から登場している最古参常連悪魔の一体。
『真・女神転生Ⅲ(2003年)』ではギンザのバーで飲んだくれているNPCとして登場し、酔っ払いながら千円札がある部屋を高額で売りつけようとする。
備考
トールと共に「MARVEL作品」にも出演している人気者。
「MARVEL作品」では「角ヘルメット」に、「緑」を基調としたコスチュームを羽織ったロン毛男である。
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ベルフェゴール

ベルフェゴールは「ユダヤ教」、「キリスト教」に伝わる代表的な悪魔で、地獄の「君主」階級にあたる大物。
「七つの大罪」において「怠惰(たいだ)」を司る悪魔とされ、人間の「発明」を手助けし、便利な発明品を人間に与えることで堕落させるとされる。
※「ユダヤ教」はイスラエルを中心として信仰される宗教。信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※「七つの大罪」とは、人間を罪に導く可能性があるとされてきた「欲望」や「感情」のこと。
一覧
・「傲慢(ごうまん)」
・「虚飾(きょしょく)」
・「怠惰(たいだ)」
・「憤怒(ふんど)」
・「強欲(ごうよく)」
・「色欲(しきよく)」
・「暴食(ぼうしょく)」
その姿は「牛の尾」に「ねじれた二本の角」、アゴには「ヒゲ」を蓄えた醜悪な容姿とされる。
また、「洋式便所」に座った姿でも知られるが、これはフランスの文筆家である「コラン・ド・プランシー」の『地獄の辞典(1818年)』に収録された挿絵によるもので最近のイメージ。
ちなみに召喚されると男を魅了する「妖艶な美女」として現れ、「好色の罪」をもたらすとされる。
一説ではベルゼブブの配下で料理長の悪魔・ニスロクと同じ悪魔とされる場合もある。
幸福な結婚は存在しない?
中世ヨーロッパの伝説によれば、ある時魔界で
「幸福な結婚というものは果たして存在するのか?」
という議論が起こり、実際にそれを見てくるためにベルフェゴールは「人間界」へやってきた。
彼は様々な人間の「結婚生活」を観察したが、その結果「幸福な結婚」など無いと言う結論を出し、人間嫌いになったらしい。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』だが、現在の便座に腰を下ろした悪魔の姿になったのは『真・女神転生Ⅱ(1994年)』から。
高ランクの「邪神」か中ランクの「魔王」として登場している。
3Dモーションで攻撃するときは何故か気張っているように見える・・・。
ベルフェゴールの関連動画
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ベリアル
ベリアルは、「地獄の80もの軍団」を指揮する、強大にして強力な悪魔の王。
悪魔に関する魔術書『ゴエティア』では、ソロモン王に封印された72柱の魔神の序列第68位とされ、同じく悪魔に関する魔術書『悪魔の偽王国』では、23番目に記載される”王”たる悪魔。
その名は「無価値なもの」、「悪」を意味するとされており、
・「偉大なる公爵」
・「虚偽(きょぎ)と詐欺(さぎ)の貴公子」
・「炎の王」
などの別名がある。
その姿は「火のチャリオット(※古代エジプト・ギリシア・ローマなどで用いられた二輪の馬車。)」に乗った「美青年」、もしくは「二人の美しい天使」として現れるが、その外見とは裏腹に「悪事」を”美徳”と考え、「淫乱」で「正しきことに臆病」な邪悪で最も卑しい存在といわれる。
元々はルシファーに次いで創造された天使であり、天上にあってはミカエルよりも尊き位階にあったと自ら語るほど高位の天使であったという。
アザゼルの神話
神の命令で、幾人かの天使達を率いて人間に「知識」を授けに地上に降り立ったが、「人間の女性」の「色香」に道をふみはずしてしまい「人間の女性」を「妊娠」させてしまう。
その後、女性たちは”天使の子”でありながら”巨人族”のネビリム(もしくはネフィリム)を出産。
ネビリムは手あたり次第に同じネビリムを殺したり、「共食い」をしたりと、手の付けられない「化け物」へと成長。
その「罪」によりベリアルは天に戻れなくなりそこから最初に”堕天”したのだとされている。
