2023年 8月18日 ホルス 追加
2023年 8月24日 ルーグ 追加
ヴィシュヌ
ヴィシュヌは『インド神話』に登場する宇宙の”維持(いじ)”と”修復(しゅうふく)”を司る神。
太陽の光が神格化された存在であり、「ヒンドゥー教」におけるシヴァ・ブラフマーと並ぶ「三大最高神」の一柱。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「バラモン教」を吸収しつつ、紀元前300年ごろに成立したといわれている。
※「バラモン教」は「ヒンドゥー教」の前身となったインド発祥の宗教。
紀元前1300年に成立し、紀元前500年ごろまで発達した。
名前には「行き渡る」という意味があり、これは「”天”と”空”と”地”の三界を3歩で渡り歩いた」という、ヴィシュヌの伝説からつけられた。
さらに助けを求める人々に救済をもたらし、「悪」や「不道徳の者」を倒す「正義の神」ともされる。
特徴
ヴィシュヌの最大の特徴は「善(ダルマ)」が衰え「悪(アダルマ)」が栄える時に「神」であることを捨て、「アヴァターラ」と呼ばれる「化身」へと変身する点。
そして「アヴァターラ」として地上に降臨すると、「世界の危機」を救うという。
この化身は過去すでに9回行われたといい、主要な「アヴァターラ」は10種類存在する。
「アヴァターラ」一覧
1.マツヤ(魚)
2.クールマ(亀)
3.ヴァラーハ(猪)
4.ナラシンハ(獅子の頭を持った人)
5.ヴァーマナ(人)
6.パラシュラーマ(仙人)
7.ラーマ(人)
8.クリシュナ(人)
9.バララーマ(人)またはブッダ(仏)とも
10.カルキ(?)
※「アヴァターラ」は時代によって「人間」や「魚」、「亀」、「猪」などになり、名前もその度に変わる。
ちなみに「アヴァターラ」の中でも特に有名なのがクリシュナとラーマで、「宗派」を問わず数千年にわたり愛されており、関連著書も多く特に人気。
また、「仏教(ぶっきょう)」の開祖である仏陀(ぶっだ)も実はヴィシュヌの「アヴァターラ」だという説があり、ヴィシュヌが次に姿を現すのは”世界が堕落しきった時代”に降臨するらしい。
(10番目のカルキとして降臨する。まだ降臨していない。)
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
余談
余談だが、後に「アヴァターラ」という言葉はオンラインゲームなどで自分の分身となるキャラクター「Avatar(アバター)」という言語の由来となったという。
女神転生シリーズにおいて
『デジタル・デビル物語 女神転生II(1990年)』で初登場。
後のメガテンシリーズにおいては、シヴァと対をなす最強クラス悪魔の一体として有名。
主に”魔神”種族の最高位として登場することが多い。
どのシリーズにおいても高いステータスと優秀なスキルをもち、後半にはぜひとも入手しておきたい仲魔である。
『真・女神転生IV FINAL(2016年)』では 、「アヴァターラ(化身)」 であるクリシュナとして主要敵キャラとして登場する。
ヴィシュヌ解説動画
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アルダー
アルダーは『インド神話』に登場する”男らしさ”と”女らしさ”を兼ね備えた「両性具有(りょうせいぐゆう)」の神。
※「両性具有(りょうせいぐゆう)」とは、生物的に「男女両方の性器」を備えている体のこと。
正式名称はアルダナーリーシュヴァラ。
サンスクリット語で
・「ardha(半分)」
・「narI(女性)」、
・「Siva(シヴァ神)」
の 3語から成る複合語で、インド人の約八割に信仰される「ヒンドゥー教」におけるシャクティ信仰(おおまかにいえばシヴァ派のこと。)の象徴とされる。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「バラモン教」を吸収しつつ、紀元前300年ごろに成立したといわれている。
※「バラモン教」は「ヒンドゥー教」の前身となったインド発祥の宗教。
紀元前1300年に成立し、紀元前500年ごろまで発達した。
外見は”右半身”がシヴァで、”左半身”がその妻であるパールヴァティの合体した姿。
シヴァの側 (右半身) は
・虎革(とらがわ)の衣
・トリシューラ
※「トリシューラ」は三叉戟(さんさそう ※先っぽが3つに分かれている槍。)の神器。
を身に着けた青白い体の男性となっており、
パールヴァティの側(左半身)は
・蓮華(れんげ)
・黄金の装飾品
を身に着けた美女の姿で描かれる。
何故このような姿になったのか?
何故このような姿になったのかは諸説あるが、主要なものとしては、このようなものがある。
ある時シヴァとパールヴァティは喧嘩をした。
しかし「仲直りの証」として互いを強く抱きしめ合うと、愛の力で両者が結合して一体化し、アルダーが生まれたのだ。というもの。
『神話』ではそれぞれの半身によって「原始の父」と「原始の母」になることで生物類を生み出していくというものがあり、”破壊神”であるシヴァの側面だけではなく”創造神”としての役割を持つ。
ちなみにインドの三大神である
・創造神ブラフマー
・維持神ヴィシュヌ
・破壊神シヴァ(右半身)
と同一の位として扱われる。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』で種族”魔神”として初登場。
上記の説の通り、シヴァとパールヴァティ を合体させることで仲魔とすることができ、強力な魔法に回復役としても活躍する万能悪魔。
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ゼウス
ゼウスは『ギリシア(ギリシャ)神話』の主神(しゅしん)。
※「主神(しゅしん)」は、その神話に登場する神々の中でも最高位の神のこと。
「全宇宙」と「気象」を支配する”天空の神”であり、「オリュンポス十二神」の頂点に君臨する。
父はかつて「全宇宙」を支配していた”ティターン神族”の王・クロノスで、母はクロノスの姉であり妻である”大地”の女神・レア。
”死”の神・ハデス(長男)と”海”の神・ポセイドン(次男)とは兄弟関係にあり、ふたりは兄にあたる。(ゼウスは三男)。
正妻は最高位の女神であるヘラ。
しかしヘラクレスの母である人間のアルクメネや、姉であるデメテルなど多くの”女神”や”人間の女性”と交わって子をもうけたといわれる。
その実力はオリュンポス最強で、「変身」や「天候変化」など変幻自在の能力を持つほか
・一たび振るえば宇宙をも焼き尽くす雷霆「ケラウノス」
・万物をも切り刻む魔法の刃である「アダマスの鎌」。
・あらゆる攻撃を防ぎ、敵を石化させる「アイギスの肩当て」(胸当てや楯という説も)
を所持する「全知全能の存在」。
誕生~成長
あるときクロノスは
「自分の子供が成長した後、自らを凌駕するであろう。」
という予言を受け、苦しみ始めた。
※クロノスはゼウスが生まれる時代の前に全宇宙を支配していた”ティターン神族”の長。
この予言によって自分の子供たちに「支配者の地位」を奪われることを恐れた彼は、「子供」が生まれると次々と自分のお腹の中に飲み込んでしまうようになる。
(長男・ハデスや次男・ポセイドンは腹の中に飲み込まれた。)
やがて産むたびに「子供」を失うという経験をした妻・レアはひどく心を痛め、義母(クロノスの母)であるガイアに助けを求めることにした。
実はガイアも夫であるウラノスによって子供を失った経験があるため、その話を聞いたガイアはレアに力を貸すこととする。
やがてゼウスが誕生すると、クロノスはいつものようにゼウスを差し出すよう要求する。
そこでレアは生まれたばかりのゼウスをガイアに預けると、赤ん坊のゼウスの代わりに「産着(うぶぎ)に包んだ2つの石」をクロノスに渡す。
するとそれを赤ん坊だと信じたクロノスがいつも通り飲み込んで去っていったので、ゼウスはレアの子供の中で唯一飲み込まれずに助かることになった。
そしてゼウスはガイアによって「辺境の島」で「ニンフ(精霊)」に預けられ、若く強い神へと成長していくこととなる。
兄弟の救出と決意
時が経ち、一人前の大人となったゼウスは「召使い」のふりをして父・クロノスに近づくことにした。
そんな「召使い」となったある日、妻であるレアは夫・クロノスに「飲み物」を差しだした。
するとその美味しさからクロノスは「飲み物」をすべて飲み干し、”おかわり”を要求したのでレアの代わりに「召使い」が”おかわり”をもってきた。
「召使い」が自身の息子であるゼウスと気づかずに「飲み物」を飲み干すと、クロノスは突然”胃に激しい痛み”を感じて具合が悪くなる。
なんとその「飲み物」には「嘔吐剤(おうとざい)」がはいっていたのだった。
そこで弱まったクロノスをみるや腹の中にゼウスが入ると、かつて父に飲み込まれた兄弟たち(ハデスとポセイドン)に再会することに。
実はハデスとポセイドンも腹の中で生き延びて成長しており、ゼウスは「兄弟たち」と共に腹の中から脱出し、救出に成功する。
そしてハデスとポセイドンは救出してくれたゼウスに感謝すると、共に協力して父であるクロノスと全宇宙をかけた戦いに挑むことを誓い合ったのだった。
ティタノマキア
兄弟を解放した数年後、クロノス率いる”ティターン神族”とゼウス率いる”オリュンポスの神々”との覇権を賭けて戦った「ティタノマキア」が勃発。
