『ペルソナ2 罪』とは?
” 噂は現実となり、人は『罪』を知る。”
『ペルソナ2 罪』テーマソング
hitomi 「君のとなり」
『ペルソナ2 罪』は1999年6月24日にアトラスよりPlayStation用ゲームソフトとして発売された『ペルソナシリーズ』の第2作目。
物語のテーマは「罪」。
「噂が現実になる」という奇妙な現象が発生している街を舞台に、「過去の罪」や「トラウマ」を抱える登場人物たちが人間の「欲望」や「弱さ」といった宿命と対峙する様子を描いた作品。
単体でも一応ストーリーは完結しているが、続編の『ペルソナ2 罰(2000年)』において真の完結を見せる唯一の二部構成となった作品でもある。
特徴としてはグラフィックやムービーが前作・『女神異聞録・ペルソナ(1996年)』より美麗になり、ボイス付きのイベントが追加されるなど、バトルシステム意外の部分が充実。
さらに噂が現実になる「噂システム」の追加や、複数の魔法を特定の順番で唱えることで発動する「合体魔法」といった新要素が追加。前作の「戦闘システム」や「魔法系統」なども大幅簡略化され、遊びやすくなった。
(ちなみに前作・『女神異聞録・ペルソナ(1996年)』がメガテンシリーズの中でもかなりの高難易度だったのに比べ、今回はゲーム全体が見直されてやり応えのあるバランスに仕上がっている。)
メインキャラクターのデザインは「金子一馬(かねこ かずま)」氏。サブキャラクターのデザインは「副島成記(そえじましげのり)」氏が担当。
テーマソングにhitomiの「君のとなり」を採用し、PlayStation版は約20万本、2011年4月14日に発売されたPlayStation Portable版と合わせると約30万本以上を売り上げた。
あらすじ
物語は前作・『女神異聞録・ペルソナ』で「セベク・スキャンダル」と呼ばれることになった、御影町(みかげちょう)の事件より3年後。
主人公は海に面した人口128万人の政令指定都市・「珠閒瑠市(すまるし)」にある「七姉妹学園高校(ななしまいがくえんこうこう 通称︰セブンス)に通う高校3年生。
その学校は「カッコイイ系の男子」が多いと評判であり、校章やエンブレムを持ち歩くことは他校生の間でも一種のステータスであった。
しかし、いつの頃からか街では
「セブンスのエンブレムは呪いの紋章で、身につけていると容貌が破壊される」
といった噂が広まっていき、その不吉な噂が現実となっていく。
そんな噂が飛び交うなか
「自分の携帯電話から自分の携帯番号へ掛けると、理想を叶えてくれる怪人・ジョーカーが背後に現れる。」という”噂の儀式”を主人公たちは行うことになる。
その”噂の儀式”を半信半疑でやってみると、怪人・ジョーカーがほんとうに出現したのだった。
ところが噂とは違って、理想を叶えてもらえる代わりに「仮面党員」という謎の組織で動くことになるか、答えなかった場合は”夢見る心”を吸われて言葉も発せない「影人間」になるといったものだった。
しかも何故か主人公たちはジョーカーに深い恨みを抱かれており、圧倒的な力で殺されそうになる。
そこで何も身に覚えがないことをジョーカーに伝えると、ジョーカーは「殺す意味がない」と主人公たちに告げ、彼らが犯した罪を思い出すまで「配下の悪魔」を復讐として差し向けることを伝えて立ち去っていく。
それから街では次々と根も葉もない「噂」が現実になる奇妙な現象が発生することとなり、「様々な事件の謎」や「ジョーカーに恨まれる原因となった過去」を追っていくために悪魔たちと戦っていく…
登場人物
周防 達哉
周防 達哉(すおう たつや) 愛称:たっちゃん
声 – 子安武人(こやす たけひと)
性別:男性
生年月日:7月27日 18歳
星座:獅子座
身長181cm / 体重68kg / 血液型B型
職業:七姉妹学園3年生
アルカナ:太陽 SUN
専用ペルソナ: ヴォルカヌス → ヴォルカヌス・改 → アポロ
使用武器:片手剣
概要
本編の主人公で、「七姉妹学園(ななしまいがくえん 通称:セブンス)」に通う茶髪のメッティカットが特徴的な高校3年生の青年。
ルックスの良さとクールな立ち居振る舞いから、女子生徒や男子生徒からの人気は高い。
性格は無口でクールな一匹狼。
過去のトラウマが原因で他人との馴れ合いを嫌い、誰とも交わらないようにしているが、本来は仲間思いの優しい性格。
タバコを喫わないのにオイルライターを常に持ち歩いており、蓋を鳴らして遊ぶ癖がある。
趣味は「バイクいじり」と「ものまね(声帯模写)」。
主な持ちネタはバイク音などの「機械駆動音」で、人間などの「生物の声」は殆ど披露しない。
兄に警察官の周防克哉(すおう かつや)がいる。
ペルソナ
・ヴォルカヌス
我が手を取れ…恐れるな…。我は汝、汝は我…我は心の海より出でし者…
一切の不浄をなぎ払う、業火の運び手ヴォルカヌスなり!!