召喚することができれば「地位」や「敵味方からの助力」をもたらしたり、「優れた使い魔」を与えてくれるとされる。
しかし「召喚者」が生贄を捧げないと要求に対してベリアルは嘘ばかり言い、「真実」を答えようとしないという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル・ストーリー女神転生Ⅱ(1990年)』。
メガテンシリーズでは「トライデント」を持った赤い竜人のような姿をしており、主に「CHAOS陣営」の大幹部クラスとして登場。
『真・女神転生(1992年)』ではアリスに心を奪われており、”赤伯爵”と名乗っている。
また、”黒男爵”こと堕天使ネビロスと共にICBMで壊滅した六本木を支配し、アリスを守るための結界を張っている。
通称「赤おじさん」。
ベリアルの関連動画
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アザゼル

アザゼル(あるいはアザエル、アシル、アゼル等)は様々な『神話』に登場する”魔神”、もしくは”荒野の悪霊”、”堕天使”とも言われる存在。
名前は「神の如き強者」と言う意味のヘブライ語に由来する。
『旧約聖書』・「レビ記」では「贖罪日(しょくざいび)の儀式」の方法にアザゼルが登場する。
「贖罪日(しょくざいび)の儀式」
「贖罪日(しょくざいび)の儀式」とは、まず「贖罪」のささげものとして雄山羊(オスヤギ)を二頭用意し、一頭は「神」に、もう一頭は「荒地(あれち ※アザゼル)」に捧げられる。
「神」に捧げられた「ヤギ」は生贄(いけにえ)として血が捧げられるが、一方の「荒地 (あれち ※アザゼル) 」に捧げられた「ヤギ」は「司祭」が”自らの罪”、”民衆の罪”を告白し、その全ての罪を「ヤギ」に背負わせた後、生かしたまま「荒地(あれち)」に放逐(ほうちく)するという儀式。
これは、「贖罪の山羊(通称:スケープ・ゴート)」と呼ばれる行為で、「人間の罪」を「ヤギ」になすりつけて神に許してもらうという行為。
近代の日本でも、身代わりに「他人の罪」を負わされる者、「不安」や「憎悪」のはけ口として、「迫害」の標的にされる者が「スケープゴート」と呼ばれているのはこの「風習」に由来する。
”堕天使”としてのアザゼル
また『旧約聖書』では”堕天使”として登場。(この逸話からシェムハザと同一視される。)
「七つの蛇の頭と十四の顔、六枚の翼」を持つグリゴリ(※天使による人間界監視団)の「総司令」を務める”高位の天使”であり、「200人の天使」の”統率者”だったという。
しかし、「人間」の監視を使命としておきながらこの”天使達全員”が「人間の娘」の美しさに魅惑され、妻として娶(めと)る。
その際に人間に禁じられた知識
・「剣」、「盾」、「胸当て」など武器の作り方
・「腕輪」、「眉毛」の手入れの仕方
・「呪術」
・「薬草学」
・「占星術」
などを「地上の人間」たちに教えたが、それによって男は武器で争うことを、女は化粧で男に媚を売ることを覚え、地上には「※不敬虔(ふけいけん))」や「※姦淫(かんいん)」など様々な「悪行」がはびこることになったという。
※「不敬虔(ふけいけん)」は神を敬う気持ちが欠けること
※「姦淫(かんいん)」は男女間の、倫理にそむいた肉体関係。
更には”天使”と”人間の女”の間に生まれたのは粗暴な”巨人”達(ネフィリム)であり、地上の「作物」はおろか、「鳥」や「獣」、「人間」を食い尽くし、最後には「巨人」同士での「共食い」まで始めるなど「数々の破壊」を為して「地上」を荒らしたとされている。
これらの「神への背信行為」により、神はラファエルにアザゼルを縛って「荒野の穴」に放り込んで石を置くよう命じさせ、封じ込まれたという。
そして「神の審判」が下り、「天界」を追放されて”堕天”し、悪魔となる。
その後、神に復讐を誓う「魔王」となったという。
女神転生シリーズにおいて
メガテンではシリーズの中では異彩を放つ作品『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』にて初登場。
太古より人間の進化や文明を管理し、裏の世界を支配してきた組織”ファントムソサエティ”の大幹部として登場。