”不死”である神々同士の戦いでは互いに決め手を欠き、10年間決着がつかずにいた。
そこで全宇宙を最初に統べた原初の神々の王・ウラノス(※ゼウスの祖父)が幽閉した三人のヘカトンケイルと、三人のキュクロープス(卓越した鍛冶技術を持つ単眼の巨人)を解放し、味方に付けることに成功した。
ヘカトンケイルたちは 一度に300の巨大な岩石を休みなく投げ続けることのできる「強大な味方」となり、 キュクロープスたちからは
・宇宙をも破壊し燃やし尽くす雷霆「ケラウノス」(ゼウスの武器)
・大海と大陸を支配する三叉の矛「トライデント」(ポセイドンの武器)
・姿を見えなくすることのできる「隠れ兜」(ハデスの武器)
といった「究極の武器」を献上され、大幅戦力強化を果たす。
そして両軍が再び激突すると「強力な味方」と「究極の武器」を手にしたオリュンポス勢が常に優勢に立つ。
やがてその猛攻によって”ティターン神族”は耐え切れず、10年も続いた「神々の大戦」に終止符が打たれることに。
不死身である”ティターン神族”は冥界より深い「タルタロスの深淵」へと封印され、ゼウスは”オリュンポスの主神”となって「全宇宙の支配者」となった。
ギガントマキア
全宇宙の支配権が確立した 「ティタノマキア」 の後もゼウスの支配を揺るがすような出来事が起こる。
その一つが”巨人族・ギガース”と”オリュンポスの神々”の戦いである「ギガントマキア」である。
これは「タルタロス」に我が子である”ティターン神族”を幽閉されたことに怒ったガイア(※ゼウスの祖母で恩人)が仕向けた「大戦」で、「全宇宙」が震えるほど凄まじい戦いが繰り広げられる。
※ギガースもガイアの子であり、「山」を軽々と持ち上げるほどの腕力を持ち、神には殺されない能力を持っていたが、人間ならば殺すことができる「単眼の巨人」。
(人間なら殺せるが、人間が国の総力を挙げても倒せないほど強い。)
ギガースたちはあらゆる地形を引き裂きながら「大軍」で突き進み、「大岩」や「山脈」、「島」を投げ飛ばして攻撃を仕掛けるなど、神々は苦戦をしいられる。
そして”神々の力”だけでは倒すことはできず、人間の力が必要であることに気付いたゼウスは”半神半人(はんしんはんじん ※半分神で、半分人間)”である自らの息子ヘラクレスを”オリュンポス側”として参戦させた。
そんな中でギガースが「オリュンポス(ゼウスたちが住んでる山)」に攻めてきたので、ヘラクレスを参戦させて「迎撃」を開始する。
すると今まで苦戦していたのが嘘のように、瞬く間に神々が”優勢”となった。
ギガースを神々が弱らせ、弱ったギガースを”半神半人”であるヘラクレスが「ヒュドラの毒矢」によって仕留めていく。
その連携によってギガースの数は減っていき、やがてヘラクレスのおかげで「ギガントマキア」は”オリュンポスの神々”の圧勝に終わることとなる。
(このことからヘラクレスは”英雄”と呼ばれるようになった。)
テューポーンとの対決
「ギガントマキア」で敗北したガイアはゼウスたちへ激しい怒りと憎悪を覚えたことによって奈落の神・タルタロスと交わり、『ギリシア(ギリシャ)神話』史上最大にして最強の怪物・テューポーンを生み出す。
そしてガイアはテューポーンに「オリュンポス」を攻撃させ、最後の戦いを挑んだ。
※テューポーンは『ギリシア(ギリシャ)神話』史上最大にして最強の怪物。
・「星々とぶつかってしまうほどの巨体」
・「世界の東西の涯(はて)」にも達するほどの腕
・肩からは「百の蛇」の頭が生え
・ももから下は「巨大な毒蛇」がとぐろを巻いた形で生えている
といった姿をしている。
さらに神々と同じく「不老不死」で、目からは「炎」を放ち、声を発するたびに山々が震えるうえに、その脚は決して疲れることがない。
そんなテューポーンが宇宙中を暴れ回ると、”オリュンポスの神々”でさえも逃げ出す程の強さであった。
しかしゼウスだけは逃げることなどせず、単身でテューポーンとの壮絶な戦いを挑む。
すると「大地」は常に激しい地震が起こり、地上は炎上して、「天」と「海」は煮えたぎるほどの戦いとなった。
そんな両者の「実力」は拮抗していたが、やがてあのゼウスがテューポーンに敗北してしまう。
だがテューポーンも相当な深手を負ってしまい、回復するために母・ガイアの元に向かうことに。
そこでテューポーンはゼウスの武器を取り上げて手足の腱を切り落とすと、動けなくなった彼を一時的に「洞窟」へと閉じ込めた。
しかしゼウスが捕らわれたことを知った”オリュンポスの神々”はゼウスを救出。
すぐさまに治療されたゼウスは力を取り戻す。
そこで再びテューポーンと戦い、今度はゼウスが深手を負わしてテューポーンを追い詰めるのだった。
そんな不利な状況となったテューポーンは、運命の女神・モイライたちを脅して手に入れた”どんな願いも叶う”という「勝利の果実」をここぞとばかりに食べた。
ところが力を得るどころか、急激に力を失ってしまうことに。
実は女神たちがテューポーンに与えたのは、決して”望みが叶うことはない”という「無常の果実」だったのである。
力を失ったテューポーンがゼウスに敵うわけはなく、最後はゼウスによって「エトナ火山」という山の下敷きにされて封印され、ゼウスはテューポーンとの死闘に勝利したという。
そしてもはや彼の「王権」に抗うものは現れず、再び宇宙に調和が訪れたという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『旧約・女神転生 (1995年)』。
シリーズ通して種族は”魔神”。
かなり古参悪魔なのだが、メインストーリーのシナリオに絡むのは『真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY(2017年)』が初。
「漫画」・「アニメ」・「ゲーム」に多く出演している有名な神なのだが、メガテン界ではそこまで存在感がなかった。
しかし最新作『真・女神転生Ⅴ(2021年)』でようやく目立ってきた。
ゼウスの関連動画
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オーディン
オーディンは『北欧神話』における最高神。
※「北欧」はヨーロッパ北部地方のこと。
・「 デンマーク」
・「スウェーデン」
・「ノルウェー」
・「フィンランド」
・「アイスランド」
の5か国をさすことが多い
もともとは「嵐の神」であったが、後に「軍神」・「死者の神」・「詩と魔法の神」とされた。
『北欧神話』に登場する多くの神々の父でもあり、「神々の支配者」とも呼ばれる。
名前には北欧古語で「激昂する者」を意味し、「武人」にして「魔術師」の達人。そして、「知識」に貪欲な「探究者」とされる。
外見は「隻眼」と「長いヒゲ」が特徴的な老人の姿でよく描かれるが、「魔法」で様々な人物に変化できる。
また、戦場においては「青いマント」に「黄金の兜と鎧」を装備して「グングニル」という魔法の槍を携えていた。
所持品について
オーディンは多くの所持品を持つことで有名。
以下紹介
グングニル
「グングニル」は標的を決して外さず、その魔力で貫けないものはないほど強力な槍。
しかも敵を貫いた後は自然に所有者の元に戻ってくるうえに、どんな武器でもこの槍を破壊することはできない。
”戦いの勝敗がただちに決する”と言われる「魔法の武器」で、ロキがドヴェルグ(小人族)の鍛冶屋兄弟・ブロックとシンドリに作らせ、オーディンに献上された。
スレイプニル
スレイプニルはどんな馬よりも速く走れ、天空を翔ける8本脚の馬。
ロキが牝馬(ひんば ※メス)となって生んだ息子であり、彼から献上された。
何でも知りたがるオーディンは様々な世界をスレイプニルに乗って巡っていたといい、愛馬とされた。
フギンとムニン
「フギン」と「ムニン」は2羽の「ワタリカラス」。
オーディンが世界中に”諜報係”として飛ばしており、2羽が持ち帰るさまざまな情報で常に「世界の知識」と「情報」を入手するという生活をしていたという。
ゲリとフレキ
「ゲリ」と「フレキ」はオーディンに付き従う2頭のオオカミ。
オーディンは食事をする必要がなく、「ぶどう酒」以外は口にしないため食物はすべて「ゲリ」と「フレキ」に与えていた。
ドラウプニル
ドラウプニルは9夜ごとにまったく同じ重さ形の黄金の指輪(腕輪ともされる)を生みだすことができる「魔法の黄金の指輪(腕輪)」。
鍛冶屋兄弟・ブロックとシンドリに作らせた神宝のひとつで、滴(しぼ)り出すように同じものを生成された様子から名前には「滴(したた)るもの」という意味がある。
オーディンの息子であるバルドルがロキの策略によって殺されたとき、手向けとして使者を通じて冥府に送ったが送り返された。
ギャラルホルン
「ラグナロク(神々の死と滅亡の運命)」の始まりを告げた角笛。
ヘイムダルの所有物として有名だが、元々はオーディンの所有物だった。
ヴァーラスキャールヴ
銀色に光り輝く宮殿。
普段はここに住み、全世界を視界にとらえることができる高座「フリズスキャールヴ」で世界を見晴らしているという。
オーディンのエピソード
1.北欧神話における世界のはじまり。
「原初の世界」には、”燃え上がる氷塊”と”絡みつく炎”しかなかった。
やがて「氷塊」の解けた雫の中に、原初の巨人ユミルが生まれ、ユミルは別の氷から同じように生まれた雌牛(めうし)の乳を飲んで大きく成長して”巨人族”の「子」や「孫」を増やす。
(ユミルはすべての”巨人族”の先祖)
