サタン
サタンは「キリスト教」・「ユダヤ教」・「イスラム教」などにおける「悪魔の代表的存在」。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
「ユダヤ教」にルーツを持ち、紀元前4世紀頃ごろにはじまったとされる。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※「ユダヤ教」は「イスラエル」を中心として信仰される宗教。
信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされ、紀元前13世紀ごろに始まったとされる。
※「イスラム教」は、「ユダヤ教」・「キリスト教」と同じルーツをもつ「世界三大宗教」の1 つ。
信者数は全世界で16〜19億人いるとされ、全ての宗教の中でNo.2。
「悪魔たちの長」と考えられ、「キリスト教」ではルシファー。
「ユダヤ教」ではサマエル。
「イスラム教」ではイブリース。
その他にもベルゼブブ・セト・サタナエルといった悪魔と同一視されている。
また、名前にはヘブライ語で
・「敵対者(てきたいしゃ)」
・「妨害者(ぼうがいしゃ)」
・「告発者(こくはつしゃ)」
を意味するが、昨今では「悪魔」そのものという意味のほうが強く、悪魔といえばサタンの名を思い浮かべる人が多い。
さらに「ユダヤ教」・「キリスト教」では”神の敵対者”である悪魔とされるが、「イスラム教」では「七つの大罪」において「憤怒(ふんど)」を司る悪魔かつ”人間の敵対者”とされている。
※「七つの大罪」とは、人間を罪に導く可能性があるとされてきた「欲望」や「感情」のこと。
一覧
・「傲慢(ごうまん)」
・「虚飾(きょしょく)」
・「怠惰(たいだ)」
・「憤怒(ふんど)」
・「強欲(ごうよく)」
・「色欲(しきよく)」
・「暴食(ぼうしょく)」
このように悪魔の中でも最も「説」や「立場」が変わることが多く、その「概念」は必ずしも一定ではない。
サタンの様々な説
最も有名な説
サタンはかつて神に仕える”大天使”であったが、神になり替わろうと天使の三分の一を反逆させて「大戦争」を起こす。
だが大天使・ミカエルが率いる「天使軍団」に敗北し、反逆した”天使”とともに「地獄」に叩き落とされ、”堕天使”となってしまった。
やがてサタンは敗戦の傷から回復すると”堕天使”たちと共に”悪魔”となってその力で「地獄」を制覇。
「地獄」を支配する「悪魔王」となると同時に”神”に復讐を誓う”神の敵対者”となり、現在も”神”を討ち滅ぼすために力を増強させているという。
この説では”大天使”の時代が ルシファーという名で、地獄の”悪魔王”となってからはサタンという名になったとされており、ルシファーとサタンは同じ存在であるとされた。
(ただし『聖書』にはそのようなことは記載されておらず、宗教によっては別個の存在として扱われる。)
『旧約聖書』の「創世記」において
”アダムとイブを誘惑した蛇”として登場。
神によって創られた最初の人間であるアダムとイブは、苦しみのない楽園・「エデンの園」で何不自由なく暮らしていた。
ただし神によって「知恵の実」だけは食べることを禁じられており、純粋な彼らは生まれたままの姿(裸)でその言いつけを守り続けていた。
そんなあるときに賢しい蛇(サタン)がやってくると、誘惑の言葉で彼らをそそのかして「知恵の実」を彼らに食べさせる。
すると「羞恥心(しゅうちしん)」が生まれ、イチジクの葉で自分たちの陰部を覆うようになった。
やがてそのことに気づいた神によって「知恵の実」を食べたか問い詰められるが、彼らは自分の非を認めずに蛇のせいにしたり、お互いに責任を押し付けようとしたため「楽園」を追放されてしまった。
しかも2度と「楽園」を戻ることは許されず、アダムは「労働の苦しみ」を、イブは「産みの苦しみ」を背負うことになり、これが人類「最初の罪」となったとされる。
『新約聖書』の「ヨハネの黙示録」
”7つの頭と10本の角を持ち、その頭には7つの冠を被った燃え盛る炎の様な姿の赤い竜”として登場。
”世界の終末”となった「天空」に現れ、人々を惑わしたり、人々を治めることになる”王の子供”を食らおうとする。
しかし大天使・ミカエル率いる「天使軍団」と壮絶な戦いを繰り広げた結果、地上に叩き落されることに。
それでもなお”王となる子供”を産んだ「母親」を追いかけたり、”黙示録の獣”を呼び出して人々を苦しめるが、最終的には捕らえられて千年もの間「地獄の底」に閉じ込められてしまう。
そして千年後にキリストが地上に復活する際に解き放たれたが、最後はキリストによって滅ぼされたという。
ヘブライの伝承『ヨブ記』