表向きは「日本政府」の「次官(じかん)」という高い立場で、「天海市(あまみし)」の都市開発責任者である「西次官(にしじかん)」という名前の人間として「天海市」をアルゴン社の社長、「門倉(かどくら)」と共に運営している。
『真・女神転生Ⅳ(2013年)』では種族”魔王”のチャレンジクエストのボスとして登場。
色々な「ゲーム」・「漫画」などに登場している有名な悪魔で、漫画『よんでますよ、アザゼルさん。(2007年~2019年)』では(一応)主人公。
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シェムハザ

シェムハザは『旧約聖書偽典』・「エノク書」などに登場する”堕天使”であり、”魔王”。
アザゼルの別名とも、その「部下」とも言われる。
元々は「人間」や「世界」を”監視”、”教育”するよう「神」より命ぜらた見張りの天使たち、通称「グリゴリ」と称される”200人の天使の統率者”で、高位の天使であった。
しかし「グリゴリ」達は、人間の美しさに魅せられて欲情し、シェムハザを筆頭に人間の娘を妻とすべく地上へ降りて禁を犯す。
やがてそのことが「神」に知られ、シェムハザは地上に落とされたことにより”堕天使”となったという。
(共に地上へ降りた 「グリゴリ」達も断罪され、”堕天使”となった。)
その後、「人間界」へ下ったシェムハザは、人間に様々な「知識」や「魔術」を与えたとされる。
そのため、全ての「魔法使い」の育ての親とされ、「魔術」を究めんとする者達の信奉を集めている。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』に、種族”魔王”のボスとして初登場。
『真・女神転生Ⅳ FINAL(2016年)』でも閣下配下の悪魔勢力のボス悪魔として登場する。
登場数は少ないが、基本的に終盤のボスとして登場する高位悪魔。
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アリオク

ヨーロッパの「悪魔学」、ミルトンの『失楽園 』に出てくる”堕天使”で”復讐の魔神”。
名はヘブライ語で「獰猛な獅子(どうもう な しし)」を意味する。
ルシファーとともに「神」を裏切り、ルシファーが率いる軍団が「神」に仕掛けたときは、ルシファーに従って攻撃に参加した。
しかし、神の軍勢であるアブディエル(アブデル)という天使に打ち負かされてしまった。
やがて戦いに負けたアリオクが地上に落とされると、「偉大なる復讐の悪魔」と呼ばれ、
・「黒いコウモリの翼」
・右手には「斧」
・左手には「燃え盛る松明(たいまつ)」
を持った姿となり、「逃げる者」をどこまでも容赦なく追いかけて襲いかかる悪魔になったという。
しかも、自分を雇った者の”個人的復讐”にのみ手を貸すとされる。
元々は『旧約聖書』の創成期などに記された人名であったが後に悪魔として言及されるようになったという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』。種族は“邪神”。
『真・女神転生(1992年)』からはCHAOS陣営のBOSSで、種族“魔王”として登場。
その見た目からマーラ様、ミジャクジ様、アリオクと、3体合わせて”メガテン卑猥悪魔”として忘れられないインパクトを残す。
また、仲魔にするとなぜか氷結属性スキルを必ず所持している。
女性のアレにしか見えん・・・。
アリオクの関連動画
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バエル
バエルは「魔術書」や「悪魔学」において登場する”魔王”。
バールとも呼ばれ、バアルやベルゼブブと同一視されることが多い。
魔術書『ゴエティア』によると、バエルは「ソロモン王72柱」の魔神の序列第一位の悪魔。「地獄の東方」を支配し、「66ある軍団」を率いる大いなる悪魔王とされた。
※「ソロモン王」は紀元前971年ごろ~紀元前931年ごろまでの約40年の間「イスラエル」を統治した魔術に長けた3代目の王。
ミカエルから「悪魔」や「天使」達を使役できる「ソロモンの指輪」を与えられ、それを使用して「悪魔」たちを働かせていた。
また、魔術書『大奥義書』では、6人の上級精霊に仕える18人の下位精霊に名を挙げられており、ルキフグスの支配下にあるという。
