デミウルゴス

デミウルゴスは「ギリシア(古代ギリシャ)」の哲学者「プラトン」が描いた『ティマイオス』に登場する「世界の創造者」。
『ティマイオス』とは「プラトン」が描いた対話形式の創造文学。
自然や宇宙、人間についての考えを書いてあるが、複雑で曖昧さを多く含む内容となっており難解で理解しがたい内容。
とにかく意味不明。
※「プラトン」はのちの「西欧哲学思想史(せいおうてつがくしそうし)」に大きな影響を与えた有名な哲学者。
(紀元前427年誕生 – 紀元前347年没。)
彼が「観念(かんねん)」という概念を創りだしたほど。
※「観念(かんねん)」とは、”物事に対してもつ主観的な考え”。
個人の考えや対象物に対しての心理的なイメージで、具体的なものがなくても、それについて心に残る印象のことを指す。
逆に「概念(がいねん)」は、”物事に対して共通した客観的な考え”。
物事の「何たるか」という部分で、事実に基づく内容。
( ゚Д゚)ハァ?
名前にはギリシア語で「職人(しょくにん)・工匠(こうしょう)」というような意味があり、別名でヤルダバオートとも呼ばれる。
作中では超越的な「善なる創造神」として活躍し、できるだけ自身に似たものとして「宇宙」を創造したという。
(つまりデミウルゴスは「宇宙」のような姿をしたとっても善い神様らしい。)
また時代が経つと宗教思想・「グノーシス主義」においてデミウルゴスは”創造主(神)”として取り入れられた。
「グノーシス主義」とは
「グノーシス主義」とは1世紀ごろに「ギリシア(古代ギリシャ)」で成立し、3世紀ごろに衰退したとされる「キリスト教」一派の思想。
・「二元論(にげんろん)」
・「反宇宙論(はんうちゅうろん)」
を掲げ、「真の神」を認識することで「宇宙の真理」について”正しい認識”と”知識”を得ることで救われる「知性至上主義(ちせいしじょうしゅぎ)」の信仰。
(は?(; ・`д・´))
しかし「神」や「肉体」を否定するなど多くの「キリスト教一派」とは相反する考えであったため、今も昔も正統な「キリスト教」では認められておらず、”異端宗教”として扱われていた。
以下説明
「二元論」とは
「二元論」とは宇宙に存在する全てのものを「物質」と「精神」に分け、物質でできた「肉体」は”悪”、物質でできていない「霊」こそが”善”であるという考え。
簡単に言うと「当時、現実辛すぎ!」の状態であった「人間の肉体」は”悪”とされ、死ぬと充実してすごい幸せって状態が「霊体(精神=善)」という考え。
生きるより死んだほうが幸せじゃない?みたいな感じ。
「反宇宙論」とは
「反宇宙論」とはこの世界を造ったのが「善性の神」ならばこの世にある悲劇は存在しないはずなのに、不幸が蔓延しているこの世界は「悪の宇宙」なのではないかという考えから、「真の神」が創ったものではないと否定した理論。
これも簡単に言うと、善い神様が世界を創ったはずなのに、現実は辛いことばっかりだ。
つーことは「この世界は偽物の神様が作ったんじゃね?」という考え
「グノーシス主義」でのデミウルゴス
そんな「グノーシス主義」で取り入れられたデミウルゴスは、本来プラトンが「文学」内で提唱した「とっても善い神さま」としてではなく、「不幸が蔓延している不完全な世界を創造した”偽の神”」として取り入れられた。
そのためプラトンの意図とは正反対の感じで扱われており、勝手に取り入れといて”悪者”にするという、なんとも迷惑な話である。
女神転生シリーズにおいて
初登場はデビルサマナーシリーズの一作目である『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』で、最高位の”邪神”。
『真・女神転生Ⅳ(2013年)』ではサブクエストで登場し、ルシファー閣下に匹敵する大悪魔として扱われた。
しかも、ラスボスより強い。
また、別のATLUS作品では真のラスボスとして登場している。(ネタバレになるので言えない。)
メガテンシリーズではかなりの大物扱いされる悪魔だが、元ネタが「プラトン」の小説キャラだと知ってちょっぴりがっかり。
(まあ、『神話』のキャラは考えてみればほとんど人間の妄想なのかもしれないが・・・)
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クトゥルー