唯一神・YHVH(ヤハウェ)による「試練」を具現化した存在として登場。
ヨブという誠実で真っ直ぐな人間がいたのだが、神はサタンに「ヨブほど敬虔な人物はいない」と称賛する。
するとサタンはこう告げる。
「ヨブはあなたのおかげで繁栄出来たから敬虔なだけです。」
「彼から全ての財産を奪ってみて下さい。きっとヨブはあなたを恨むに違いありません」
その反応に神はこう提案した。
「お前の思うようにすればいい。」
「その代わり彼の命を奪ってはならない」
と告げ、サタンはヨブから「子供」・「財産」・「健康」といったすべてを失わせ、「試練」を与える。
ヨブは精神的にも肉体的にも絶望的苦悩に打ちのめされるが、それでもなお神への信仰が揺らがなかった。
そのことでサタンも神もヨブのことを認め、神の祝福で「子供」・「財産」・「健康」全てが回復し、人生を長寿で全うしたという。
まとめ
以上のようにサタンは様々な「宗教」や「伝承」に登場し、「立場」や「姿」、「概念」が変わる非常に複雑な存在で、最も有名な悪魔とされながらも謎が多い。
ただこれだけ様々な内容があるというのはやはり悪魔の中で「代表的な存在」である証拠と言える。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』。
メガテンシリーズにおけるサタンは使命を全うする「裁く者」、「試す者」として登場。
サタンの前では創造主である唯一神・YHVH(ヤハウェ)ですら”使命”の対象となる。
種族はシリーズによって”魔王”、”神霊”、”大天使”、”原天使”と様々で、どのシリーズにおいても最強クラスのボス(裏ボス)として登場する。
仲魔にすることができる場合には最高の性能を誇り、シリーズにおいて”仲魔”の最終目標となることが多い。
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
エロヒム
エロヒムは『旧約聖書』に多く表記される存在で、「神」または「神々」を表す。
※『旧約聖書』は「ユダヤ教」および「キリスト教」の正典。
(正典とは、ある「宗教」において公式に信者が従うべき基準として確立されている文書のこと)
「ユダヤ教」ではこれが唯一の『聖書』。
『旧約聖書』という呼び名は「キリスト教」目線の呼び方。
(『聖書』には「キリスト教」が新しく解釈した『新約聖書』と、昔からある『旧約聖書』の二つある。)
(また一般的に『聖書』というと、『新約聖書』のことを指す。)
現在では「キリスト教」・「ユダヤ教」・「イスラム教」における唯一神・YHVH(ヤハウェ)のことを指し、別名の一つ。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
「ユダヤ教」にルーツを持ち、紀元前4世紀頃ごろにはじまったとされる。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※「ユダヤ教」は「イスラエル」を中心として信仰される宗教。
信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされ、紀元前13世紀ごろに始まったとされる。
※「イスラム教」は、「ユダヤ教」・「キリスト教」と同じルーツをもつ「世界三大宗教」の1 つ。
信者数は全世界で16〜19億人いるとされ、全ての宗教の中でNo.2。
この存在が何であるかは様々な研究があるが、人間に光の恵みを与える反面、「旱魃(かんばつ)」などの災害を与える「太陽」のことを「唯一神(ゆいいつしん)」と同一視したとされる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
種族は“神霊”。
最終ダンジョンである方舟において、YHVH(ヤハウェ)の最後の分霊として主人公の前に立ちふさがる強敵。
太陽のようなデザインが特徴。
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
シャダイ
正式名称はエル・シャダイ。
『旧約聖書』や『ヘブライ神話』における「唯一神(ゆいいつしん)」であり、万物の創造主・YHVH(ヤハウェ)を表す別名とされる。
※『旧約聖書』は「ユダヤ教」・「キリスト教」の正典。
(正典とは、ある「宗教」において公式に信者が従うべき基準として確立されている文書のこと)
「ユダヤ教」ではこれが唯一の『聖書』。
『旧約聖書』という呼び名は「キリスト教」目線の呼び方。
(『聖書』には「キリスト教」が新しく解釈した『新約聖書』と、昔からある『旧約聖書』の二つある。)
(また一般的に『聖書』というと、『新約聖書』のことを指す。)
※「ユダヤ教」は「イスラエル」を中心として信仰される宗教。