そしてユミルを育てた雌牛(めうし)もまた、塩辛い氷塊を舐めて成長し、”アース神族”の祖先・ブーリを産む。
時が経ると、ブーリに息子・ボルが誕生し、さらにそのボルが成長して”巨人族の娘”と結婚すると、3人の子宝に恵まれた。
そしてその子供たちには
・オーディン
・ヴィリ
・ヴェー
と名付けられる。
やがて三人の子供は成長するが、暴虐の限りをつくす”巨人族”に彼らは不満を持ち、オーディンら「3兄弟」は原初の巨人・ユミルを殺害。
ユミルの傷口からは「血の大洪水」が起こり、”巨人族”は「一組の男女」を残して溺れ死ぬことになった。
そして「3兄弟」たちはユミルの身体を解体すると、共に「大地」や「海」、「天空」といった世界を創造し、海辺で拾った二本の木から人間の男女を作ったという。
2.知識の探究者
オーディンは成長すると「知識」に貪欲になり、ありとあらゆる手段で「知識」を手に入れたという。
あるとき世界樹・イグドラシル(ユグドラシル)の3本に分かれた根にあり、「知恵」と「知識」が隠されている「ミーミルの泉の水」を飲もうとした。
しかしこれは巨人族の賢者・ミーミルの所持するもので、一口飲みたいとミーミルに頼むと、代価に「片方の眼球」を求められる。
するとオーディンはためらわず、すぐさま代償として「片目」を差し出し、泉の水を飲んだ。
そして「泉の水」を飲んだことで「知恵」と「魔法」を身に付け、以降は失った「片目」を隠すように帽子をかぶった姿をし、「隻眼の神」と呼ばれるようになった。
他にも「ルーン文字」の秘密を得るために、世界樹・イグドラシル(ユグドラシル)の木で自分の首を吊り、「グングニル」で自身を貫ぬいたまま9日9夜、”創造神オーディン”に祈りを捧げたというエピソードがあるなど、知識の為に「自らの命」を「代償」に差し出す事すらいとわなかったという。
※オーディンとは本来『北欧神話』の”創造神”の名前。
「原初の世界」や巨人族の始祖であるユミルを創ったとされた。
このオーディンは”創造神”から名前をとってる。
こうして「ルーン文字」の秘密を解き、彼は超強力な「十八種類の魔法」を会得したとされる。
3.オーディンの死
やがてオーディンは”神々の最高神”となって世界を長らく統治していたが、最終戦争・「ラグナロク(神々の死と滅亡の運命)」と自身の死の予言を告げられる。
※「ラグナロク」は『北欧神話』における最終戦争のこと。
『北欧神話』の神々と”巨人族”たちが戦いを起こし、最終的に世界は滅亡し、多くの神々が亡くなった。
「神々の黄昏」とも呼ばれる。
そこで予言されていた「ラグナロク」に抗うため、「ヴァルハラ」と呼ばれるオーディンの宮殿にヴァルキリー(ワルキューレとも)によって選別された「戦士の魂(エインヘリヤル)」を迎え入れていた。
※ヴァルキリー(ワルキューレとも)は戦場で生きる者と死ぬ者を定める女神軍団。
※エインヘリヤルはヴァルキリーに認められた人間の魂。
生前戦場で活躍した「英雄」や「勇敢な戦士」たちで、オーディンの魔法によって不死の戦士にさせられる。
万全の体制を整えていたオーディンであったが、「ラグナロク(神々の死と滅亡の運命)」が起こった際にはすごい序盤でロキの息子である大狼フェンリルに噛み殺され、その最後をあっけなく迎えた。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』。
種族”魔神”の上位悪魔として登場することが多い。
デザインは「裸マント」に「角兜」という”変態っぽい”。
悪魔絵師・「金子 一馬(かねこ かずま)」氏によると、『北欧神話』勢のコンセプトは”裸族”であるらしい。
『北欧神話』の主神なのだが、全体的なメガテンシリーズを見てもそこまで強くない。
『真・女神転生IV(2013年)』では「多神連合」の中心人物としてストーリーに登場し、ようやく”強敵”として扱われる。
オーディンの関連動画
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バアル
バアルは『ウガリット神話』における
・嵐
・慈雨(じう)
・豊穣(ほうじょう ※農作物がよく実り、収穫が多いこと)
の神であり、主神(しゅしん ※最高位の神)。
※ ウガリットは現在の「シリア・アラブ共和国」にあった古代都市国家。
最高神・エルと神々の母・アシェラトの息子(穀物神(こくもつしん)ダゴンが父の場合もある)で、妻は妹でもある女神・アナト。
兄弟にあたる冥界の支配者・モトとは”犬猿の仲”であり、「宿敵」とされる。
雨の降らない土地に「慈雨(じう)」をふらし、作物を実らす「豊穣(ほうじょう)」をもたらす神とされ、「カナン地域」を中心に長く崇拝されたという。
※「カナン地域」は、「地中海」と「ヨルダン川」・「死海」に挟まれた地域一帯の古代の地名。現在の「イスラエル」あたり。別名:「乳と蜜の流れる場所」
また、『エジプト神話』に取り入れられた際には、同様に”嵐”を司るセトと同一視されるようになり、描かれる際にもセトに似た姿で表されるようになった。
一説では、ソロモンの魔神・バエルやベルゼブブ、ベルフェゴールなどはこのバアルから派生したといわれている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』で、種族は”邪神”。
以降の作品では”魔神”に分類され、メガテンシリーズではバエルとベルゼブブが合体するとバアルの姿を取り戻したり、ベルゼブブが転生するとバアルになったりと、ベルゼブブの”真の姿”として描かれることが多い。
バアルの解説動画
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アメン・ラー
アメン・ラーは「エジプト」の創造神であり、太陽神。
名前に「隠されたもの」という意味を持つ神・アメンと、太陽神・ラーが一体化した神々の王。
地母神ムトを妻とし、彼女との間に息子である月神コンスがいる。
アメン
もともとアメンはナイル川の東岸にある「テーベ」という地域のみで信仰されていた地味な神。
しかし、この「テーベ」という地の「王族」が勢力を拡大すると、著名で有力な神をアメンに吸収させる事によって「アメン信仰」を拡大させる。
(太陽神・ラーの他に、「エジプト九柱」の神々の筆頭格アトゥムや、『ギリシャ神話』の主神・ゼウスなどを吸収させた。)
※「吸収」は簡単に言えば、実はこの神様たちはアメンなんです的なことをしたり、その著名な神の「神話エピソード」とかもアメンのエピソードにした。
その中でも特にアメン・ラーは「古代エジプト文明」の終わりまで「神々の王」の座を保つほど人気を誇った。
ラー
ラーは『エジプト神話』の最初の”太陽神”であり”最高神”。
「ハヤブサ」の頭部を持つ「青年」の姿で描かれるが、「太陽」の運行と共にラーの体も変形すると考えられていた。
(夜になると太陽の形が変わったり、沈んでいくことから)
目からは敵を焼き滅ぼす「強烈な光」を放つ力と、「太陽の船」に乗って空を移動すると言われている。
息子には
・オシリス
・セト
娘には
・イシス
・ネフティス
孫に
・ホルス
など、有名な神々の子孫を残した。
「エジプト」における重要な神。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』で種族”魔神”の高レベル悪魔として初登場。
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』にも登場するなど、主にデビルサマナー系の悪魔として登場する。
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コンス
コンスは『エジプト神話』に登場する”月”を司る男神。
「エジプトの都市や街」によって神の特性が異なり、「テーベ」ではアメン神とムト女神の息子。
※「テーベ」は古代エジプトの都市のこと。
現在のエジプトにある都市「ルクソール」に存在した。
「コム・オンボ」ではセベクとハトホルの息子としてアメン・ムトと共に「三柱神」の1柱を担う。
※「コム・オンボ」は、現在の「エジプト」にも存在する「農業」が盛んな町のこと。
その姿は「少年のミイラ」、もしくはホルスと同じ「隼(はやぶさ)の頭」を持った姿で描かれ、どちらの姿でも側頭部(そくとうぶ)に三日月(みかづき)と満月(まんげつ)を組み合わせた頭飾りをつけている。
「月の船」を所持しており、夜になると天空をよく移動していたとされた。
そのため名前には「横切る者」「さまよい歩くもの」という意味をもつ。
性格は「自由奔放な若者」のようで、”満月”の時は「癒しの力」を発する神となるなど、比較的人間に優しい。
しかし”三日月”の時は鋭利な刃物を振るい、「罪人」や「悪霊」に「恐ろしい制裁を与える」両極端な神となる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。種族は”幻魔”。
レベルが低く、これといった印象のないミイラ姿のザコ悪魔として登場。
だいぶ期間を経て、『真・女神転生Ⅴ(2021年)』で種族”魔神”として再登場し、メインストーリーに絡む「ベテル エジプト支部」の主要な悪魔として活躍する。
コンスの関連動画
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ダグザ
ダグザは『ケルト神話』に登場する”ダーナ神族”の最高神。