クトゥルーは、アメリカの小説家であるハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890年8月20日誕生~1937年3月15日没)が生み出した怪奇小説・『クトゥルフ神話』に登場する代表的な”邪神”。
正式名称は「Cthulhu」。
つづりがメチャクチャなので正確な発音はなく、クトゥルフとも呼ばれる。(『神話』のタイトルにもなっている)
ちなみに『クトゥルフ神話』の内容は、かつて太古の地球を支配していた強大な力を持つ恐るべき異形の者ども(旧支配者)が現代に蘇ることを共通のテーマとした物語。
クトゥルーはその「旧支配者」の一人で、万物の創造主・アザトースの「孫」に当たり、四大元素の一つ「水」に属する存在。
その姿や特徴は
・人間に近い姿
・触手のようなヒゲを備えた「タコ」に似た頭部
・鉤爪(かぎづめ)のある腕
・蝙蝠(こうもり)に似た翼
・全身が「緑色の鱗」あるいは「ゴム状のコブ」に覆われている
・30m以上の大きさ
・恐ろしいオーボエのような声を出す。
などとされるが、これらは「仮の姿」であり、望むままに”変身可能”な「不定形な生命体」らしい。
現在は、海底に沈んだ太古の石造都市「ルルイエ」に封印されているらしく、「ルルイエ」が浮上し、クトゥルーが復活するときにこの世が滅ぶそう。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』で、最高位の”邪神”として登場。
画像ではアレが生えているが、昨今では規制が多く生えていない。
見た目が気持ち悪い・・・。
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ニャルラトホテプ
ニャルラトホテプは、アメリカの小説家「ハワード・フィリップス・ラヴクラフト(1890年8月20日誕生~1937年3月15日没)」が生み出した『クトゥルフ神話』に登場する「外なる神(アウターゴッド)」。
「宇宙創造」、もしくは「ビッグバンが起こる前の宇宙空間」に漂っていた存在であるらしい。
そのため「旧支配者(クトゥルーなど)」たちよりも上位の存在である「外なる神(アウターゴッド)」として、『クトゥルフ神話』内において”最高の神格”を持つ。
また
・「這い寄る混沌」
・「邪悪なる者の支配者」
・「無謀の者」
など様々な異名があり、『クトゥルフ神話』の最高神・アザトースの「筆頭使者」で、NO.2という立ち位置。
知性を持たないアザトース(アザトースは宇宙を創造した赤ちゃんみたいな存在)の代わりに、その意思を現実世界で実現するため行動する。
作中では様々な人物の姿で現れ、
・「預言者」
・「不思議な科学者」
・「魔法の様な知識を持つ謎の人物」
など、千の貌(かお)を持つとされる。
わかっている性質は混沌そのものであり、「ない」と「ある」や「+」と「-」が中和されずに同時に存在しているらしく、存在自体に多くの矛盾を孕んでいるらしい。
「なにを言ってるかわからーね」と思うが、とりあえず「カオス」らしく、『クトゥルフ神話』内で屈指の人気を誇る神。
その設定から登場が多く、「主役」となる作品もある。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』で、種族は”邪神”。
『ペルソナ』・『ペルソナ2罪』・『ペルソナ2罰』では、重要な悪魔として登場する。
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セト

セトは『エジプト神話』の”邪神”。
父は大地の神・ゲブ、母は天空の女神・ヌトで、二人の間に生まれた四人の神々の次男。
兄はオシリス、妹にイシスとネフティスがおり、妹であるネフティスが妻。
「砂漠」と「異邦(外国のこと)」を管理する”荒ぶる砂漠の神”で、エジプトでは「雷」や「暴風」の象徴となっている。
外見は「ジャッカル」のような頭をした人型の神のように壁画などで描かれているが、セトの頭は「ツチブタ」のものらしい。
ただ実際の外見は謎らしく、「ロバ」・「ツチブタ」・「ジャッカル」・「馬」や、それらを混ぜ合わせた生物の姿など諸説ある。
また、
・「カバ」
・「ブタ(イノシシ)」
・「ロバ」
・「ヘビ」
・「カメ」
は、セトとかかわりの深い「象徴の獣」とされた。
『エジプト神話』内では兄であるオシリスを殺害して一時的に最高神となったが、 オシリスの息子であるホルスと八十年に及ぶ争いの果てに王位を巡って敗れる。
その”裏切りの神話”から古代エジプトにおいては嫌われ者。