さまざまな姿で現れ、
・ヒキガエル
・猫
・王冠を被った人間
・これら全てを併せ持った姿に「クモ」の胴体を持った姿
といった姿で現れるという。
あらゆる「知識」を司り、全ての「性的欲求」を満たしてくれたり、人を「透明」・「不可視」にしたり、しわがれた声で「知恵」を与えたりする力を持つという。
また、戦闘にも長けており、”魔王”の中でも戦いに「強い」と言われている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』。
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アバドン
アバドンは、『新約聖書』・「ヨハネの黙示録」に記されている「疫病(えきびょう)」や「害虫の大群」を率いる魔王。
「ヨハネの黙示録」においては、「七つの封印」を解く天使のラッパの5番目の音色と共に、「馬に似て金の冠をかぶり、翼(つばさ)と蠍(さそり)の尾を持つ」姿で「蝗(イナゴ)の群れ」を率いて現れるという。
※「ヨハネの黙示録(もくしろく)」とは「予言書」のことで、未来には苦しい「終末の世」がおこるが、最終的に「キリスト教徒」が”勝つ”みたいな内容。
以下が予言されたもの。
・かつてない苦難の時代(終末の世)が訪れる。
・神に敵対するサタン(悪魔)たちが滅ぼされる
・キリストが再び地上に再臨。
・「最後の審判」で人が「天国」と「地獄」に分けられる
・キリストが王となり1000年間地上を支配する(千年王国)
・新しい天と地(新天新地)の出現
「ハルマゲドン」・「メギドの丘」などともいわれ、当時迫害にあっていた「キリスト教徒」を励ますために書かれたとされる。
そして、「イナゴの群れ」を地上に放ち、額に「神の烙印」を押されていない人々(異教徒)にだけ「疫病」をばらまいて、「死」さえ許されない「5ヶ月間の苦しみ」を与えるとされる。
その名前には、「破壊」・「滅亡」・「深淵」という意味があり、「奈落」自体をアバドンと呼ぶこともある。
またなぜか、ルシファーと同一視されることもある。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。
この時の種族は”堕天使”であったが、以後のシリーズでは”魔王”に属していることが多い。
メガテンシリーズでは悪魔としての存在だけではなくダンジョンや「大アバドン」という概念としてもなっており、『デビルサマナー 葛葉ライドウ対アバドン王(2008年)』では作品名になるまで出世している。
何故かたまに可愛く見える時がある。
アバドンの解説動画
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アスモデウス

アスモデウスは『旧約聖書』偽典・「トビト記」等に登場する「ユダヤ教」と「キリスト教」の有名な悪魔。
また、「ゾロアスター教」の”最悪神”・アーリマンの手下であるアエーシャマ・デーヴァという悪魔にも由来する。(アエーシャマ・デーヴァとアスモデウスは似たような特徴を持つ)
※「ユダヤ教」はイスラエルを中心として信仰される宗教。信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※「ゾロアスター教」は、紀元前6〜7世紀に古代ペルシア(現在のイラン北東部)で成立したとされる宗教。信者数は15万人程度とされる。
悪魔になる前は”熾天使 (天使の階級の第一位)” もしくは”智天使(天使の階級の第二位)”であったとされる。
また、中世の「悪魔学」である魔導書『ゴエティア』においては「ソロモン王」に封印された72柱の序列32位の悪魔の一柱であり、人間を罪に導く可能性があると見なされてきた「七つの大罪」の”色欲”に結びつけられた。
※「ソロモン王」は紀元前971年ごろ~紀元前931年ごろまでの約40年の間「イスラエル」を統治した魔術に長けた3代目の王。
ミカエルから「悪魔」や「天使」達を使役できる「ソロモンの指輪」を与えられ、それを使用して「悪魔」たちを働かせていた。
※「七つの大罪」とは、人間を罪に導く可能性があるとされてきた「欲望」や「感情」のこと。
一覧
・「傲慢(ごうまん)」
・「虚飾(きょしょく)」
・「怠惰(たいだ)」
