アシュラト
アシュラトは『ウガリット神話』などに登場する女神。
※ウガリットは現在の「シリア」西部の都市・「ラス・シャムラ」にあった古代都市国家。
紀元前1450年頃~紀元前1200年頃にかけて存在したとされる。
「古バビロニア」では大地に豊かな実りをもたらす存在として多くの信仰を集め、「神々の母」、「海を行く貴婦人」と呼ばれた。
※「バビロニア」は「メソポタミア地域」の南部に栄えた古代文明都市。
現在の「イラク」南部あたりにあったとされる。
また、『フェニキア神話』では女神アスタルテと呼ばれていた。
※「フェニキア」は古代の地中海東岸に位置した歴史的地域名。
現在の「シリア」の一角にあったとされる。
設立は紀元前1500年ごろとされ、「ウガリット」より前に存在した。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズにおいては回復・サポート仲魔としてご活躍。
その豊満なスーパーボディから「アシェラト様」と叫ぶファンも少なくない。
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カーリー
カーリーは『インド神話』に登場する血と殺戮を好む恐るべき”戦いの女神”。
アスラ達を倒すために創られた女神・ドゥルガーがアスラに対する怒りによって顔を黒く変化させ、ドゥルガーの額からカーリーが生まれたという。
また、『インド神話』の最高神・シヴァの神妃(しんき ※神の嫁)の一柱であり、同じくシヴァの神妃である女神・パールヴァティの別名とされるなど同じ神とされることが多い。
(※ドゥルガーやパールヴァティの怒りの状態がカーリーであるとされたり、別々の存在であるとされたりと「諸説」あり。)
その姿は全身青みがかった「黒色の肌」と「四本の腕」、顔面は目を見開いた状態で口から長い舌をだらりとたらし、腕には「血まみれの武器」や「生首」を持った姿で描かれる。
性格は好戦的で血を好み、「破壊」と「殺戮」を喜ぶ”戦闘狂”。
カーリーが「破壊の衝動」を解き放てば他の神々では止められず、アスラたちを殺戮した喜びから行った「勝利の舞踏(ぶとう)」はあまりの激しさから世界の崩壊を招くほどだった。
そこでこのままでは世界が崩壊してしまうことに気付いた最高神・シヴァは自らカーリーの足元に伏し、正気に戻るまで彼女に踏み続けられて世界崩壊を防いだという。
この『神話』からあのシヴァさえも服従させるカーリーは「時の女神」・「黒色の女神」とも呼ばれ、インド全体でも人気が高い。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ(1990年)』。
シリーズでは最上位の”地母神”、もしくは”鬼女”として登場することが多い。
昔は青肌だった。
怒らすと怖い。
カーリーの関連動画
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イナンナ
イナンナは『シュメール神話』における「金星」・「性愛」・「美」・「戦い」・「豊穣」の女神。
※「シュメール」は、現在のイラク南部地方にあったとされる古代文明。
その姿は背中に天空を素早く翔けることができる翼を持ち、両手には生まれた時から持っていた二本の「※鎚矛(つちほこ)」を携えた美しい女神。
※「鎚矛(つちほこ)」は殴打用の武器。
英語ではメイス。
「外敵を排除する神」としての一面を持っており、その力は男神でさえ”蝙蝠(こうもり)の如く逃げ帰るほどの強さ”だといわれた。
そういった男神よりも強いエピソードから、名前には「天の女主人(おんなしゅじん)」という意味をもつ。
※「女主人(おんなしゅじん)」とは一家の主人である女性のこと。
その家で一番偉い(権力を持つ)人物が女性である場合に指す。
様々な神々と同一視される
・『アッカド神話』ではイシュタル
・『ギリシア(ギリシャ)神話』ではアフロディーテ
・『ローマ神話』ではヴィーナス
・『ウガリット神話』ではアナト
といった様々な神々と同一視され、多くの者から信仰を集めていた。
ちなみにイナンナは歴史の古い神であり、これらの女神のなかでも最古の女神である。
※「アッカド」はメソポタミア最初の古代帝国
※「ウガリット」はシリアの地中海岸にあった古代都市
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生IV FINAL(2016年)』。
『真・女神転生Ⅴ(2021年)』にも登場しており、最近の悪魔で”地母神”の最高位となることが多い。
イナンナの関連動画
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ダヌー
ダヌーは『ケルト神話』に登場する”ダーナ神族”の母であり、生命の源である”大地母神”。