信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされ、紀元前13世紀ごろに始まったとされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
「ユダヤ教」にルーツを持ち、紀元前4世紀頃ごろにはじまったとされる。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
エル・シャダイという名前には様々な意味があり、ヘブライ語で”エル”が「神」、”シャダイ”は諸説あるが「荒野や山」、「破壊者」、「女性の乳房」を示すとされる。
そのため「荒野の神」や「破壊者の神」、「男性的であるYHVH(ヤハウェ)の女性的な側面を持つ神」という意味をもつ。
一般的には「全能の神」と訳されることが多い。
また、大天使メタトロンと同一視されることがある。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
種族は“神霊”。
サタンに選ばれた人間が乗る方舟において、YHVH(ヤハウェ)の分霊として主人公の前に立ちふさがる青い目玉。
余談
余談だが、「そんな装備で大丈夫か?」という告知が流行した3Dアクションゲーム『El Shaddai – エルシャダイ –(2011年)』はご存じだろうか?
『El Shaddai – エルシャダイ –(2011年)』は発売前から「日本ゲーム大賞2010 フューチャー部門」を受賞するなど、非常に人気が高まっていたゲーム。
しかし「ふた」を開けてみれば期待とは裏腹の不完全燃焼のストーリーからクレームが殺到した残念な仕上がりだった。
実は開発中に「リーマンショック(2008)」が起こってしまい、その影響で開発元の「イグニッション・エンターテイメント」が閉鎖されることが決定。
そのため『El Shaddai – エルシャダイ –』は最終調整に十分な時間が取れなくなり、ストーリーが未完成のまま発売されてしまってこのような結果となってしまった。
現在では告知のみ爆発的人気を起こした「伝説的なネタゲー」として知られ、画像に関しては公式でフリー素材化されている。
入手したい方はコチラ↓
https://elshaddai.jp/freedeta.html
で、「このゲームが何なんだ?」と言うと、本編では描き切れなかったがこのゲームの主人公であるイーノックは実は昇天する前のメタトロンであり、昇天するとエル・シャダイになるという設定だった。
(本来は「昇天」するところまで描くつもりらしかったが、「リーマンショック」のせいで意味不明な終わり方をした。)
だから、正式タイトル名が『El Shaddai: Ascension of the Metatron(エルシャダイ アセンション オブ ザ メタトロン)』。
(※「エルシャダイ メタトロンの昇天」という意味)
シャダイの関連動画
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
ツァバト
ツァバトは「キリスト教」・「ユダヤ教」・「イスラム教」における唯一神・YHVH(ヤハウェ)を表す別名。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
「ユダヤ教」にルーツを持ち、紀元前4世紀頃ごろにはじまったとされる。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※「ユダヤ教」は「イスラエル」を中心として信仰される宗教。
信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされ、紀元前13世紀ごろに始まったとされる。
※「イスラム教」は、「ユダヤ教」・「キリスト教」と同じルーツをもつ「世界三大宗教」の1 つ。
信者は全世界で16〜19億人いるとされ、全ての宗教の中でNo.2。
正式名称はヤハウェ・ツァバト。
ツァバトはヘブライ語で「軍隊・兵士」を意味し、“万軍(ばんぐん)の主”とも呼ばれている。
さらに語源である”ツァバト”は「軍隊」や「兵士」という意味だけでなく、あらゆる「被造物の集団」という意味も含まれることから「全能者」という意味が込められている。
そのため「森羅万象(しんらばんしょう)」に浸透する存在とされ、自然に浸透する「エーテル体」のパワーの神格化がツァバトとされ、「唯一神」そのものであるとされた。
(なんのこっちゃ)
そんなツァバトは『旧約聖書』の「サムエル記上(きじょう) 1章」に初めて登場。
その中の登場人物・ダビデ王が