・「憤怒(ふんど)」
・「強欲(ごうよく)」
・「色欲(しきよく)」
・「暴食(ぼうしょく)」
名前には「凶暴」という意味を持ち、その姿は
・頭は「牛」と「人間」と「羊」
・足は「ガチョウ」
・手には「軍旗(ぐんき)」と「槍」、もしくは「血に濡れた棍棒」
・翼は「醜悪」
・尾は「毒蛇」
といった様子で現れる。
出現すると、「地獄の竜」に跨って口から火を吹いたり、「血に濡れた棍棒」や「槍」を振り回して「破壊」と「暴力」を振りまくとされる。
また、人間の「嫉妬」を操って「夫婦の仲」を「疎遠」にしたり、夫が「不貞」を働くようにしむけるといわれている。
ただし、姿を見ても恐れずに敬意を払って応対すれば非常に喜ぶ。
「指輪」や「ガチョウの肉」をくれたり、「算術(さんじゅつ)」、「天文学(てんもんがく)」、「幾何学(きかがく)」などの「秘術」を教えてくれたりと、非常に深い「知識」を持つ。
「トビト記」において
「トビト記」においては、サラと云う娘に取り憑いた「悪霊」として登場。
そしてサラの「新婚初夜」が来るたびに、彼女自身の手で”「夫」を七人も絞め殺させた”。
やがて、それをみかねた「神」はアスモデウスを退散させる為に大天使ラファエルを遣わす。
そして、ラファエルが大魚の胆汁(たんじゅう 心臓と肝臓とも)を燻(いぶ)した煙で追い払った後、ラファエルに捕らえられ、「エジプト」の辺境に幽閉されたとされている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』。
他にもいくつかの作品に登場しているが、印象は薄い。”魔王”ではあるもののランクは低い方で中ボス扱いである。
しかし、『真・女神転生Ⅳ(2013年)』や『ペルソナ5(2016年)』等の最近のシリーズでは、デザインも一新されて”七つの大罪”に相応しい強さを手に入れている。
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アモン

アモンは、「ヨーロッパの伝承」あるいは「悪魔学」に登場する悪魔の1体。
『ゴエティア』という魔導書によれば、「40の軍団」を率いる「ソロモン王72柱」の序列第7位に数えられる魔神の一柱であり、地獄の大いなる「侯爵」。
『悪魔の偽王国』という魔導書では、「悪魔の君主」の中で最も強靭であるとされ、口元から炎を吐き出す”「ヘビの尾」を持つ「オオカミ」のような姿だという。
※姿は諸説あり、”「フクロウの頭」と「オオカミの胴体」に「ヘビの尾」を持つ姿”だったりする。
召喚すると「過去」と「未来」の知識を授けてくれたり、望めば「人間の関係」を仲違いさせたり、逆に和解させることもできる力を持つ。
また召喚者が「人間の姿」を取ることを命じると、犬の牙を覗かせた「ワタリガラス」か、「ゴイサギ(ずんぐりしたシルエットの首や足が長い鳥)」の頭を持つ男性の姿をとるという。
出典不明の俗説
アモンは”悪魔”の中でも珍しく「義侠心(ぎきょうしん)」があるといわれており、サタン(ルシファー)が神に反旗を翻した時、アモンが「義勇軍」を引き連れ駆けつけたとされるエピソードがある。
しかし、これは主に「日本」で語られていた「出典」不明のもので、正式なものではない。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』。種族は”鬼神”。
狼の姿という解釈でフェンリルの色違いとして登場。
『真・女神転生if…(1994年)』では宮本明をパートナーとして進める「アキラルート」で重要な悪魔として登場。
『真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY(2017年)』では土居政之(どいまさゆき)氏による新規デザインで登場した。
備考
『デビルマン』の主人公・不動明と合体したデーモンだったり、『龍が如く』の裏ボス・亜門の名前の由来だったりする。
アモンの関連動画
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メフィスト
正式名称はメフィストフェレス。
16世紀ドイツの『ファウスト伝説』や、「キリスト教」の民間伝承に登場する悪魔で、メフィストは略称。
その名は”光を愛さない者”を意味する。