セトの象徴となっている「動物」たちは人々に有害なものとされ、「歴代のファラオ」たちが直接その「動物」たちを狩る風習が生まれるほどだった。
しかし、のちに戦争が多くなる動乱の時代には強力な「戦争の神」として崇拝され、新王国を樹立したファラオの中にはセトに関する名前を持つものも多くいたという。
女神転生シリーズにおいて
初登場はメガテンシリーズの原典とも言える小説『デジタルデビル・ストーリー(1986年)』。
シリーズにおいては要所要所で重要な役どころを担う悪魔として登場している。
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』ではサタンの力の半身として登場。
この作品以降、現行の漆黒の龍のデザインが定着した。
セトの関連動画
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マダ

マダは『インド神話』である叙事詩「マハーバーラタ」の物語で登場する巨大なアスラ。
名前には「酩酊者(めいていしゃ)、酔わせるもの」を意味する。
大きな歯と4本の牙を持ち、その口を開けば上顎が天まで届くほどの巨大な体を持った怪物で、体の大きさを自在に変えることができる。
作中では全宇宙と全ての神々を一口で飲み込めるほど巨大になり、雷神・インドラも戦わずに逃げ出した。
誕生の逸話
あるとき、双子の神である医療神のアシュヴィン達は、老いたチヤヴァナ聖仙(せいせん ※インドでは「リシ」と呼ばれ、神話・伝説上の聖者あるいは賢者のこと)の若き妻・スカニヤーに一目ぼれする。
そこでスカニヤーに対して二人はこう言い放つ。
「あなたのような若々しく美しい女性が老い先短い老人の妻となって、その若さを浪費することはない」
と言い、自分たちのいずれかを夫とするよう誘惑するが、彼女はそれを拒否。
驚いたアシュヴィン達はスカニヤーの愛を得ようと、「夫を若返らせてあげるから、その後で誰を夫とするかを選んでほしい」と提案した。
2人が承諾すると、アシュヴィン達はチヤヴァナ聖仙と共に泉に入り、彼の肉体を若返らせた。
ところが泉から上がってきた3人の姿はあらゆる点でそっくりで、誰が夫なのかスカニヤーにはわからなかったのである。
そんな状況で選択を迫られたスカニヤーだったが、意を決して彼女が直感で選ぶと、見事に本物の夫であるチヤヴァナ聖仙を選び当てることに成功。
それに大喜びしたチヤヴァナ聖仙はアシュヴィン達がソーマ供犠にあずかっていないことを知っていたので(これは神々から仲間として認められていないことを意味する)、お礼として不死の霊薬ソーマを捧げようとする。
だがこれに猛反対した雷神・インドラにより妨害を受けることになり、チヤヴァナ聖仙はインドラを屈服させるためマダを創造して対抗。
そこでマダの天をも飲み込みそうな異常な大きさと恐ろしい顔に恐れをなしたインドラは退散し、アシュヴィン達にソーマを飲む事を許したという。
その後マダは
・「博打」
・「女(姦淫)」
・「狩猟(殺生)」
・「酒(酒乱)」
の”4つの悪徳”に分けられ、チヤヴァナ聖仙に封印された。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅲ(2003年)』で、種族は”邪神”。
物語終盤であるトウキョウ議事堂に集まるシジマ勢力の中ボスを務め、騙し絵で主人公を撹乱している。
仲魔にすると敵全体に混乱を付着させる「大いなる酩酊」という専用スキルを持つ。
マダの関連動画
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エキドナ

エキドナは、『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する上半身は豊満な体つきの「美女」、下半身は「大蛇」の怪物。
『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する数々の”怪物”を産み出した母親でもあり、『ギリシア(ギリシャ)神話』最強の怪物であるテュポーンとの間には
・地獄の番犬・ケロべロス
・双頭の犬・オルトロス
・魔獣・キマイラ
・九つの頭を持つ大毒蛇・ヒュドラ
・黄金の林檎を守護する竜・ラドン
などをもうける。
また、息子であるオルトロスとも、スフィンクス・ネメアの獅子などをもうけた。