※「ケルト」は紀元前5世紀~紀元前1世紀までに現在の「ポーランド」から「アイルランド島」までのヨーロッパ広範囲に居住していた民族のこと。
国名ではない。
※”ダーナ神族”は『ケルト神話』で語られる神の一族。
正式名称はトゥアハ・デ・ダナーン。
名前には「善き神」・「偉大な神」という意味があり、ダグダとも呼ばれる。
”ダーナ神族”の長老ともいうべき存在で、「豊穣(ほうじょう)」と「再生」を司り、「詩歌(しいか ※俳句みたいなもん)」や「魔術」、「武芸」にも大いに優れた”万能の神”。
外見は「太った太鼓腹の赤髭を生やした大男」。
「丈の短いチュニック(首から膝まである服の事)」と「毛皮の長靴」を身に着け、「巨大な棍棒」を車輪に乗せて引きずっている姿だとされる。
性格は明るく奔放(ほんぽう)であり、「性欲」・「精力」に満ちた「大食漢(たいしょくかん ※大食い)」とされた。
また、強力な「神器(じんぎ)」を三つ所持している。
神器一覧
- 「巨大な棍棒」
相手に振るえば死をもたらし、もう一方の先端を振るえば死者を蘇らせるという「破壊」と「再生」、生と死の両方の力を併せ持つ「巨大な棍棒」。 - 「金の竪琴」
天候を自在に操ることで「豊作」を招き、聞く者に「笑い」、「悲しみ」、「眠り」を誘う楽曲を奏でることができる三弦の「金の竪琴」。 - 「大釜」
“ダーナ神族四秘宝”の一つにして、満足して帰らない者はいないと言われるほどに無限の食料を生み出す「大釜」。
これらの神器によって神々を治めていたという。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅳ FINAL(2016年)』において主要キャラの一人として初登場。
本作の主人公を現世に黄泉帰らせ、戦う力を与える代わりに自身の「神殺し」になれと契約を迫る。
モデルとは異なり、クエスチョンマークのような「うずまき紋様」が額に刻まれ、剥き出しの骨格を思わせるスタイリッシュなデザイン。
CVはイケボの池田秀一さん。
ダグザの関連動画
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ルーグ
ルーグは『ケルト神話』の太陽神。
(正式名称はルー。名前には「輝くもの」という意味を持つ。)
※「ケルト」は紀元前5世紀~紀元前1世紀までに現在の「ポーランド」から「アイルランド島」までのヨーロッパ広範囲に居住していた民族のこと。
国名ではない。
”太陽神”という側面だけでなく、「工芸」・「武術」・「詩吟(しぎん)」・「医術」・「魔術」など全ての技能に秀でており、全知全能の神ともされている。
そのため別名には「百芸に通じた」という意味を持つサウィルダーナハや、「諸芸の達人」という意味を持つイルダーナハがある。
その他にも「槍」を持って戦うことから「長腕のルーグ」とも呼ばれた。
また、ルーグは”フォモール族”の王・バロール(通称:魔眼のバロール)の孫であり、『ケルト神話』の英雄・クー・フーリンの父親でもある。
※”フォモール族”は『ケルト神話』において”ダーナ神族”と対立した海の底に棲む「異形の巨人」。
大古の「アイルランド」を支配していた蛮族であり、巨大な石を苦もなく投げつける力をもった「人喰いの怪物」であったとされる。
その力で”ダーナ神族”をかつて支配していた。
詳細はフォーモリアへ
ルーグの武器
ルーグは様々な武器を持っていたという。
以下一覧。
ルー(ルーグ)の槍
”ダーナ神族四秘宝”のひとつである「ルー(ルーグ)の槍」。
”不敗の槍”とも呼ばれ、その「槍」を手にした者に対しては戦の優位性を保ちつづけることが敵わないとされた。
日本のファンタジー系の「書籍」や「ゲーム」などでは「ブリューナクの槍」と呼ばれる。
しかし文献にはそんな名前は登場せず、日本独自の呼び方。
アッサルの槍
「ガエ・アッサル」とも呼ばれる必殺必中の槍。
投擲した際に「イヴァル」という呪文を唱えればけっして外れずに命中し、「アスィヴァル」という呪文を唱えればたちどころに戻ってくる。
ルーグの父親であるキアン(ダーナ神族)を、父と確執のあった”ダーナ神族”のトゥリル・ビックレオの息子たちによって殺されたため、賠償のひとつとして要求して手に入れた
アーラーワル(アラドヴァル)
「屠殺者(とさつしゃ)」・「殺戮者(さつりくしゃ)」の意味を持つ槍。
穂先が熱を持ち、水をはった大釜に漬けておかないと都市でさえ焼き尽くしてしまうとされる。
スリング石
「マグ・トゥレドの戦い」で、ルーグの「投石器」から放たれた石。
この石で祖父であるバロールの「邪眼」を射抜いた。
ルーグの神話
祖父であるバロールを討ち取る
ルーグは”フォモール族の王族”であったが、祖父であるバロールは「孫に殺される」という予言を受けていたため子供のころに海に捨てられてしまう。
しかしなんとか生きのびると逞しく成長し、バロールの圧政によって苦しむ”ダーナ神族”を救うため、「マグ・トゥレドの戦い」で”ダーナ神族”に味方する。
劣勢に追い込まれる”ダーナ神族”だったが、ルーグがバロールの「魔眼(目玉)」を「投石器」を使用して石で射抜く。
それによってバロールを討ち取り戦争に勝利。
そして”フォモール族”を追放して、奴隷にされていた”ダーナ神族”を解放することに成功。
戦いによって腕を失った”ダーナ神族”の王・ヌアザの代わりに”ダーナ神族”の王位を継承した。
その後と最期
王位を継承して”ダーナ神族”をうまく治めていたルーグだったが、”ダーナ神族”の「長老」であり「最高神・ダグザ」の息子・ケルマトがルーグの妻と関係を持ってしまった。
そのことに怒ったルーグは、ケルマトを処刑。
しかし父親であるケルマトを失った三人の息子たちは、父親を殺された怒りからルーグに復讐を決意。
ひとりになったところを三人の息子たちに襲われ、彼はその生涯を終えたという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』。
クーちゃんの親父。
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ヴィローシャナ
ヴィローシャナ(ヴィローチャナとも呼ばれる)は『インド神話』に登場するアスラの王。
その名は「一切を照らし出すもの」を意味するとされ、発せられた「光明(こうみょう)」は「物質」だけではなく「人間の魂」まで映し出すという。
日本では、「密教(みっきょう)」における最高位の仏(ほとけ)・「大日如来(だいにちにょらい)」にあたる。
(ヴィローシャナが「密教(みっきょう)」に取り込まれて、「大日如来(だいにちにょらい)」となった。)
「密教(みっきょう)」とは
「密教(みっきょう)」は、「仏教(ぶっきょう)」の二大宗派のひとつである「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」という流派にあたる一派。
「仏教」は本来広く民衆に向かって開かれているが、「密教(みっきょう)」は、僧侶のみが属することができる非公開的な宗派。
「大日如来(だいにちにょらい)」が説いた秘密の教えが、師匠から弟子へと伝えられ、授かった者以外には公表できないものとされる。
7世紀頃に「インド」で誕生し、「空海(くうかい)」と「最澄(さいちょう)」によって中国から日本に伝えられた。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
大きく「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」と「小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)」という流派に分けられる。
「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」とは
「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」は、”あらゆる人間や生き物”の救済を目的とした「仏教」の一流派。
中国が発祥。
(”大乗”は「大きい乗り物」という意味で、すべての生き物を救うための大きい乗り物を所持している的なニュアンス。)
日本では主に「密教」のことを指し、「真言宗(しんごんしゅう)」や「天台宗(てんだいしゅう)」のことをいう。
※「真言宗(しんごんしゅう)」は「密教」からさらに分かれた宗派のひとつ。「空海(くうかい)」によって広められた。
※「天台宗(てんだいしゅう)」は「密教」からさらに分かれた宗派のひとつ。「最澄(さいちょう)」によって広められた。
「小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)」とは
「小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)」は、”個人の救済”を目的とした「仏教」の一流派。
「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」からは、蔑称(べっしょう)とされている。
”小乗”は「小さい乗り物」という意味で、「個人しか救わない小さい乗り物でちっせー」という感じで、「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」からは思われているらしい。
まとめ
まとめると「密教」は「仏教」の中でも「勢力の大きい一派」ということ。