性格は「冷淡な皮肉屋」かつ「辛辣な道化」のような悪魔だが、「地獄の大公」の一人であり、時にサタンの代役を務める程の”高位の地位”にある。
その力は、世界中をどこにでも一瞬にして行くことができたり、相手の五感全てを掌握して支配することができるという「幻術」を持つという。
また、「天文学」や「占星術」、「気象学」に関する知識が豊富で、望めば答えてくれるという。
『ファウスト伝説』
メフィストは、
・「魔術師」
・「錬金術」
・「占星術師」
といった様々な肩書きを持つ「16世紀ドイツ」に実在した人物・「ヨハン・ファウスト」に関することを書いた『ファウスト伝説』により人々に知られるようになった。
『ファウスト伝説』によれば、「学者」としてかなり成功したファウストだったが、自分の人生に満足せず落胆していた。
そこで「更なる知識」や「この世のあらゆる喜び」といった「底なしの欲望」を満たすために、「自身の魂」を代償にメフィストを召喚する。
そしてメフィストが召喚されると、ファウストの望みを叶える代わりに「魂」をもらう「契約」をかわし、彼に様々な力を貸すことになる。
メフィストの力で望みは叶ったが、契約の期限が切れ、最終的にファウストは永遠の「地獄」に落ちてしまった。
というもの。
その後、この物語が語り継がれて「戯曲(ぎきょく ※演劇用の脚本)」や「詩(うた)」、「オペラ」など多くの「文芸作品」に登場することになる。
その中でも特に有名なのが、ドイツの文人「ゲーテ」の代表作とされる長編の戯曲『ファウスト』。
(第一部は1808年、第二部はゲーテの死の翌年1833年に発表された。)
戯曲『ファウスト』では、「神」とメフィストとファウストの運命の行く末を描いたもので、結末が違う。
ファウストのあらゆる願いをメフィストが叶えた後、「契約」通りに「魂」を奪おうとしたところで「神」に邪魔され、ファウストはそのまま「昇天」して「救済」されるという物語となっている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』。
種族は”夜魔”。
仲魔にできない悪魔として登場。
『真・女神転生(1992年)』より種族が”魔王”となる。
近年の作品ではDLC悪魔として登場することが多い。
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シュウ

蚩尤(しゆう)は『中国神話』に登場する魔王。
四つの目がある「牛の頭」と、六つの腕をもつ「人の身体」に「鳥の蹄(ひずめ)」を持つ姿で描かれる牛神。
「武器」の発明者でもあり、「連戦連勝」を誇る軍勢を率いた「戦の魔王」としての側面を持つ。
『山海経(せんがいきょう)』という書物によると、シュウは”風”の神や”雨”の神を従えて冀州(きしゅう)の野でコウテイと戦ったが、コウテイが下した”日照り”の神によって撃ち破られたという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。種族は”魔王”。
続編『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』では、チートサマナー・ナオミの使う召喚術「戦の魔王」のエフェクトで登場した。
その後は、『ペルソナ』シリーズにも登場するが、パッとしない。
しかし、『真・女神転生Ⅴ(2021年)』で再登場する。
シュウの関連動画
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ヘカーテ

ヘカーテはヘカテーとも呼ばれる『ギリシア(ギリシャ)神話』の女神。
・「月」
・「魔術」
・「出産」
・「豊穣」
・「罪の浄化」
・「贖罪(しょくざい)」
を司り、死者を導く「冥府神」の一柱ともされる。
その姿は
・「処女」
・「婦人」
・「老婆」
という「3つの女性の顔」と「3つの体」があり、手には「松明(たいまつ)」を持って「地獄の犬」を連れた姿で表される。
ちなみに顔は「過去」、「現在」、「未来」という「時の三相」を表している。
「オリュンポス十二神」ではないが、実力のある女神として描写され、ハデス、ペルセポネに次ぐ地位にある「冥府神(めいふしん)」。
そのため、ゼウスから「海」・「地上」・「天界」を自由に活動できる権能(けんのう)を与えられている。