さらには、オルトロス・ヒュドラ・ネメアの獅子など数多くの息子達を殺されたヘラクレスとの間にも3人の子を産んでいる。
数々の怪物を産んだエキドナだが、その最期は「ギリシア(ギリシャ)」の「ペロポネソス半島」で暴れているところを最高神・ゼウスの妻であるヘラに見つかり、彼女の命令で出向いた百目の巨人・アルゴスに撲殺された。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。
「東京ディスティニーランド(TDL)」のボスとして登場する。
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テスカトリポカ
テスカトリポカは、『アステカ神話』の主要な神の一柱であり、全知全能の”創造神”。
※「アステカ」は、1428年頃~1521年までの約95年間北米のメキシコ中央部に栄えた国家
人の心を操って「不幸」や「苦痛」をもたらす”邪神”であったり、時には「勇気」や「幸運」を授けるなど、好戦的かつ理解しがたい気まぐれな性格を持つ神として描写される。
羽毛の蛇神・ケツァルカトルとは兄弟神でありながら、敵対する関係として描写されることが多く、「永遠の好敵手」のような関係。
その名は「煙を吐く鏡」という意味で、片足が無く、切断された足から煙を吐く姿から名がつけられた。
ちなみにテスカトリポカが片足なのは、ケツァルカトルと協力して大地の怪物・トラルテクトリを真っ二つに引き裂いて討伐した際に、トラルテクトリに喰いちぎられたためである。
その後、足に装着した黒曜石(こくようせき)の鏡によって、世界中でこれから起きる出来事と結末を予測する力を持ったという。
また、多くの異なる側面の神性を司り、
・「黒耀石」
・「敵意」
・「不和」
・「支配」
・「予言」
・「誘惑」
・「魔術」
・「運命」
・「争い」
など、めちゃくちゃある。
「アステカ」の神々の中で最も大きな力を持つ神とされたが、「キリスト教」の宣教師たちによって”悪魔”とされた。
ケツァルカトルとの永遠のライバル関係
原初の太陽神であったテスカトリポカをケツァルカトルが地上に引きずりおろしたり、テスカトリポカがケツァルカトルを計略で貶めて、世界の果てへと追放するなど激しく対立するエピソードが多い。
敵対する関係として描写されることが多いが、時には協力して「世界創世(せかいそうせい)」に貢献するというエピソードもあり、永遠のライバルという関係性。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』で種族は”邪神”。
シリーズ通して終盤の敵であり、高レベルの仲魔として登場する。
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ラフム

ラフムは『バビロニア神話』に登場する男神。
※「バビロニア」は現代のイラク南部に栄えた古代文明都市。
淡水の神・アプスーと、海水の女神・ティアマトの最初の息子で、共に生まれた彼らの最初の娘である”ラハム”との間に天の神・アンシャールと地の神・キシャールという神をもうけた。
その姿は「大蛇(だいじゃ)」や、「”赤い帯”と”6つの巻き髪”」を持つ毛深い男性として描かれ、常に妻の”ラハム”とともに描かれることが多い。
また、湾口(わんこう)における「淡水(きれいな水)」と「海水」が混ざり合ったことで生まれる「泥」を表現した神だと考えられており、名前には「泥」という意味も持つ。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅴ(2021年)』で種族は”邪神”。
メインストーリーのボス悪魔として登場するいやらしいやつ。
デザインを担当した「土居政之(どい まさゆき)」さんによると、「伝承」や「文献」からアイデアを膨らまして「泥を固めて作った仮面の下から触手が出た姿」をイメージして描いたという。
ラフムの関連動画
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トウテツ

饕餮(トウテツ)は『中国神話』に登場する”邪神”で、”四凶(しきょう)”の一角。
※ ”四凶(しきょう)”とは、元々「中国」の中原(ちゅうげん)の四方で魑魅魍魎(ちみもうりょう)の侵入を防ぐ役割を与えられていた神だったが、役目を忘れて暴虐の限りを尽くした「悪神(あくじん)」。
その体は「牛」か「羊」で、「曲がった角」と「虎の牙」がある人の顔をした姿だという。