クソややこしいので、詳しく知りたい方はこちらなど。
ヴィローシャナの修行エピソード
ヴィローシャナは 雷神・インドラと共に「アートマン」という真理を求め、創造神・プラジャーパティの下で修業を行っていた。
※「アートマン」とは「インド哲学」の重要な概念の一つで、”真の自分とは本当は何か”という”自分探し的”なもの。
三十二年に及ぶ修行の末、
「美しい飾りをつけ、水や鏡に映る身像、それこそ「アートマン」であり、宇宙の真理である」
と、肉体の美しさこそが「アートマン」であるとプラジャーパティは言い、これを聞いたヴィローシャナは満足して帰った。
しかしこれは創造神・プラジャーパティの”嘘”であり、それに気づいたインドラはさらに修行を積み、「アートマン」の真なる答えである「意識」こそが「アートマン」であることをインドラは得たという。
その後 ヴィローシャナとインドラは闘うことになるが、真なる答えを得たインドラには勝てず敗北してしまったという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ』
アスラとしてよりは、「大日如来(だいにちにょらい)」の性格が強い。
後光がさしております…..。
ただ、「大日如来(だいにちにょらい)」がどの神が起源なのかは諸説あり、ヴィローシャナだけではない。
ヴィシュヌの説もあったりする。
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アタバク
アタバクは”戦い”や”国家守護(こっかしゅご)”を司る「仏教(ぶっきょう)」の明王(みょうおう)。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
大きく「大乗仏教(だいじょうぶっきょう)」と「小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)」という流派に分けられる。
※「明王(みょうおう)」は「大日如来(だいにちにょらい)」の命を受け、「仏教」の教えに従わない者たちを「忿怒(ふんぬ ※ゲキオコ)」の形相で考えを改めさせる仏(ほとけ)のこと。
「大元帥明王 (だいげんすいみょうおう )」とも呼ばれる「明王(みょうおう)」たちの総帥(そうすい)でもある。
もとはアータヴァカと称される「悪鬼神(あっきしん)」だったが、大日如来(だいにちにょらい)の「功徳(こうとく ※”善いおこない”といった意味)」に触れ、
・「夜叉王(やしゃおう)」
・「四天王(してんのう)」
・「阿修羅(あしゅら)」
などのあらゆる「悪鬼」と「神」を一同に集めると、「仏教」への「帰依(きえ)」と人々を「守護」することを誓わせたという。
※「帰依(きえ)」とは、優れたものをよりどころにするという意味。
ここでは「仏教徒」にさせたということ。
その功ゆえに「大元帥明王(たいげんすいみょうおう)」と称された。
ちなみに御利益(ごりやく)としては
・「必勝祈願(ひっしょうきがん)」
・「悪霊退散(あくりょうたいさん)」
・「魔妖調伏(まようちょうふく)」
・「敵国粉砕(てきこくふんさい)」
・「国土防衛(こくどぼうえい)」
・「国家安穏(こっかあんのん)」
などいかついものが多く、国土を護り、敵や悪霊の降伏に絶大な効果を発揮すると言われた。
なお「軍組織」における「大元帥(だいげんすい)」や「元帥(げんすい)」の呼称は、この「大元帥明王(だいげんすいみょうおう)」からきているという説もある。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』にて登場。
「CHAOS陣営」の悪魔で、魔界におけるルシファーの居城・「ケテル城」に通じるゲブラー回廊を「十二神将」と共に守護・警備する難敵。
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カルキ
カルキはヴィシュヌの10番目にして最後のアヴァターラ(化身)。
※「アヴァターラ」とは、「ヒンドゥー教」や「仏教」などの宗教における「神」や「仏」が、「人間」や「動物」などの姿をとって地上に現れること。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「バラモン教」を吸収しつつ、紀元前300年ごろに成立したといわれている。
※「バラモン教」は「ヒンドゥー教」の前身となったインド発祥の宗教。
紀元前1300年に成立し、紀元前500年ごろまで発達した。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
名前には
・「永遠」
・「時間」
・「汚物を破壊するもの」
という意味をもち、その姿は「白い駿馬(しゅんめ)に乗った英雄」、もしくは「頭部が白い馬の巨人」で表される。
『インド哲学』において宇宙は「4つの時代(ユガ)」を循環すると考えられており、カルキは「悪」や「欲望」が支配する暗黒時代・「カリ・ユガ」に”救世主”として地上へ降臨するという。
(※まだ降臨していないらしい。)
そして、カルキは宇宙にあるすべての悪(アダルマ)を滅すると、地上に新たな黄金時代(クリタ・ユガ)をもたらすとされる。
「ユガ」とは
「ユガ」は、『インド哲学』の世界における「時代」や「時代区分」のこと。
この考えでは「4つのユガ(時代)」があるとされ、最初のユガが「繁栄」の時代で、時間が進むにつれて次第に「衰退」していき、最終的に人類が滅亡するという。
そして人類が滅亡したあと、再び人類が「繁栄」するユガ(時代)が始まり、このサイクルが繰り返されていくという。
4つの周期 一覧
一番最初が最も良い時代で、時代が下がっていくごとに人間の強さが落ちていくらしい。
人間の強さ一覧
・「法」
・「徳」
・「知恵」
・「知識」
・「知力」
・「寿命」
・「感情」
・「肉体」
などが低下し、徐々に”悪い時代”へと衰退していく。
【クリタ・ユガ】
”黄金の時代”。
「徳」が支配する「善人」の時代。
(期間は172万8000年)
一番良い時代であり、人間の平均身長は21キュービット(約9.5m)、寿命は400年となる。
※「キュービット」は、「古代エジプト」や「メソポタミア」等で用いられた長さの単位。
長さは諸説あるが、約44.4センチメートルとされている。
↓(衰退していく)
【トレーター・ユガ】
悪が広まり始める”銀の時代”。
1/4が罪に侵された時代だが、それほど「不道徳」には溺れない時代。
(期間は129万6000年)
人間の平均身長は14キュービット(約6.3m)で、寿命は300年となる。
↓
【ドヴァーパラ・ユガ】
社会が大きく繁栄する”銅の時代”。
半分が罪に侵された時代で、より悪が勢力を増すとされる。
(期間は86万4000年)
人間の平均身長は7キュービット(約3.2m)で、平均寿命は200年となる。
↓
【カリ・ユガ】
”暗黒の時代”とも呼ばれる”鉄の時代”。
・悪
・不誠実
・欲望
・貧困
・憎悪
・狂気
・悪疫
など、あらゆる「害悪」が支配する時代。
(期間は43万2000年)
文明が発達したことで人々はお互いに強い憎しみや敵意を抱き、環境も大幅に荒れ果てるという。
最も悪い時代で、人間の平均身長は3.5キュービット(約1.6m)となり、平均寿命は100年となる。
(※現在はこの時代らしい)
以上のように「クリタ・ユガ」から始まって「カリ・ユガ」で終わり、再び「クリタ・ユガ」に戻る世界になっていくらしい。
そしてこのサイクルは、宇宙が滅ぶまで繰り返していくと『インド哲学』では考えられている。
ちなみにこの4ユガを合わせたものが
「大ユガ(432万年)」といい、
「大ユガ(432万年)」を1000回繰り返したものを「カルパ(43億2000万年)」という。
『インド哲学』において”宇宙が産まれて滅ぶ”までの期間が「カルパ(43億2000万年)」らしく、「カルパ(宇宙の寿命)」の間に「ユガ(上記のような時代)」が何百回も繰り返されるらしい。
(気の遠くなる壮大な話じゃ…)
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』で初登場。
種族は”魔神”。
あんまり見たことない(笑)
他のシリーズでも見かけないので、マイナー悪魔。
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ゴズテンノウ
牛頭天王(ゴズテンノウ)は、「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」の神。
「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」とは
「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」とは、”日本古来の神の信仰”と、外国から来た「仏教(ぶっきょう ※「インド」が発祥で、「中国」から「日本」に伝わった)」信仰を融合・調和するために唱えられた教説。
インド発祥である「仏教」が、八世紀の「奈良時代」から日本に広まると、「仏(ほとけ)」が信仰されるようなる。
すると、もともとその時代より前に日本で信じられていた「神」と「仏」がごちゃごちゃになって「信仰対象」がややこしくなってしまった。
そこで、”「神」と「仏」を一緒にしよう!”
