コウリュウ

黄龍(コウリュウ)は『中国神話』に伝わる”龍神”で、
・青龍( セイリュウ )
・白虎(ビャッコ)
・朱雀( スザク )
・玄武( ゲンブ )
を従えている「四神(しじん)」の長。
※「四神(しじん)」とは『中国神話』において、天の四方の方角(東西南北)を司り、守護している4体の霊獣(れいじゅう)のこと。
「四神(しじん)」は「東西南北」の方角を守護するのだが、コウリュウは「中央」を守護するとされ、季節の「移り変わり」を司る存在。
また「※五行思想」において「土」に対応し、「黄色」と関係する。
※「五行思想」とは古代中国の「自然界」の「理(ことわり)」を解く思想。
万物は
・「木(もく)」
・「火(か)」
・「土(ど)」
・「金(こん)」
・「水(すい)」
の「五要素」で構成され、この5つの要素が循環することであらゆる「現象」が発生するとされる考え方。「四神」とかかわりが深い。
その名の表す通り「黄色い体の龍」であると言われており、地上に喜ばしいことが起こると現れる「神獣(しんじゅう)」であるとされた。
(近年では、”黄金に輝く龍”とされることが多い。)
ちなみに「黄色」はかつての「古代中国」において最も尊い色とされており、「皇族」しか使うことが許されていない「高級な色」。
そのため、コウリュウは「皇帝」の”権威(けんい)”を象徴する龍とされた。
ただし現在における「皇帝」の象徴は『中国神話』に現れる伝説上の動物「麒麟(きりん)」とされることが多く、時代が経つごとにコウリュウが「麒麟(きりん)」に置き換えられたり、同一視されるようになったという。
「黄色(きいろ)」の余談
「黄色(きいろ)」は「黄金(おうごん)」を連想させ、「風水」では「お金」や「金運」にまつわることに使われたり、「中国人自身」のことを示すような意味で使われたりと、「赤色(あかいろ)」に次いで「中国人」に好まれるメジャーな色。
しかし、現代の「中国」では
・卑猥(ひわい)
・猥褻(わいせつ)
・堕落(だらく)
などのマイナスな意味もあり、日本でいう「ピンク色」のような感じで「中国」では使われている。
そのため、出版物に「黄色」を使うのをなるべく避けたほうが良いとされる。(エロ本扱いになる。)
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズでは”龍神”種族の最高位悪魔として登場。
非常に優秀な「ステータス」と「スキル」を持ち、見た目の格好良さからも「仲魔(なかま)」として連れていく方は多い。
コウリュウの関連動画
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ケツアルカトル
正式名称はケツァルコアトル。
『アステカ神話』における”創造神”だが、古くは「水」・「風」・「農耕」の神であった。
のちに「文明」や「火」を「人類」に授け、「文化の神」・「太陽の神」と考えられるようになったという。
そのため「太陽」と同一視されていたり、「金星(きんせい)」はケツアルカトルの「心臓」であるとされている。
※「アステカ」は、1428年頃~1521年までの約95年間北米のメキシコ中央部に栄えた国家
その名は「羽毛(うもう)のある蛇(へび)」の意味をもっており、翼を持つ「大蛇(だいじゃ)」の姿で描かれる。
『アステカ神話』では自らの血で「人間」を造ったとされ、「人間」を救ったり文明の元となる「火」をもたらしたりと、「人間」にとって良い神様として描かれる。
また、同じ”創造神”であるテスカトリポカとは兄弟神でありながら敵対関係として描かれることが多く、「永遠のライバル」のような関係。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズでは主要なナンバリング作品にはほとんど登場していて、実は常連悪魔の一体。
敵として登場するときは特に目立つ活躍の描写はないが、「ボス」としてよく登場している。
ケツアルカトル の解説動画
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コウガサブロウ

甲賀三郎(コウガサブロウ)は諏訪地方(すわちほう)で伝わる民話(みんわ)に登場する伝説の主人公の名前。