また、名前の饕餮(トウテツ)の”饕(トウ)”は「財産を貪(むさぼ)る」、”餮(テツ)”は「食物を貪(むさぼ)る」という意味があり、何でも食べる猛獣とされた。
性格は卑怯者(ひきょうもの)で、強い者には媚びて平身低頭(へいしんていとう ※ひたすら恐縮したり、頭を低く下げて恐れた様子)といった様子。
しかし、弱者には容赦なく襲いかかり、身ぐるみ剥いだ上で食べてしまうのだという。
とんでもない「極悪な存在」だが、のちに「トウテツは魔物すら食べてしまう」という考えが生まれ、「魔除け」の意味を持つようになった。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』で種族は”邪神”。
アバドンの色違いで登場し、現在のデザインになったのは『真・女神転生 デビルサマナー(1995年)』からで、シリーズでは主に高レベルの敵悪魔として登場する。
ストーリーに関わることは少ないが、『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王(2008年)』では重要な悪魔として扱われた。
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ギリメカラ
ギリメカラは、『スリランカ神話』に伝わる巨象の怪物。
※「スリランカ」はインド洋に浮かぶ島国
その体長は一国を縦断するほど巨大であり(およそ1050kmとされた)、魔王・マーラの乗り物とされた。
マーラが、「釈迦(しゃか)」の「解脱(げだつ)」を阻みに訪れた際には、ギリメカラに騎乗して現れている。
※「釈迦(しゃか)」は、「仏教(ぶっきょう)」の創設者。本名はゴータマ・シッダールで、2500年前頃に生まれたとされている。(諸説あり)
※「解脱(げだつ)」とは、本能に基づく迷いに心を縛られている状態である「煩悩(ぼんのう)」から脱して自由になること。
また、「邪眼」をもっており、それに見据えられた者には「病」と「災い」が降りかかるという。
しかし、『神話』内ではいつも「釈迦(しゃか)」の前でこけるなど、マーラの前で失態をしでかす象さんである。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
種族は“幽鬼”・“邪鬼”・“鬼族”・”邪神”とシリーズによって様々で、メガテンシリーズにおける「物理反射」持ち初見殺し悪魔の代表格。
このゾウさんに「AUTO戦闘」や何も考えずに「脳筋プレイ」で挑むとあっという間に壊滅させられる。
仲魔にすると物理反射でよく敵の攻撃を跳ね返してくれるので頼もしい。
ギリメカラの関連動画
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ミシャグジさま
ミシャグジさまは、「信濃地方(しなのちほう ※長野県と岐阜県の一部)」を中心とする「東日本」の広い地域で信仰を集めていたとされる土着(どちゃく)の神様。
「木」・「石」・「農耕」・「祟り」など様々な側面を司り、その姿は「蛇」や「男根(だんこん)」の形で表されることが多い。
「大和政権(やまとせいけん)」の勢力が入る以前から信仰されていたとされ、「諏訪大社(すわたいしゃ)」に祀られるなど、「信濃地方(しなのちほう)では深く信仰されている。
※「大和政権(やまとせいけん)」は、4世紀から7世紀半ば頃までの大和(奈良県)を中心とする政治勢力の連合体。
※諏訪大社(すわたいしゃ)は「長野県」にある「諏訪湖(すわこ)」を南北に2社ずつ囲んだ4つの社(やしろ)でつくられた神社。
南にある下社(しもしゃ)の方に古くからミシャグジさまが祀られている。
また、「石神井(シャクジイ)」など地名に「シャクジ」の入った所はミシャグジさまを信仰していた場所が多いらしい。
ちなみに、社(やしろ)で祀られる際には「石棒(いしぼう)」などが御神体(ごしんたい)となることが多い。
ご利益は
・病気平癒(びょうきへいゆ)
・子孫繁栄(しそんはんえい)
・家内安全(かないあんぜん)
・五穀豊穣(ごこくほうじょう)
・交通安全(こうつうあんぜん)
・天候平穏(てんこうへいおん)
など。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。種族は”邪神”。
このご立派なお姿からマーラ様と共に、メガテン界の「二大巨根悪魔」としてメガテニストから崇められている。