主人公・周防達哉の初期ペルソナ。
モデルは『ローマ神話』の火と鍛冶の神ウルカヌス。
ウルカヌスの神話は、ほとんど『ギリシア(ギリシャ)神話』の炎と鍛冶の神・ヘパイストスのもので、独自の神話はなく、同じ神とされている。
「職人」や「発明家」の守護神で、数々の神の武器を創り出した。
『ペルソナ2 罪』において
火炎系のスキルを習得し、火炎に強い。
火炎属性系のペルソナのお決まりで水・氷結が弱点。
・ヴォルカヌス・改
ある条件を満たしていると、フィレモンから貰える。
貰えなかった場合でも突然変異により初期ペルソナが初期ペルソナ・改に変身できるようになる。
『ペルソナ2 罪』において
ヴォルカヌスの強化版。
覚えるスキルが強力になる。
・アポロ
我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出てし者…
烈日と蒼穹の支配者アポロなり…
アポロは『ローマ神話』の太陽神。
ただし『ギリシア(ギリシャ)神話』の太陽神・アポローン(アポロン)の神話がそのまま伝わったものなので、アポローン(アポロン)のことを指す。
主神・ゼウスの息子で、アルテミスの双子の弟。
息子には竪琴(たてごと)の名手である吟遊詩人・オルフェウス、医神・アスクレーピオスなどがいる。
”オリュンポス十二神”の一柱であり、「未来を見通す予言の力」や、「ギリシア軍」の築いた城壁を素手で軽々と粉砕したりする力を持ち、どんなに遠く離れた場所でも千発千中で矢を命中させる弓の名手。
(その神話から「ボクシング」や「アーチェリー」の創設者ともされる。)
また、「詩歌」や「竪琴」といった文化を愛する人物で、「預言」・「音楽」・「芸能」・「詩歌」の神としても有名。
その他にも人間に当たれば苦痛なく一瞬で即死する病を運ぶ「金の矢」を武器とし、天空から「金の矢」を放って人間を虐殺していたため”疫病神(えきびょうがみ)”としての側面も持つ。
それが転じて、なぜか”医術の神”としても信仰された。
性格は基本「理性的」ではあるが、時に「冷酷さ」や「残忍さ」も併せ持つ人物。
さらに恋多き神でもあるが成就することは少なく、そのことでよく揉め事を起こすなど「ギリシア(ギリシャ)青年」の精神を代表する”永遠の青年神”とされた。
『ペルソナ2 罪』において
周防達哉の専用ペルソナで、強力な火炎属性のスキルを習得し、固有スキルに『ノヴァサイザー』という強力な核熱+光属性のスキルを覚える。
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リサ・シルバーマン
リサ・シルバーマン あだ名:ギンコ 通称:リサ
声 – 小西寛子(こにし ひろこ)
性別:女性
生年月日:5月4日 17歳
星座:獅子座
身長165cm / 体重50kg / 血液型A型
職業:七姉妹学園2年生
アルカナ:恋人 LOVERS
専用ペルソナ: エロス → エロス・改 → ヴィーナス
使用武器:ナックル
概要
主人公・周防 達哉に惚れていている「七姉妹学園」2年生の女生徒。
「金髪碧眼(きんぱつへきがん)」が特徴的な明らかに「白人」にしか見えない少女だが、両親とも「日本」に帰化しており、自身も「日本」で生まれ育った生粋の「日本人」。
家庭での教育方針は極端な「日本」びいきだったため「日本語」はペラペラだが、「英会話」は大の苦手で「日本語」しか話せない。
そんな両親(主に父親)への「反発」や「コンプレックス」のため、会話の所々に「広東語(カントンゴ ※中国の言葉)」を織り交ぜた喋り方をする。
(カンフー映画が大好きな影響で、”インチキ広東語”とも呼ばれる。)
しかし『源氏物語』が好きという古風な一面があり、得意科目は「古文」。
さらに教育のおかげか、得意料理は「和食」であったり、「着物」の着付けまでできる。
実は生粋の「日本人」よりも「大和撫子(やまとなでしこ)」な少女。
ペルソナ
・エロス
私はエロス…
金色の矢持ちて、恋の炎を灯す者…
我が現身よ、汝が力になりましょう…
正式名称はエロース。
『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する”恋心”と”性愛”を司る神。
その外見は”翼の生えた愛らしい全裸の少年”として描かれ、「キリスト教」における”天使”のモデルとされた。
また、『ローマ神話』ではキューピッドと同じ存在とされる。