といった経緯でうまれた「宗教思想」のこと。
概要
本来ゴズテンノウは、現世で願いをかなえてくれる「仏(ほとけ)」・「薬師如来(やくしにょらい)」であり、「釈迦(しゃか)」の生誕地とされている「※祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)」の”守護神”。
※「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)」は、名前だけ見ると日本の寺院っぽい名前となっているが、日本ではなく「古代インド」にあった「仏教」の寺院(じいん)。
祇園精舍(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり。
娑羅双樹(さらそうじゅ)の花の色、盛者必衰(せいじゃひっすい)の理(ことわり)をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
という、なんか聞いたことある「フレーズ」にも登場するけっこう有名な寺院。
ちなみに上記の「フレーズ」の意味は
”この世のすべては絶えず変化していくものだ”
というもの。
また、「疫病(えきびょう)」を鎮める「疫病神」でもあり、広く信仰を集めた。
やがて「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」により、『日本神話』に登場する暴風の神で、同じく「災厄」を跳ね除ける力を持つとされるスサノオと融合されて同一視されることになる。
現在の扱い
現在は、京都の「八坂神社(やさかじんじゃ)」の祭神であり、ゴズテンノウ・スサノオ両神を祭神とする全国の「祇園社(ぎおんしゃ)」、「天王社(てんのうじゃ)」で祀られている。
ちなみに、有名な京都の祭りである「祇園祭(ぎおんまつり)」は、元々は「疫病神」であるゴズテンノウを鎮め、退散させるための祭りであった。
当時「疫病」は、異国からの伝染とされており、異国(インド)由来の「疫病神」であるゴズテンノウが「疫病」を流行らせていたという考えから生まれたそう。
(元来の「仏」であるゴズテンノウは、むしろインドで「疫病」を防ぐ神として祀られていたのだが、時代が経っていろいろな解釈ができたらしい。)
異形の姿とエピソード
伝記「祇園牛頭天王御縁起(ぎおん ごずてんのう ごえんぎ)」によると、薬師如来(やくしにょらい)であったゴズテンノウは、「豊饒国(ほうじょうこく ※日本のこと」の「武答天皇(むとうてんのう)」の一人息子として生まれた。
※「武答天皇(むとうてんのう)」となっているが、そんな「天皇」は過去に存在しない。「もともと信じられていた日本の神」のことを指しているともいわれている。
その姿は、七歳で身長が七尺五寸(約227Cm)、頭は牛の頭であり、三尺(約90Cm)の赤い角が生えている異形の姿であったという。
父から位を譲りうけて牛頭天皇(ゴズテンノウ)として即位したが、その恐ろしい姿から近寄ろうとする「女性」がおらず、酒浸りの日々を送っていた。
そこで3人の公卿(くぎょう ※国政を担う最高幹部)が、ゴズテンノウの気持ちを慰めようと山へ狩りに連れ出したとき、一羽の鳩があらわれる。
鳩は人間のことばを話すことができ、大海に住む沙掲羅龍王(しゃがらりゅうおう ※八大龍王のひとり)の娘のもとへ案内すると言ったので、ゴズテンノウは娘を娶(めと)りに出かける。
龍宮へ到着したゴズテンノウは、沙掲羅龍王(しゃがらりゅうおう)の三女の頗梨采女(はりさいじょ)を娶り、8年をそこで過ごす間に「七男一女の王子(八王子)」をもうけたという。
女神転生シリーズにおいて
初登場はメガテンシリーズではなく、『女神異聞録ペルソナ(1996年)』。
牛骨の仮面をかぶったストライプスーツに赤マントの姿で登場した。
続いて登場したのが、『真・女神転生III-NOCTURNE(2003年)』。
「暴力」による解決を是とする悪魔の集団「マントラ軍」の長であり、「弱肉強食」を思想とする「ヨスガ(縁)」のコトワリの代表として登場。
その姿は、3つの頭と角が生えた赤鬼のような石像で、目が光る。
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インドラ
インドラは「バラモン教」・「ヒンドゥー教」の神。
※「バラモン教」は「ヒンドゥー教」の前身となったインド発祥の宗教。
紀元前1300年に成立し、紀元前500世紀ごろまで発達した。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「バラモン教」を吸収しつつ、紀元前300年頃に成立したといわれている。
・「英雄」
・「軍神」
・「雨」
・「嵐」
を司り、「神々の王」の地位を与えられていた雷神(らいじん)。
「仏教(ぶっきょう)」においては「帝釈天(たいしゃくてん)」として信仰されている。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
初期の「ヒンドゥー教」において最も重視された神であり、神々への讃歌集(さんかしゅう)・『リグ・ヴェーダ』においては彼に捧げられた讃歌(さんか)が全体の四分の一をしめるほど信仰されていた。
※讃歌(さんか)とは、その功績を称える詩のこと。簡単に言えば褒めちぎった詩。
概要と歴史
インドラは「髪(かみ)」や「髭(ひげ)」を含めて全身が「茶褐色(ちゃかっしょく)」だとされ、「神酒ソーマ(不老不死をもたらす霊薬)」を好み、強大な力を発揮する武器「ヴァジュラ」を持つ。
数多くの悪魔を退治し、特に有名なのが人々を苦しめる凶暴にして尊大な蛇ヴリトラを打ち破ったこと。
ヴリトラを倒し、大地に水の恵みをもたらした功績は『リグ・ヴェーダ』に讃歌として語られている。
また「バラモン教」の時代においては”他の神の持ち物を壊す”、”暴飲暴食を行う”など「粗暴な性格」で描かれてはいるが、信仰者には「救い」や「慈悲」を与える「寛大な神」として描かれており、絶大な信仰を得ていた。
地位の下落
しかし時が経って、「ヒンドゥー教」が成立した時代には情けない神話が続出。
・インドラジットに敗北
・マダや聖仙(せいせん)に怯え、打ち倒される
※聖仙(せいせん)はリシとも呼ばれ、修行によって『インド神話』に登場する神々の力も超えた人間のこと。「聖者」や「賢者」達ともされる。
・人妻に夜這いをかけようとして追い返される。
・聖仙(せいせん)に呪われて睾丸を取られ、千の女性器(後に千の目になる)を全身に作られる。
など地位が下落していき、神々の王の座からも退いてしまった。
その後は「雷を象徴する強力無比な英雄神」として重要な立場にある神であることは間違いないが、神々の中心の座はシヴァやヴィシュヌなどに譲ることになる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生(1992年)』。
種族は”魔神”で、”魔神”の中でも高レベルの悪魔として登場する。
『真・女神転生Ⅱ(1994年)』では上記の説明のように時代が経つにつれて地位が下落した状況や、劇中の「メシア教」が「ヒンズー教」を貶める策略で弱体化したという設定で低レベルになって登場する。
その後のシリーズではなぜか見かけない。
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フドウミョウオウ
不動明王(フドウミョウオウ)は、「密教」における「五大明王(ごだいみょうおう)」の筆頭にして中心となる明王(みょうおう)。
※「密教(みっきょう)」は「仏教」の二大宗派のひとつ。
詳しくは「密教(みっきょう)とは」で
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
※「明王(みょうおう)」は「密教(みっきょう)」における最高仏(さいこうほとけ)・大日如来(だいにちにょらい ※ヴィローシャナ)の命を受け、「仏教」の教えに従わない者たちを忿怒(ふんぬ ※ゲキオコ)の形相で教えをとく「仏(ほとけ)」。
一般的な「仏(ほとけ)」は優しい姿をしたものが多いが、「明王(みょうおう)」は悪を絶って「仏道(ぶつどう)」に導くことで救済する役目を担っているため恐ろしい表情をしている。
その姿は右手に「降魔の三鈷剣(こうまのさんこけん)」、左手に「羂索(けんさく)」を持ち、背後には「火焔光(かえんこう)」がメラメラと燃え盛った怒りに満ちた恐ろしい表情をしている。
※「降魔の三鈷剣(こうまのさんこけん)」は、魔を退散させると同時に人々の煩悩(ぼんのう)や因縁(いんねん)を断ち切る剣。
