カンギテン

歓喜天(カンギテン)は、「仏教」の守護神。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
「ヒンドゥー教」では、シヴァとパールヴァティの息子である”知恵”と”幸運”の神・ガネーシャに相当し、ガネーシャが「仏教」に取り込まれて成った神。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
その姿は、ガネーシャと同じく頭は”象”で体が”人”であり、一般的にはその姿の”男神”と”女神”がお互いに抱きあっている姿で表されることが多い。
また、お互いに抱きあっている場合、男神の方は「歓喜天(カンギテン)」であり、女神(相手の足の指を踏み押さえている方が女神とされる)のほうは延命、病気治療などのご利益がある「十一面観音(じゅういちめんかんのん)」が化身した姿とされる。
ちなみにご利益としては
・災いを除く
・男女を仲良くさせる
・子供を授ける
などがあるが、「供物(くもつ)」や「感謝」の取り立てが凄まじい。
しかも、正しい祀り方をしないと「大きな災い」をもたらすという。
女神転生シリーズにおいて
初登場はおそらく『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』。
ガネーシャがいないときに出てくる。
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カーマ

正式名称はカーマデーヴァ。
「ヒンドゥー教」における”愛の神”だが、煩悩の化身である魔王・マーラと同一視されていて、異名ともされている。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
父親は”宇宙の法と正義を司る神”・ダルマ。
母親は”信仰を司る女神”・シュラッダーで、二人の息子。
(時には創造神・ブラフマーの心臓から生まれた息子とされたり、ラクシュミの息子とされる説も。)
妻は”快楽の女神”・ラティと、”喜びの女神”・プリーティ。
その姿は「オウム」に乗った「美男子」であり、「サトウキビで作られた弓」と「先端に花をつけた5本の矢」を持ち、この矢に射られたものは「恋心」を引き起こされるという。
ちなみに「5本の矢」にはそれぞれ名前がある。
・【悩ます】
・【焦がす】
・【迷わす】
・【かく乱する】
・【酔わす】
恋愛と関わりのある名前で、それぞれに対応した「恋心」を引き起こすという。
一説ではカーマを見ただけでも「男女」が欲情するとされた。
この矢で「苦行者」の邪魔をすることもあり、カーマはインドの神々に頼まれたこともあり、修行を行っていたシヴァの邪魔をして焼き殺された。
シヴァとの神話
インドの神々が「シヴァの息子以外には殺されない体」をもつターラカというアスラに悩まされていたとき、シヴァは最初の妻・サティ(パールヴァティの前世)を自殺で亡くし、悲しみのあまり苦行に没頭していた。
そこでサティの生まれ変わりであるパールヴァティとシヴァを結婚させ、ターラカを倒せる子供を作るように仕向けるため、愛の神であるカーマをインドの神々はシヴァのもとに派遣した。
瞑想するシヴァは「カーマの矢」によって一瞬心をかき乱されたが、すぐに原因を悟る。
そして怒りのあまり「第三の眼」から光線を放ち、カーマを一瞬で焼き殺してしまった。
その後、シヴァとパールヴァティは仲良く結婚。
無事に息子(カルティケーヤとされる)が生まれ、息子はターラカを撃破したという。
忠実に任務を果たしたのに焼き殺され、このエピソードから「アナンガ(身体無き者)」という別名でもよばれるなど、けっこう不憫である。
復活のカーマ
灰にされたカーマだったが、後にヴィシュヌの化身(アヴァターラ)であるクリシュナの息子・プラデュムナとして生まれ、肉体を取り戻す。
だがプラデュムナ(カーマ)に殺されるという予言を受けた悪魔・シャンバラに、生まれたばかりの赤子の状態でさらわれて海に捨てられてしまう。
やがて赤子であるプラデュムナ(カーマ)は「魚」に喰われるが、漁師がその「魚」を捕らえるとシャンバラに献上された。
そして厨房に運ばれた「魚」を料理人がさばいていると、なんと赤子のプラデュムナ(カーマ)が無事に登場。
シャンバラはプラデュムナ(カーマ)とは知らずに「給仕女(妻とも)」であるマーヤーヴァティーに渡すと、彼女はその赤子を大切に育てた。
実はこのマーヤーヴァティーはカーマの前世の妻である”快楽の女神”・ラティで、この赤子が前世の夫であるカーマと気づいていたのだった。
やがてプラデュムナは成長して、悪魔・シャンバラを撃破。
マーヤーヴァティーと結婚し、共にクリシュナのもとに凱旋したという。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』で初登場。
シリーズによっては「火炎属性」が弱点となっており、これはシヴァの「第三の眼」に焼かれた伝承を反映している。
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ネコショウグン