※「ケルト」は紀元前5世紀~紀元前1世紀までに「ヨーロッパ」の広範囲に居住していた民族のこと。
国名ではない。
あらゆる”英雄”や”神”たちの母とされ、ダヌーの息子には
・”ダーナ神族”の首長 ダグザ
・神々の武器をつくる鍛冶神(かじしん)ゴヴニュ。
・医療の神 ディアン・ケヒト
・”ダーナ神族”の王 ヌアザ
などがいる。
その姿は大地に身を横たえていると言われるほど巨大で、全ての生命を生み出した世界そのものであるともされた。
特に「アイルランド」のマンスター地方でダヌーは深く信仰されている。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生ⅣFINAL(2016年)』。
ストーリーにおいて重要な存在で、妖精の女王となったノゾミを依代としており一心同体の存在となっている。
ダヌーの関連動画
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ジョカ
女媧(ジョカ)は「三皇五帝(さんこうごてい)」の”三皇”の一人に数えられる『中国神話』における「創造神」。
※「三皇五帝(さんこうごてい)」とは、『古代中国神話』における優れた8人のこと。
「三皇」は”神”を指し、「五帝」は”聖人”を指す。
宇宙や人類を創造したとされ、文明神である伏羲(ふっき)は兄であり夫。
その姿は「人間の首」と「蛇の躰」をもつ人頭蛇体(じんとうじゃたい)として描かれることが多い。
人類の創造と出来栄え
ジョカは「泥」と「縄」で人類を創造したとされ、最初は丁寧に土を人の形にこねあげて人類を増やしていったが、途中で面倒になっていくと泥の中に縄を浸して雑に引き上げたりしていた。
そして丁寧に作った人間は「貴人(※地位や家柄が高い人。)」となったが、雑に引き上げたときに飛び散った泥のしずくが「普通の人間」になったという。
世界滅亡の危機を救う
あるとき火の神・「祝融(しょくゆう)」と、水の神・「共工(きょうこう)」が喧嘩した。
その喧嘩に敗北した「共工(きょうこう)」の行動によって天地を支える「四本の柱」が折れてしまい、世界滅亡の危機に陥ってしまった。
(この四本の柱はジョカが創った。)
そこでジョカは「5色の石」を練ると、自ら柱を補修して世界滅亡の危機を救ったという。
以上のように人間を創ったり救ったりしているので、中国では善い神様として信仰されている。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズの外伝作品『ラストバイブルⅢ(1995年)』(ゲームボーイ専用ソフト)でジョカ名義で初登場。
正統派シリーズでは『真・女神転生Ⅴ(2021年)』が初となる。
「全ての悪魔を狩る者」と名乗る八雲ショウヘイと共に行動し、主人公に興味を抱く悪魔。
ジョカの関連動画
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セイオウボ
西王母(セイオウボ)は「古代中国」の女神。
西方の聖地・「崑崙(こんろん)」の主人とされ、「前漢(紀元前206年 – 8年)」と「後漢(25年 – 220年)」において盛んに信仰された。
※「崑崙(こんろん)」とは、古代中国の伝説上の山岳のこと。
中国の西方にあり、「黄河(こうが)」の源とされた。
その姿は乱れた髪に「かんざし」を乗せた人間の姿をしているが、「ヒョウの尾」と「虎の歯」を持つといわれる。
元来は「天の災い」と「五つの刑罰」を司る女神であったが、後に美しい女性の姿をした「崑崙(こんろん)」の女主人として「女性の仙人」を統括する女神とされた。
「不死の仙桃(せんとう)」を持つとされ、これは孫悟空(セイテンタイセイ)が彼女の目を盗んで食べたという「仙桃の話」で知られている。
女神転生シリーズにおいて
メガテンシリーズでは”地母神”の高位悪魔として登場。
人を食い物としてみなす恐ろしい悪魔として登場する。
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キュベレ
正式名称はキュベレー。
アグディスティスとも呼ばれる。
母なる大地の化身である”大地母神”であり、動物の女王。
また、アティスの母でもある。
「プリュギア」で崇拝され、その信仰は後に「古代ギリシャ」、「古代ローマ」にも広がった。
※「プリュギア」は古代の王国。
現在のトルコ中西部にあったとされる。
ライオンと関係が深く、ライオンを玉座の周囲にはべらせた像や、ライオンを従えてチャリオット(古代の戦車)にすわった姿で表現されることが多い。
キュベレの神話
キュベレはゼウスの精液から「両性具有(りょうせいぐゆう)」の身で誕生した。
しかし、すぐに暴れだす大変凶暴な神であったので、神々に去勢されて”女神”となった。