手に「弓」と「矢」を持ち、”黄金で出来た矢”に射抜かれた者は「激しい愛情」に取りつかれ、”鉛で出来た矢”に射抜かれた者は「恋を嫌悪する」ようになる。
かなり古い文献である『神統記(しんとうき)』においては髭の生えた若い男性の姿で描かれ、カオスやガイア、タルタロスと同じく、世界の始まりから存在した”原初神”とされた。
崇高かつ偉大で、どの神よりも卓越した力を持つ神であったそう。
※『神統記』は紀元前700年頃の古代ギリシアの詩人ヘーシオドス作の叙事詩
エロスとアポロ
エロスはこの矢で人や神々を射抜いて遊んでいたが、あるときアポロにそのことを馬鹿にされた。
そこで復讐としてアポロを”金の矢”で射抜き、偶然その前に居た精霊・ダプネーを”鉛の矢”で撃った。
アポロはダプネーに対して激しい恋に落ちて彼女を追い回すようになり、ダプネーは非常に嫌悪して逃げまわることに。
ところがアポロに追いつめられたダプネーは逃げ場がなくなってしまい、彼女は父である川の神に頼んでその身を「月桂樹(げっけいじゅ)」に変えてしまう。
アポロは嘆き悲しんだが、ダプネーへの愛の記念にダプネーの「月桂樹(げっけいじゅ)の葉」で冠(かんむり)を作り、生涯それを愛の証として頭にかぶっていたという。
『ペルソナ2 罪』において
リサの初期ペルソナ。
地変属性と回復魔法を得意とする。
・エロス・改
ある条件を満たしていると、フィレモンから貰える。
貰えなかった場合でも突然変異により初期ペルソナが初期ペルソナ・改に変身できるようになる。
『ペルソナ2 罪』において
エロスの強化版。
覚えるスキルが強力になる。
・ヴィーナス
私はヴィーナス…
真の善美と愛を舞う、豊麗の女神…
私はこなた…こなたは私…いざ、一つに…
『ローマ神話』に登場する海の泡より生まれた”愛”と”美”の女神ヴィーナス。
『ギリシア神話』においては”オリュンポス十二神”の一柱であり、美の最高女神・アフロディーテと同じ神とされる。
彼女にまつわる神話は全てアフロディーテからのもので、独自の神話はない。
先行文明であった「ギリシア(のちのギリシャ)」から「文芸」・「芸術」・「学問」など多くを吸収してできた「ローマ」が『神話』も吸収し、『ギリシア神話』をリメイクした『ローマ神話』から登場したのがヴィーナスと言われている。
『ペルソナ2 罪』において
リサの専用ペルソナ。
水撃系と回復魔法が得意で、氷属性・闇属性が弱点。(何故かエロス・改より弱点が多くなる)
固有スキルに「フォーミーラバー」という地変+光属性(魅惑の追加効果)の強力なスキルを覚える。
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三科 栄吉
三科栄吉(みしな えいきち) 自称:ミッシェル栄吉
声 – 鳥海浩輔(とりうみ こうすけ)
性別:男性
生年月日:11月15日 16歳
星座:蠍座
身長185cm / 体重62kg / 血液型O型
職業:春日山高校2年生
アルカナ:死神 DEATH
専用ペルソナ: ラダマンティス → ラダマンティス ・改→ハーデス
使用武器:ギターケース(中にマシンガンがある)
概要
「春日山高校(かすがやまこうこう)」の2年生でヴィジュアル系バンド「ガスチェンバー」のリーダー兼ボーカルをやっている化粧をした青年。
自称:ミッシェル栄吉
主人公たちと出会う前から「ペルソナ能力」を持っていた。
ナルシストな性格だが、曲がった事が大嫌い。
学校では”死神番長”を名乗って不良たちを監視しており、その正義感の強さと面倒見の良さで周囲からは慕われている。
だが、ぶちのめした奴のパンツを脱がすことから「パンツ番長」と揶揄されることも。
幼い頃から「武道の達人」を称する父親に厳しくしつけられたため、恐怖のあまり現在もまるで頭が上がらない。
しかも父親は硬派な人間のため、チャラついたバンドなどは大嫌い。
そのせいで毎朝早起きして駅のトイレに駆け込みメイクをしており、父親は外での息子の服装を知らない。
また、家業である「寿司屋」の跡取りを強要されてきたためか、「寿司」や「魚介類」が大嫌い。
小学生時代は太った体格だったが、ある出来事がきっかけで過酷なダイエットを行い、スリムな体形となった。
元々太りやすい体質で、現在も食事制限(菜食主義)を続けている。
ペルソナ
・ラダマンティス
我はラダマンティス…
裁きの太刀にて咎を断つ、冥府の判官なり…
いざ、汝が敵の罪を裁かん!!