※「羂索(けんさく)」は、悪を縛り上げ、煩悩(ぼんのう)を救い出すための投げ縄。
恐ろしい様相から「戦いの仏(ほとけ)」のように見えるが、実際は迷いの世界から煩悩(ぼんのう)を断ち切るよう導いてくれる慈悲深い「仏(ほとけ)」。
全ての人々に「仏(ほとけ)の道」を教え、迷える人々の煩悩(ぼんのう)を絶たせ救いへと導いてくれるという。
もともとは「大日如来(だいにちにょらい ※ヴィローシャナ)」の化身である「アチャラータ(”揺るぎなき守護者”という意味を持つ)」という名前の「仏」で、日本に渡ると不動明王(フドウミョウオウ)という名にされた。
ちなみに「ヒンドゥー教」の三大神の一人である「シヴァ」の別名ともされ、起源を「シヴァ」とする説もある。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「バラモン教」を吸収しつつ、紀元前300年頃に成立したといわれている。
※「バラモン教」は「ヒンドゥー教」の前身となったインド発祥の宗教。
紀元前1300年に成立し、紀元前500年ごろまで発達した。
アジアの「仏教」圏の中では特に「日本」において根強い信仰を得ており、「敵国退散(てきこくたいさん)の守護神」や「疫病退散(えきびょうたいさん)の守護神」として「おふどうさん」の名で日本人に親しまれている。
女神転生シリーズにおいて
種族”魔神”として『真・女神転生(1992年)』で初登場。
高レベルの仲魔だが、ムダにMPだけ高い物理アタッカーなのであんまり活躍しない。
日本では有名な「仏様」なのだが、その後のメガテンシリーズではなぜか登場せず。
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ハチマン
八幡(ハチマン)は、「武家の守護神」とされた神。
古くは「源氏(げんじ)一族」の守護神であったため、鎌倉時代のころから広く「武家の守護神」となった。
※「源氏(げんじ)一族」は平安末期の武家を代表する名門。
有名どころは
・鎌倉幕府を開いた「源頼朝(みなもとのよりとも)」
・「源平合戦」最大の功労者「源義経(みなもとのヨシツネ)」
など。
実は日本の八百万(やおよろず)の神の中でも広く信仰され、全国で「八幡神社(はちまんじんじゃ)」や「八幡宮(はちまんぐう)」として最も多く祀られている神である。
(総本宮(そうほんぐう)は大分県にある「宇佐神宮(うさじんぐう)」。)
また、第15代天皇・「応神天皇(おうじんてんのう)」の神霊(※人が死んで神となったもの)であるとされ、現代では「応神天皇(おうじんてんのう)」を指すことが多い。
しかしハチマンは「道教(※中国三大宗教の一つ)」や「仏教(※古くはインド発祥)」などの「大陸文化」の影響をうけて存在したとする説もあり、その正体はハッキリせず正確には不明である。
ちなみに現在では性質が変わり
・「交通安全の神」
・「縁結びの神」
・「安産」
・「子育て」
といった「庶民」にも恩恵のある親しみやすい「神」へと変化していった。
女神転生シリーズにおいて
初登場はおそらく『真・女神転生 デビルサマナー(1995年)』。
後のシリーズでも高レベルの悪魔として登場し、結構強い。
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オシリス
オシリスは『エジプト神話』に登場する「冥界の神」。
「死と復活の神」とも言われている。
父は大地の神・ゲブ、母は天空の女神・ヌトで、二人の間に生まれた四人の神々の”長兄”。
弟妹(きょうだい)には
豊穣の女神・イシス
戦いと嵐の神・セト
葬祭の女神・ネフティスがいる。
※葬祭(そうさい)とは人の死を弔うために行われる祭儀。
「葬儀(そうぎ)」のこと。
また妻は妹でもあるイシスで、彼女との間に天空の神・ホルスを息子に持つ。
オシリスの神話
かつては「豊穣の神」として太陽神・ラーに次いで地上を支配した最後の神であると言われていたが、弟であるセトの裏切りにより殺害された。
しかもセトによって遺体を「十四の肉片」に分割され、エジプト中にばら撒かれるという悲惨な目にあう。
このことに心を痛めた妻・イシスと様々な神の助けもあり、”魚”に飲み込まれた「男根」を除いて「十四の肉片」は繋ぎなおされ、「秘術」により「現世」に復活を果たしてイシスと交わる。
(これによって後にホルスが誕生する)
しかし「不完全な体」で復活したオシリスは「現世」に留まれなかった為、止む無くオシリスは「冥界」へと帰ることに。
そこで「冥界」を統括し、魂を裁定する「裁判官」として「冥界神」になったという。
やがて息子であるホルスとセトによる激しい戦いが行われ、最終的にホルスが勝利。
父の仇討ちを果たすことに成功する。
そして「冥界」にいるオシリスはトートとの相談の末、「地上の王権」をホルスに譲位することにし、平和な世界が築かれたという。
ちなみに『神話』における「冥界の神」は”死”や”恐れ”を抱かせる側面をもつが、「オシリス信仰」では”正しい統治”を行うオシリスによって「永遠」に「幸福な来世」が訪れる”善の神”として崇められている。
女神転生シリーズにおいて
『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』にて初登場。
他のエジプトの神々に比べて登場が少ない。
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トート
トートは『エジプト神話』に登場する「知恵」と「月」を司る神。
”時を計測する者”とも呼ばれる「創世神」のひとりでもあり、「ヒエログリフ(古代エジプト文字)」を開発した。
そのことから「書記の守護者」とされ、”すべての死者”の「名前」を記す役目を負うという。
また魂の裁きである「死者の審判」においては、アヌビスとともにその行き先を判定する役目をもつ。
さらに「魔術」や「病」を治す「呪文」にも通じていることから「医療の神」ともされており、この世のあらゆる「知識」を収録したという42冊の「魔法の書物」も書いたとされる。
ちなみに「ピラミッド」の建造方法などを与えたのもトートだという。
その力はエジプト主神と互角とされ、
といった”善性の神々”に付き従った。
妻は”数学”や”計量”を司る女神・セシャト。
トートの逸話
天空の女神・ヌトが、大地の神・ゲブとの間にできたオシリスたち4兄妹を産む直前になると
「占いの結果、その子供たちは災いを生む」
などと、急に太陽神・ラーが言って子供を産むことを禁じた。
困ったヌトは、エジプト神のなかでも最も賢い神・トートに相談することにする。
そこでトートは「月」と賭けをして勝利し、「時の支配権」を手に入れる。
すると、「太陽」が沈んだ夜には太陽に変わって「地上の支配者」となった。
そして、ラーの管理できない「閏日(※うるうび 暦のずれ)」を5日間作り、ヌトに報告。
ラーの監視が届かない「閏日(うるうび)」の間にヌトは
・オシリス
・セト
・イシス
・ネフティス
の四柱を無事に産ませることを成功させたという。
その他にも
・イシスに数多くの呪文を伝えた
・セトに毒殺されたイシスの息子である天空の神ホルスを復活させる
・ホルスに頭を切り落とされたイシスを牝牛(めうし)の頭に挿げ替えて復活させる
・ホルスのセト打倒の際に多大な貢献を果たす。
など活躍する。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生if…(1994年)』にて初登場。
隠しルート・アキラ編にのみ登場する。
以降のシリーズでも、ちょこちょこ登場する賢いおさるちゃん。
トートの関連動画
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ホルス
ホルスは『エジプト神話』に登場する天空神。
その姿は「ハヤブサ」そのものか、「ハヤブサ」の頭を持った男性の姿で描かれる。
父は「古代エジプト」の統治者であった冥界神・オシリス、母はイシス。
妻は牝牛(めうし)の女神・ハトホル。
叔父にあたるセトとは父・オシリスを殺害した”宿敵”でもあり、長きに渡って王の座を巡って戦った。
そしてセトとの戦いに勝利したホルスは死者として「冥界」にいる父・オシリスに正式な王として認められ、現世の統治者となった。
のちにその神話から「エジプト」においては「天空」・「ハヤブサ」・「ナイル河の流れ」など偉大なものの象徴とされ、エジプトの歴代王者〈ファラオ〉はホルスの生まれ変わりとされた。
崇拝される地域や時代においては”太陽の象徴”として「主神」として扱われるほどでもある。
備考