猫将軍(ネコショウグン)は、「道教(どうきょう)」の”予言”と”海運”の神様。
※「道教(どうきょう)」は、”不老長寿”を究極の理想とする中国でうまれた宗教。
「中国三大宗教」のひとつ。
世界でも珍しい、「人の身体」に「猫の頭」をもつ姿をしている。
元々は「毛尚書(まおしょうしょ)」という武将だったのだが、「毛(まお)」と「猫(みゃお)」の発音が同じであったため、「猫将軍(みゃおちゃんちん ※日本語でネコショウグン)」という別の神に生まれ変わったとされる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。
種族は”秘神”。
中級レベルながらも「知」の値がきわめて高く、お世話になった方も多い。
デザイナーは悪魔絵師・「金子一馬(かねこ かずま)」氏で、愛らしい見た目から人気が高い。
ネコショウグンの関連動画
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キンマモン

キンマモンは「琉球神道」に伝わる女神。
※「琉球神道(りゅうきゅうしんどう)」は「琉球王国(りゅうきゅうおうこく)」を中心に信仰されてきた多神教宗教。
主に「太陽神」を”最高神”として崇め、太陽を司るティダが最高神。
他の代表的な神様は
・「琉球王国」の島々を創ったとされる女神 アマミキヨ
・アマミキヨと共に「琉球王国」へ降り立った男神 シネリキヨ
・「琉球王国」の守護神 君手摩(キミテズリ)
が有名。
※「琉球王国(りゅうきゅうおうこく)」は1429年に成立し、1879年までの約450年間にわたって日本の南西諸島に存在した王制の国のこと。
現在の「沖縄県」にあった。
漢字では「君真物(キンマモン)」と表記され、「最高の精霊」という意味を持つ。
また「琉球王国」の存亡の危機に降臨する守護神・「君手摩(キミテズリ)」と同一視されており、神話エピソードは同じなのが多い。
キンマモンの概要
キンマモンは「天地開闢(てんちかいびゃく)」から「琉球王国(りゅうきゅうおうこく)」をずっと守護してきたと言われ、常世の国「ニライカナイ」からやってくるという。
※「天地開闢(てんちかいびゃく)」とは、世界の始まりのこと。
「天」と「地」はもともと一つの混沌としたものであったが、あるときこの二つが分かれたという。
ものすごい前の時代ってこと。
※「ニライカナイ」は「琉球神道」だけでなく、現在の「沖縄県」や「奄美群島(あまみぐんとう ※「鹿児島県」にある島)」の各地に伝わる「異界」のこと。
海の底、地の底にあるとされ、理想郷とされた。
またキンマモンには「陰陽(おんみょう)」があり、同じ存在でありながら二つの神が存在するという。
天より降ってきたのを
「キライカナイノキンマモン」と呼び
海より上ってきたのを
「オホツカケラクノキンマモン」
と呼ぶ。
彼方より時を定めて寄り来るマレビト神であるとも言われており、女性に憑依して人々の前に現れることもあったらしい。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』で初登場。
種族はシリーズ通して”秘神”。
その後もいろいろなシリーズに登場しており、そのインパクトのある見た目から記憶に残っているメガテニストも多い。
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カンバリ

正式名称は加牟波理入道(かんばりにゅうどう)。
日本の「俗話」に登場する”妖怪”に近い「厠(かわや※便所)」の神様。
主に近畿圏内の伝承に多く登場し、旧暦大晦日(きゅうれきおおみそか)の夜に「厠(かわや)」でかがんでいると、窓の外から中の様子を覗き込んでくるという。
※旧暦大晦日(きゅうれきおおみそか)は、12月30日、または12月29日。
しかもカンバリは人に見られることが嫌いなため、厠(かわや)に入る前には咳払いをして自身の存在を知らせる必要があり、そうせずにばったり会ってしまうと「尻子玉(しりこだま)」を抜き取られてしまう。
※「尻子玉(しりこだま)」は、肛門のところにあると想像される玉のこと。これを取られたら死んでしまうとされた。
その他にも、「厠(かわや)」で悪い事をするとカンバリに「尻子玉(しりこだま)」を抜き取られてしまうが、大晦日の夜に「カンバリニュウドウホトトギス」と唱えると、翌年1年間は厠(かわや)で”妖怪”に遭遇することがなくなるとされる。
ちなみにカンバリが大晦日の夜に現れる理由は、「新しい年を迎えるに当って旧年の穢れを残していないか」を監視し、警告する意味を持つとされている。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』にて初登場。
スマホ用アプリ『D2 女神転生リベレーション(2018年)』では経験値とマッカが20%アップする唯一の効果を持つ。
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