※「諏訪地方(すわちほう)」は「長野県」の南東あたりにある地方。
「諏訪大社(すわたいしゃ)」の祭神(さいじん ※神社に祀られている神)である建御名方神(タケミナカタ)と同一視されている。
※「諏訪大社(すわたいしゃ)」は長野県の「諏訪湖(すわこ)」周辺の4か所にある神社。
甲賀三郎(コウガサブロウ)伝説
コウガサブロウに関して記された「諏訪縁起事(すわえんぎごと)」では以下のように語られている。
コウガサブロウは多くの土地を管理していた名家・「甲賀家(こうがけ)」の”三男”として誕生した。
通常この時代において「長男」がその家の「当主」を務めるのだが、やがて成長したコウガサブロウは”三男”でありながら「当主」として選ばれ、春日姫(かすがひめ)という妻をめとったという。
そんなある日、春日姫(かすがひめ)が伊吹山(いぶきやま)で天狗(てんぐ)にさらわれて行方不明になってしまったため、兄達と共に春日姫(かすがひめ)を探し求める旅に出た。
そしてコウガサブロウは「信濃国(しなのこく ※現在の「長野県」にほぼ相当)」の「蓼科岳(たてしなやま)」の「深い穴」のなかで妻を発見して救い出すことに成功したのだが、当主となったコウガサブロウを妬んだ兄たちの企みにより「穴」から出られなくなる。
(コウガサブロウのみ穴の中に閉じ込められた。)
そこで脱出しようと試みるが、高すぎて登れず、暗い穴の中で迷い込んでしまう。
やがて何日もさまよっていると「維縵国(いまんこく)」という国にたどり着く。
なんとか生き延びた彼は、「維縵国(いまんこく)」で暮らしいくことになり、やがて「維縵国(いまんこく)」の国王の「末娘」と結婚して13年と6ヶ月の間暮らす。
しかし幾年もの歳月が流れたある日、「春日姫(かすがひめ)」のことが忘れられず、再び「地上」に戻る決心をする。
この要求を潔く受け入れた妻・維縵姫(いまんひめ)と、父である「国王」の協力を受け、「1000日」かけて地上への帰還を果たした。
だが地上についたその時、その身体は「蛇」になっていた事に気づき、たまたま父の為に造った「笹岡(ささおか)」の釈迦堂(しゃかどう)が近くにあったので、仏壇(ぶつだん)の下に身を隠した。
すると日が暮れた頃に、コウガサブロウの物語を語る僧(そう)たちが現れ、偶然「蛇」から「人間」に戻れる方法を話していたのでその方法を知る。
そして「僧」たちに言われる通りにしたコウガサブロウは、「人間」の姿をとり戻し、「春日姫(かすがひめ)」と再会。
その後は「夫婦」で「神道(しんどう)」を学び、「神通力(じんつうりき)」を会得した後、兄達とも和解して幸せに暮らしたと記述されている。
さらに死後、「諏訪大社(すわたいしゃ)」の諏訪大明神(すわだいみょうじん)として現れたコウガサブロウは上社(かみしゃ)に祀られ、春日姫(かすがひめ)は下社(しもしゃ)に祀られることになる。
「伝説」かんたんまとめ
三男なのに、当主になって「春日姫(かすがひめ)」と結婚。
↓
「嫁」さらわれる。
↓
「嫁」救出するが、兄たちの妬みで穴に閉じ込められる。
↓
謎の「地下国」にたどり着いたので、国王の娘と結婚して長年暮らす。
↓
やっぱ地上もどる
↓
地上戻ったけど、ヘビになってた
↓
偶然、人間に戻れる方法聞く。
↓
人間に戻って、「春日姫(かすがひめ)」と幸せにくらす
↓
死んだあと神様になって現れたので、祀られる。
↓
おわり。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅳ(2013年)』で初登場。
作中では“必殺の霊的国防兵器”の一番手として登場し、種族は“龍神”。
デザインは異形の特撮ヒーローといった感じで 『真・女神転生Ⅳ(2013年)』の悪魔の中でデザインの評判が良い。
( ちなみに『真・女神転生Ⅳ(2013年)』のデザインは全体的に評価が悪い・・・。)
デザイナーは「特撮作品」の怪人デザインで有名な「篠原保(しのはら たもつ)」さん。
「諏訪大社(すわたいしゃ)」の伝説であることから、「諏訪大社(すわたいしゃ)」と関係の深いタケミナカタとミシャグジさまの「特殊合体」で作成できる。
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セイリュウ
青龍(セイリュウ)。