「万軍(ばんぐん)の主は、イスラエルの神」
と唱え、戦勝祈願したことから“万軍(ばんぐん)の主”と呼ばれるようになったらしい。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。種族は“神霊”。
サタンに選ばれた人間が乗る方舟において、主人公の前に立ちふさがるYHVHの分霊の一番手として登場。
見た目は複数の頭が回転する光る玉で、力の値がもっとも低い者をBIND(不思議な力で束縛されて動けない状態。麻痺状態なもの)にする「ツァバトの声」というスキルを使ってくる。
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
エンシェント・デイ
エンシェント・デイは『旧約聖書』の中の一つである「ダニエル書 七章」に登場する「唯一神(ゆいいつしん)」の別名。
※『旧約聖書』は「ユダヤ教」および「キリスト教」の正典。
(正典とは、ある「宗教」において公式に信者が従うべき基準として確立されている文書のこと)
「ユダヤ教」ではこれが唯一の『聖書』。
『旧約聖書』という呼び名は「キリスト教」目線の呼び方。
(『聖書』には「キリスト教」が新しく解釈した『新約聖書』と、昔からある『旧約聖書』の二つある。)
(また一般的に『聖書』というと、『新約聖書』のことを指す。)
※「ユダヤ教」は「イスラエル」を中心として信仰される宗教。
信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされ、紀元前13世紀ごろに始まったとされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
「ユダヤ教」にルーツを持ち、紀元前4世紀頃ごろにはじまったとされる。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
正式名称は「エンシェント・オブ・デイズ」と呼ばれ、「日の老いたる者」と訳される。
(名前の意味は不明。個人的にはジジイって意味かと思われる。)
その姿は「清らかな羊の毛のような白髪」で、衣は「雪のように白いもの」を着ているという記述があり、人の姿をとっているとされる。
また、燃え盛る炎に覆われている「玉座」に座っており、ひと筋の火が流れると彼に仕える者やはべる者が大勢現れて「審判」を下すという。
『ダニエル書』の主人公・ダニエルの「幻視」によると、海から四頭の大きな獣が現れ、エンシェントデイはその最も恐ろしい”第四の獣”を殺し、死体を炎の中に投げ込んだという。
(正直よくわからん…)
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生IV(2013年)』のダウンロード追加コンテンツ悪魔として初登場。
かなりの強敵で、万全を期して討伐に挑まないとフルボッコにされる。
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
クズリュウ
九頭龍(クズリュウ)は龍の中でもその頂点に立ち、「龍の王」と言われている”九つの頭を持つ龍”。
起源は「インド」らしく、『インド神話』に登場するヴァースキのこととされており、シェーシャとも同一視されることもある。
日本では「仏教」から伝わり、やがて「日本仏教」から「九頭龍大神(くずりゅうだいじん)」あるいは「九頭龍権現(くずりゅうごんげん)」とも呼ばれる”神”や”怪物”とされた。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
様々な伝承・伝説が「日本全国」に残されていて、各地には「御祭神(ごしんさい)」として祀る神社が存在する。
中でも長野県の「九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)」と、神奈川県にある「九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)」は全国的に非常に有名。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』にて初登場。
「Neutral」ルートではルシファーとの戦闘後にボスとして戦うことになる。
世界全てを滅ぼせるほどの力を持ち、起きれば世界が完全に滅びる。
クズリュウが目覚めたことにより、サタンによる「メギド・アーク」こと”絶対地球こわすもんビーム”が放たれて地球は消滅することになる。
メガテンでは頭一つしかない。残りの頭は何処へ・・・。
©ATLUS ©SEGA All rights reserved.
コメント