(神々にも司るものによって縄張り的なものがあるのだが、ヘカーテはオールオッケーみたいな感じ。)
しかも、ハデスによるペルセポネ誘拐の時には、ペルセポネの母であるデメテルにハデスがペルセポネを連れ去ったことを伝えていたり、「ギガントマキア」では他の神々が倒せない巨人・クリュティオスを松明(たいまつ)で殴り倒していたりと、『ギリシア(ギリシャ)神話』の登場回数は多い。
中世においては「魔術の女神」として「魔女」と関連付けられ、「女魔術師の保護者」と呼ばれた。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』。
ボスとして登場し、種族は“魔王”。緑の長い髪の魔女のようなデザインだった。
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』から現在のようなに犬・馬・獅子の頭部を備えるムチを持ったボンデージファッションの女性のイラストとなる。
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ミトラス

ミトラスは紀元1世紀~4世紀の「西アジア」や、「ローマ世界」を中心に信仰された「法」と「契約」を司る太陽神。
『インド神話』ではミトラ、ペルシャの「ゾロアスター教」の聖典『アヴェスター』ではミスラと呼ばれた。
※「ゾロアスター教」は、紀元前6〜7世紀に古代ペルシア(現在のイラン北東部)で成立したとされる宗教。信者数は15万人程度とされる。
人々を苦難から救済する「英雄的な神」として崇められたという。
死しても復活する神とされ、それを象徴する冬至(一年でいちばん昼間が短く、夜がいちばん長い日。12月20~22日ごろ。)では太陽神であるミトラスが死に、再び生まれる日だと考えられており、彼を称える「大祭」が開催される。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』で初登場。
ミトラスの関連動画
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キングフロスト
キングフロストは、巨大な雪だるまの体を持つジャックフロストの王。
無数のジャックフロストを従え、世界各地を「雪」と「霜(しも)」で凍てつかせる力を持つ。
しかし、その性格は至って「無邪気」。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』で初登場。
ジャックフロストと共に様々な作品に登場するフロスト界の王様。
現在のデザインは『真・女神転生デビルチルドレン(2000年)』からだが、割と最近のシリーズである『真・女神転生Ⅳ(2013年)』では「旧Ver」のデザインが使用されていたりと、どちらのデザインも人気が高い。
ちなみに滅多に登場しないが、「クイーンフロスト」というキングフロストの妻も存在する。
キングフロストの関連動画
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オーカス

オーカスは『ローマ神話』に登場する死神オルクスが零落した姿といわれる”邪神”。
獰猛な邪鬼であるオークたちの王ともされる。
「中世」のころは豚の頭を持ち、死体をむさぼる邪悪な”悪魔”とされたが、これは当時の信仰の生贄として「豚」が供えられていたからではないかと言われている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』で種族”邪神”。
特に目立つ要素もなくその辺のザコ悪魔だった。
しかし、その後のシリーズでは主に食いしん坊キャラとしてシナリオ等に絡む。
『真・女神転生 STRANGE JOURNEY(2009年)』では不時着したプラズマ装甲を持つ調査艦・「エルブス号」と融合し、「ブォォォォォォノ(美味しい)」と叫びながら 色々なものを吸い込む不可侵で無限の食欲を司る怪物と化していた。
オーカスとして倒された後、ティアマトにより再誕し オルクスとして襲いかかってくる。
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