アスラおう
アスラおうは、『インド神話』における”ディーヴァ神族”と対立する立場にある”アスラ神族”の大王。
サンスクリッド語で「偉大なるあまねく照らす者」という意味を持つ光明神「 ヴィローチャナ ( ヴィローシャナ ) 」が真の名前であり、「仏教」の最高神である大日如来(だいにちにょらい)を指す。
また、この神格がペルシャに入ると「ゾロアスター教」の主神アフラ・マズダとなる。
「仏教」が中国に伝わると、漢字を当てて「阿修羅(アスラ)」と表記された。
※「仏教」はインド発祥
女神転生シリーズにおいて
『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』にて アシュラとして初登場。
『真・女神転生(1992年)』からは現在のイラストの姿となり、「CHAOS勢力」の親玉として登場する。
種族はシリーズによって”邪神”、”天魔”、”破壊神”と様々。
メガテンでは本来の名である ヴィローチャナ( ヴィローシャナ)とアスラおうは表裏一体の存在として扱われていて、それぞれ別々の悪魔として存在する。
アスラおうの解説動画
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アスラ
アスラとは、『インド神話』における”神族”または”魔族”の総称で、血気盛んで闘争を好む鬼神の一種。
もともとは生命生気の「善神」を意味していたが、のちにインドラなどの台頭とともに彼らの敵とみなされるようになり、戦いを挑む「悪魔」・「鬼神」・「悪神」の類へと追いやられた。
「不死」・「不滅」の存在ではないが、自らに想像を絶する厳しい苦行を課すことによって神々をも超越する力を獲得し、幾度となく神々 (ディーヴァ神族) から世界の主権を奪うことに成功している。
「仏教」では「六道輪廻(りくどうりんね)」の中の一つである「阿修羅界(あしゅらかい)」が位置づけられ、常に戦いを好む心の状態を指す。
女神転生シリーズにおいて
メガテンではアスラおうの部下として活躍するパワー系悪魔。
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マハカーラ

正式名称はマハーカーラ。
憤怒の顔をしたインドの退魔の魔神で、「ヒンドゥー教」、「仏教」と共通の神。「仏教」では大黒天(だいこくてん)の名で知られている。
妻はカーリー。
破壊神シヴァの別名のひとつであり、シヴァの夜の姿、シヴァが憤怒した相、シヴァが世界を最後の帰滅に導く時にとる姿だともいわれている。
“偉大”を意味する「マハー(Maha)」と「時間」・「暗黒」・「死」を意味する「カーラ(Kala)」の複合語で、“偉大なる時間(暗黒)”という名前の意味を持つ。
多くの剣を手にした恐ろしい姿をしているが、しかるべき供物をし、手厚く祀れば、信奉者に多大な福や富をもたらすという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。種族は”天魔”。
どのシリーズにおいても”天魔”の中で高レベルの悪魔。
昔の作品では「力」や「体」の値が大きい物理アタッカーだったが、最近では火炎属性特価の魔法アタッカーとして登場する。
インドラジット
インドラジットはインドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場するラークシャサ(「仏教」でいう羅刹天(らせつてん)を指す)の王であるラーヴァナの息子。
ラークシャサ(羅刹天)の中でも随一の力を持ち、神々にさえ殺せない不死の身体を持つ存在。
本来はメーガナーダ(「雷鳴」を意味し、その名の通り戦場で彼の動きを捉えることは困難だったという。)という名だが、神々との争いで神の王であるインドラをシヴァから得た怪力で果敢に戦い、勝利した後に捕えて人質とすることに成功する。
その後、インドラの釈放を求めたブラフマーから釈放の代わりにインドラジット(インドラを打ち破るもの)の名と「不死の身体」の恩寵を授かり、これ以降メーガナーダはインドラジットと呼ばれるようになった。
『ラーマーヤナ』の主人公であるラーマやラクシュマナ(ラーマの弟で人間)、ハヌマーンと長い激闘を繰り広げるが、神々がラーマ達に味方して、ラクシュマナにかつてアスラを滅ぼす際に用いられた矢(不死の効果を消す)を与え、祈りと共にその矢を弓につがえて放つと、インドラジットの頭部を貫き、粉々に砕かれ死亡した。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』で、種族は“天魔”。
ストーリーでは都庁においてカオス陣営の父・ラーヴァナと共にロウ陣営に与するヴィシュヌと攻防を繰り広げている。ロウルートではラーヴァナを撃破した直後に現れ、父の仇を討つために主人公たちと交戦する。
後の作品でもちょこちょこ登場し、種族は“破壊神”、“邪神”などに変更される。
また、シリーズ通して電撃属性に特化した能力・スキルを持つ。
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ヤマ
ヤマは『インド神話』に登場する死の神であり、司法・冥界の神。
「死者の王」、「閻魔天(えんまてん)」ともよばれ、俗にいう「閻魔大王(えんまだいおう)」を指す。
ヤマは人間で最初の死者となり、死者が進む道を見いだし、死者の国の王となったという。
大昔のインドでは、生前によい行いをした人は天界にあるヤマの国に行くと信じられており、そこは「死者の楽園(天国みたいなイメージ)」だという。
そのことから、長寿を全うした後にヤマのいる「天界」で祖先の霊と一体化することは理想的な人生だと考えられていた。
後世になると死者の生前の行為により刑罰を与える「裁きの神」として描かれるようになり、この姿から「仏教」に取り入れられ、地獄にいる「閻魔大王(えんまだいおう)」の姿が確立したとされる。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生(1992年)』で初登場。種族は”天魔”。
閻魔大王(えんまだいおう)のようなデザインであり、「メシア教徒」を裁くカオス勢力の裁判官として登場する。
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