ちなみに『葛葉ライドウ』シリーズで3Dとして登場したときには、”二足歩行”という衝撃の事実が発覚した。
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サトゥルヌス

サトゥルヌスは、原初の『ローマ神話』に登場する”豊饒(ほうじょう)”を司る大地の神。
※「豊饒(ほうじょう)」とは、土地が肥えていて作物がよく実ること。
カルデアと呼ばれる民族の「占星術師(せんせいじゅつし)」の間では「黒い太陽」と呼ばれており、『ギリシア(ギリシャ)神話』のクロノスと同一視された。
※「黒い太陽」とは、「冬至(とうじ ※一年のうちで太陽が出ている時間がもっとも短く、夜が長い日のこと)」中の低い位置にある太陽のこと。
「夜の太陽」とも呼ばれる。
人々は「冬の太陽」であるサトゥルヌスに祈りを捧げ、新しい春を呼んだという。
また、冥界の地底に住む「死の王」であるとも言われており、「土星(Saturn)」、「土曜日(Saturday)」の語源になったとされている。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』で種族”邪神”として初登場。
ペルソナシリーズによく登場し、火炎属性のスキルを所持している。
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パズス

正式名称はパズズ (Pazuzu)。
『メソポタミア(バビロニア)神話』に伝わる”風”と”熱風”を司る「悪霊」であり、「魔神」。
※メソポタミアは「世界四大文明」の一つであり、世界最古の文明。世界最古の文字や法典を生みだし、数々の王国の興亡が繰り返されてきた。
その場所は「チグリス川」と「ユーフラテス川」の二つの大河の流域の間にあったとされ、現在のイラク、シリア北東、トルコ南東の地域一帯あたりに存在したという。
※「バビロニア」は「メソポタミア地域」の南部に栄えた古代文明都市。現在のイラク南部あたりにあったという。
その姿の特徴は
・獅子の頭と腕
・人間の身体
・背中には四枚の鳥の翼
・脚は「ワシの爪」
・尾は「毒を持ったサソリ」
・額の上には「奇妙な角」が一本生え、ヘビの男根を隠し持つ。
といったもの。
概要
パズスは「ペルシア湾」から”熱風”を吹かせ、作物の実らない大地にして人々に飢えをもたらしたり、「熱病」といった疫病をもたらすことから「アッカド人」に恐れられていた。
しかも、パズスの病は「魔術」によってしか治療ができないとされ、多くの人間が亡くなったという。
※「アッカド人」はバビロニアの北半分の地域に住んでいた人々。
その強力な力は『バビロニア神話』における「悪霊の王」であるとされ、災いをもたらす一方で「護符」や「彫像」は”悪霊”を寄せ付けない「魔除け」として重宝された。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』と、古参悪魔。
種族は”精霊”だった。
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』以降は”邪神”として登場し、意外と重要な悪魔としてストーリーに登場する。
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アラハバキ

アラハバキは、古代『日本神話』における主神の一柱。
その姿は「※遮光器土偶(しゃこうきどぐう)」にかたどられて表される。
※「遮光器土偶(しゃこうきどぐう)」は、縄文時代につくられた「土偶」の一タイプ
ナガスネヒコが、「神武天皇(じんむてんのう)」の東征軍(とうせいぐん)と戦った際に信奉していた事から「天皇家」への逆賊の象徴とされ、長らく信奉することが弾圧されていたとされる。
※「神武天皇(じんむてんのう)」は、初代天皇とされる人物。『古事記』や『日本書紀』に登場する。
※ナガスネヒコは「神武天皇(じんむてんのう)」を含む「天皇家」と争った「豪族」で、「天皇家」の敵とされた。
女神転生シリーズにおいて
種族は”国津神”、”魔神”、”邪神”などシリーズによって違う。
『真・女神転生Ⅲ(2003年)』では、妖鬼モムノフをある一定のレベルまで育成すると変化する。
浮遊する土偶ファイター。
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