もともとホルスという神は、同名で神格と役割が異なる神がもう一柱存在したとされ、オシリスとイシスの息子であるホルスとその神が合一されたという説もある。
(ごっちゃになったかもしれないってこと)
ちなみに「エジプト」の有名なシンボルである「ウジャトの目」とは、「ホルスの目」のこと。
※「ウジャトの目」は「エジプト」でよく使用されるシンボル。
ホルスの左目であり、「月」・「全てを見通す知恵」・「癒し・修復・再生」の象徴。
欠けた月が満ちることから「失ったものを回復させる」という意味があり、守護や魔除けの護符としても用いられていた。
「エジプト」では、そこら中にあるらしい。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
メガテンシリーズでは中レベルの悪魔としてよく登場する。
ホルスの関連動画
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プロメテウス
正式名称はプロメーテウス。
『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する”ティーターン神族”の一人で、人類に火を与えたことで有名。
※”ティーターン神族”とは、かつて全宇宙を支配していた巨人族のこと。
ゼウスたち”オリュンポスの神々”より前の世代にあたる神。
「ティタノマキア」においてはゼウス達に勝てないことを見越して「オリュンポス側」に付き、戦争終結後も”ティーターン神族”でありながら自由を得た。
※「ティタノマキア」は、クロノス率いる”ティーターン神族”とゼウス率いる”オリュンポス神族”の戦い。
何十年にも及ぶ均衡した戦いだったが、最終的にゼウス率いる”オリュンポス神族”が勝利した。
敗北した”ティーターン神族”の多くは殺害され、一部の者はタルタロス(冥界より深い場所)に幽閉された。
「優れた知性」と「先見の明」を持ち、実は同胞である”ティーターン神族”の仇討ちを密かに画策していたという。
プロメテウスと火
文明もできていないある時、人類に火を与えると武器を作って「戦争」を起こすと予言したゼウスは人類から「火」を取り上げた。
それにより「自然界」の猛威や寒さに怯える「人類」を哀れんだプロメテウスは、鍛冶神・ヘパイストスの作業場の炉の中の火を盗み、ゼウスの眼を避けて人類に「火」を与えた。
これに気づいたゼウスは大いに怒り、”権力の神・クラトス”と”暴力の神・ビアー”に命じて「カウカソス山」の山頂にプロメテウスを磔(はりつけ)にした。
しかも、プロメテウスの肝臓を巨大な「鷲(わし)」に毎日食わせる罰を与える。
※「カウカソス山」は、現在で言う「コーカサス山脈」のこと。
黒海からカスピ海まで東西に走る山脈。
標高5642m。
『ギリシア神話』では世界を支える柱のうちの一つとされた。
プロメテウスは”不死”のせいで死なないうえに、「肝臓」は夜中になると再生。
朝には再び「鷲(わし)」によって「肝臓」を食われる激痛を毎日味わうことになった。
のちにヘラクレスによって解放されるまでその拷問は行われ、およそ3万年ものあいだ激痛に苦しんだという。
女神転生シリーズにおいて
初登場はおそらく『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。
シリーズ通して火炎系の悪魔として登場。
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アプスー
アプスーは『メソポタミア(バビロニア)神話』における”淡水(たんすい)”の神。
※メソポタミアは「世界四大文明」の一つであり、世界最古の文明。
世界最古の「文字」や「法典」を生みだし、数々の王国の興亡が繰り返されてきた。
「チグリス川」と「ユーフラテス川」の二つの大河の流域の狭間で栄えた土地のことも指し、現在の「イラク」の一部に存在したという。
そのため「メソポタミア」とは、「文明」のみならず「地域」のことも指す。
※「バビロニア」は「メソポタミア地域」の南部で栄えた古代文明都市。
現在のイラク南部あたりにあったという。
概要
ティアマトとともに多くの神々を産み出したが、自らの子孫である「新しい神々」の存在が不愉快に感じるようになり、滅ぼそうとする。
どうやって滅ぼすかを霧の神・ムンムと相談していたところ、その事に気付いた子孫の神の一柱であるエアに「魔法」で眠らされて殺害された。
そしてエアはアプスーの身体の上に「神殿」を建て、そこで妻のダムキナとマルドゥク(マルドゥーク)をもうけたという。
ティアマトはそのことに怒り、新たな夫・キングーとともに「11の怪物」を創造してわが子である神々に戦いを挑んだが、敗北して死亡した。
備考
『バビロニア神話』に登場する神であるアプスーがなぜか日本の一地方で奉られていたそうで、このことについては「超古代文明研究」のさらなる成果を待たなければ謎は解けないらしい・・・。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』で種族は”神霊”。
舞台である「天海市(あまみし)・二上門(にじょうもん)」の地下にある「古代遺跡」に、妻のティアマトと共に眠っていた。
しかし、「ファントムソサエティ」のとある目的のためにチートサマナー・ナオミに討伐される。
その後のシリーズでは『真・女神転生IV(2013年)』で種族”魔神”として登場。
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ミトラ
ミトラは『古代インド神話』や『ペルシャ(イラン)神話』などに登場する神。
様々な説がある。
※ 「ペルシャ」は昔の国名。現在の「イラン」にあたる。
古代インド神話において
『古代インド神話』では「契約」や「友情」・「友愛」を司る聖なる守護神。
世界全体の「調和」や「真理」・「平等な契約」を守る神で、これを乱そうとする「悪意ある者」を裁くとされる。
「太陽神」ともされ、毎年6月の一カ月間は「太陽戦車」に乗って「天空」を駆けるという。
また、「病」を癒す能力を持つ。
古代ペルシャ(イラン)神話において
『古代ペルシャ(イラン)神話』ではミスラと呼ばれ、インドと同じく「契約」・「約束」の聖なる神。
※「ゾロアスター教」は紀元前6〜7世紀に古代ペルシア(現在のイラン北東部)で成立したとされる宗教。
信者数は15万人程度とされる。
「中級神霊(ちゅうきゅうしんれい)」の筆頭であり、インドと同じく「司法神」としての神格が強い。
その姿は「千の耳」と「万の目」を持ち、これを以て世界を監視するとともに「死後の裁判」を司るという。
中世以降は「友愛」・「太陽」の神という神格が強まり、「棍棒」を武器にして「悪魔」を退治する「勇猛な戦神」として登場し、このころに「太陽神」と同一視されるようになった。
「ローマ」や「西アジア」に伝わる
さらに「ローマ」や「西アジア」に伝わると、牡牛(おうし)を屠る太陽神・ミトラスとよばれ、ミトラスを主神とする教団「ミトラス教」が発足し、民間での信仰が盛んとなった。
そして紀元前1世紀には強い勢力に発展した結果、初期の「キリスト教」と争うほどの一大勢力となる。
※「キリスト教」はイエス・キリストを「救い主」と信じる「世界三大宗教」の一つ。
信者は世界中でおよそ23億8200万人(世界人口で占める比率は約31%)いるとされ、全ての宗教の中で最も多い。
しかし「女性」の入信を認めないことや、普遍的な信仰となる条件が無く、「キリスト教」の台頭とともに4世紀(西暦301年~400年)頃には衰退した。
仏教において
「仏教」では「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」の名がミトラから反映されているとされ、その性質も似ている。
また、「神薬師如来(やくしにょらい)」を守護する十二の武将である「十二神将」のひとりである「迷企羅大将(めきらたいしょう)」ともされ、「虎頭の武人」として描かれる。
(説ありすぎて、もうわけわからん)
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル・ストーリー女神転生Ⅱ(1990年)』。種族は”魔王”。
シリーズでは、主に中級悪魔としてよく登場する。(たまにレベルの高い上級悪魔になる。)蛇が絡まった獅子人のようなデザイン。
『真・女神転生Ⅳ FINAL(2016年)』では、ミトラ菩薩として登場。
ミトラの関連動画
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