中国古代から多くの神話などで語られている伝説上の生き物で、「四神(しじん)」の一柱。
※「四神(しじん)」とは中国の神話において、天の四方の方角(東西南北)を司り、守護している4体の霊獣のこと。
セイリュウは「東」の方角を守護し、季節では「春」を司る。
また、「※五行思想」において「木」に対応し、「青色」と「緑色」に関係する。
※「五行思想」とは古代中国の「自然界」の「理(ことわり)」を解く思想。
万物は
・「木(もく)」
・「火(か)」
・「土(ど)」
・「金(こん)」
・「水(すい)」
の「五要素」で構成され、この5つの要素が循環することであらゆる「現象」が発生するとされる考え方。「四神」とかかわりが深い。
その姿は、「※青色の体」をした四本の指をもつ龍とされる。
※正確には「緑色の体」らしい。青龍(セイリュウ)の「青」は、「青りんご」の「青」と同様の意味合いで、「緑色」とのこと。なので、五行でも「木」に対応している。
しかし「青のイメージ」が強いので「水」に関係することが多く、「風水」においては「東側」に流水を置くとセイリュウの力を導き「吉相」になるとされている。
また相対する方角にはビャッコがおり、実力が拮抗した二人の強豪が勝負する”ことわざ”「竜虎相搏つ(りゅうこあいうつ)」はここから生まれた。
その他にも”人生の最初の20年”を「春」に見立てた「青春(せいしゅん)」という言葉は セイリュウ が由来。
ちなみに『中国』で青龍(セイリュウ)という言葉は、「男性」の天然のパイパン(毛が無い)を意味する「隠語」としても用いられている。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズにおいては、衝撃属性のスキルを持つ”龍神”種族の中位悪魔。
セイリュウの関連動画
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ラハブ

ラハブは『旧約聖書』の『イザヤ書』に登場する「紅海(こうかい)」の王といわれる海龍(かいりゅう)。
※『旧約聖書』は「ユダヤ教」および「キリスト教」の正典(ある「宗教」において公式に信者が従うべき基準として確立されている文書のこと。正式文書ってこと)。
”旧約”と言っているのは「キリスト教」の立場からのもので、「ユダヤ教」では唯一の「正典」。(「キリスト教」は『新約聖書』も正典としており、これが俗にいう『聖書』。)
※「ユダヤ教」はイスラエルを中心として信仰される宗教。信者数は 1450万人~1740万人ほどいるとされる。
※「キリスト教」は、イエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
※『イザヤ書』は『旧約聖書』に登場する一書で、三大預言書(『イザヤ書』、『エレミヤ書』、『エゼキエル書』)の一つ。
※ 紅海(こうかい)は、「エジプト」のある「北アフリカ」と「ペルシア半島」に挟まれた南北に細長い海。
長さ2250km、幅最大355km、面積438,000km2、平均水深491m、最深部2211m。でかい。
また、『旧約聖書』に登場する海中の悪魔・リヴァイアサンと同一視され、別名ともされる。
その名は
・「騒音(そうおん)」
・「暴動(ぼうどう)」
・「傲慢(ごうまん)さ」
を意味しており、「混沌(こんとん)」の象徴。
海に捨てられた「ラジエルの書」を見つける役目を神に与えられ、発見して神に返還したと言われる。
※「ラジエルの書」は天使・ラジエルが最初の人類・アダムに開示したという書物。
「ユダヤ」においては自分の人生において「霊的」・「神的」なインスピレーションを求めていることの標(しるし)として、本書を一冊持つべきだと信じている。(なんか閃くらしい)
また『バビロニア神話』では、ティアマトの生み出した「怪物」の一匹として登場している。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
別名であるとされるリヴァイアサンとしては
・『デジタル・デビル・ストーリー女神転生Ⅱ(1990年)』
・『デビルチルドレン(2000年)』
に登場している。
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