やがて去勢された「男性器」からアティスという美しい男神が生まれ、自分の息子とは知らず恋に落ちる。
成人したアティスが人間である王族の娘と結婚することになると、嫉妬に狂ったキュベレは自身の能力でアティスの正気を失わせ、アティス自身の手で自らを去勢させると、命を失わせたという。
やがて我に返ると、そのことに深く悔やんだキュベレはアティスを復活させ、衰えも滅びもしない「松の木」に変えたとされる。
この伝説から古代の熱狂的なキュベレの男性信奉者たちは、「聖なる儀式」で自らを完全去勢して、女性の衣装をまとったという。
しかも、社会的に女性としてみなされた。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。
その後のシリーズでも多く登場し、主に火炎系のスキルで活躍する。
恐ろしい伝説を持つかなりヤバイ女神。
(まあ、『神話』に登場する神はだいたいやばい人物しかいないが・・・)
キュベレの関連動画
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イシス
イシス は『エジプト神話』における「豊穣」を司る女神。
「魔術師」としての側面も持つ。
その名は「玉座」を意味し、冥界の神・オシリスの妻であり”妹”。
また、砂嵐の神・セトと葬祭(そうさい)の女神・ネフティスとも兄妹であり、ホルスの母。
「エジプトの母」と呼ばれ、大規模な「イシス神殿」が造られたりするなど、様々な「エジプトの神」の群を抜いて古代エジプトで最も崇拝された。
しかも「ギリシャ」や「ローマ」までイシス信仰は広がりを見せたという。
イシスの神話
あるとき夫であるオシリスが権力の座を狙ったセトによって殺害され、身体をバラバラにされて「ナイル川」に遺体を投げ込まれてしまう。
そこでイシスはその亡骸を結び合わせ、魔術で復活させた。
そして唯一見つからなかった「男根」を魔術で造りだして繋げると、彼と交わった。
そこで授かったのがホルスだという。
また、イシス のおこなった復活の秘術が「ミイラ作りの原典」とされ、オシリスは最初にミイラにされたファラオといわれている。
ホルス誕生後は彼に王座を継がせるためにあらゆる手を駆使し、献身的に支えたという。
女神転生シリーズにおいて
メガテンの派生作品『真・女神転生デビルチルドレン(2000年)』で初登場。
砂漠の魔界「デザートランド」を統治する”魔王”として戦うことになる。
その後は現在のイラストとなり、多くのメガテンシリーズに加え「外伝作品」にも多く登場している。
イシスの関連動画
ペレ
ペレは「ハワイ」に伝わる”火山”の女神。
「ハワイ」の神々の中ではもっとも有名とされ、「炎」、「稲妻」、「ダンス」、「暴力」などを司る。
その姿は美しく情熱的な性格だが、気の荒い女性のため「嫉妬」や「怒り」から溶岩で人々を焼き尽くしたり、石や岩に変えるという。
夫は「豚」と「海」の神であるカマプアアで、2人の間にはオーペル・ハアア・リイという息子がいる。
オーペル・ハアア・リイは後の「ハワイ」の王族と平民の祖先とされた。
現在では「ハワイ」の「キラウエア火山」に眠っているとされ、火山や噴火の存在を重くとらえている現地住人の中では”畏怖”の対象。
※「キラウエア火山」は「ハワイ」の島に属する地球上でもっとも活動的な火山。
標高は1,247 m。
「世界遺産」にも登録されていて、毎年多くの観光客が訪れている。
そのためペレへの信仰は厚く、「ハワイ」ではペレの好物とされる特定の食物(「オヘロ」と呼ばれる野苺の一種など)を食べることは固く禁じられているほど。
カマプアアとペレの神話
あるときペレが暮らす「キラウエア山」の火口に「豚」と「海」の神であるカマプアアが現れると、カマプアアはペレに猛烈な求婚を申し込む。
しかしペレはそれを侮辱で返したため、2人は戦いを始めた。
激しい戦いの末、ペレの流す溶岩をカマプアアは「海水」の呪文で止めてしまったため、敗北を悟ったペレとその家族は和解を申し込む。
そして彼を家族として迎え入れ、ペレとカマプアアは夫婦となった。
結婚後は「ハワイ島」を分けて支配したり、オーペル・ハアア・リイという子をもうけたが、2人のそりが合わなかったため火山の噴火と洪水を引き起こすほどの夫婦喧嘩を起こしていた。
やがてカマプアアは愛想をつかし、海の底の女神と結婚。
ペレは寂しさを覚え、彼に戻ってきてほしいと恋しさのあまり唄ったという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デビルサマナー ソウルハッカーズ(1997年)』。
種族は”地母神”。
『神話』どおり火炎系のスキルや耐性を持ち、氷結に弱い。
検索するとだいだいサッカー選手としてのペレが登場する。
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