『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する冥界の審判者。
元々は古代ギリシアの政治家で、優れた立法(※法律をつくったり、変えたり、廃止したりすること)を行った普通の人間。
死後にその手腕を認められ、冥府の審判者の一人としてエリュシオン(※『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する死後の楽園)の管理人に起用されたという。
『ペルソナ2 罪』において
栄吉の初期ペルソナ。
水撃系のスキルを得意とし、物理においては「一文字斬り」のスキルを習得したりする。闇属性が無効。
・ラダマンティス・改
ある条件を満たしていると、フィレモンから貰える。
貰えなかった場合でも突然変異により初期ペルソナが初期ペルソナ・改に変身できるようになる。
『ペルソナ2 罪』において
ラダマンティスの強化版。
覚えるスキルが強力になる。
・ハーデス
妾はハーデス…
正道邪道、秤にかけて、今生裁く死界の王じゃ…
妾はそなた…そなたは妾…いざ、添遂げようぞ…
正式名称はハーデース。
日本ではハデスと呼ばれる。
『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する”死”を司る神であり、冥府の支配者。
”オリュンポス十二神”の一人でもある。
主神・ゼウスと海神・ポセイドンの兄(三男とされることもあるが、これはクロノスの腹から救出されたのが、最後であったため。)で、父はクロノス。
妻は冥府の女王・ペルセポネー。非常に溺愛している。
「人間」であろうが、「神」だろうが「全ての死者」は彼の前では対等であり、差別をせずにいかなるものも公正に受け入れる慈悲深い神だという。
また、元々は「無垢かつ純真な性格」で女性にも奥手だったが、「冥界の支配者」となってからは「厳格」で「堅物な性格」になったそう。
ゼウスとポセイドンに次ぐ実力を持つとされ、神々の大戦「ティタノマキア」では被ると姿が見えなくなる「隠れ兜」と二又の槍「バイデント」を駆使し、彼らと共に父であるクロノス率いるティターン神族を打ち負かして「神の王権」を奪い去った。
そして「ティタノマキア」後に「くじ引き」によって自らの領域を決めることになった際に「冥界の支配者」に決定したという。
しかし毎日発生する「死者の裁定」を下すために「休日」が存在せず、唯一の「癒し」は妻のペルセポネーと地上に咲く花を眺める事となった。
『ペルソナ2 罪』において
栄吉の専用ペルソナ。
水撃属性の攻撃スキルに加えて闇属性のスキルも習得する。もちろん闇属性無効。
また固有スキルに「血のハネムーン」という強力な水撃+神聖属性のスキルを覚える。
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天野 舞耶
天野 舞耶(あまの まや) 通称:舞耶姉、舞耶ちゃん、舞耶姉さん
声 – 矢島晶子(やじま あきこ)
性別:女性
生年月日:7月4日 23歳
星座:蟹座
身長168cm / 体重48kg / 血液型O型
職業:情報誌「クーレスト」の編集記者
アルカナ:月 MOON
専用ペルソナ: マイア → マイア・改→ アルテミス
使用武器:二丁拳銃
概要
「キスメット出版」発行のティーンズ向け情報誌「クーレスト」の編集記者。
黒髪に胸にハートが目立つ服装が特徴的で、『ペルソナ2 罪』のパーティー内では、”最年長の人物”。
「レッツ・ポジティブ・シンキング」を合言葉に、何事にも前向きに取り組む非常に明るい性格の健康的な色香を持つ女性で、さりげない思いやりや人当たの良い雰囲気から自然と人が集まってくる。
しかしそれは表向きのものであり内心は非常に「ナイーブな性格」の人物。
手先は非常に「不器用」で、「家事全般」を大の苦手としており、自宅も「汚部屋」となるほど荒れ放題となっている。
また「ファッション関係」は壊滅的に疎い。
趣味は「ドライブ(ただし運転は下手)」。
好物は「カニ缶」で、気絶するほど「くさや」が苦手。
幼い頃に死去した戦場ジャーナリストであった父・天野将隆の形見である「ウサギの人形」を常に持ち歩いており、今でも父親を慕っている。
10年前に「放火魔」による「放火事件」に巻き込まれており、”炎”に対しては強い「恐怖心」を抱いている。
ペルソナ
・マイア
我は汝…汝は我…我は汝の心の海より出でし者…
英明なる母マイアなり…
『ギリシア神話(ギリシャ)』または『ローマ神話』の女神。
『ギリシア神話(ギリシャ)』では、巨人・アトラスの7人の娘達「通称:プレイアデス」の長女で、”オリュンポス十二神”の一柱であるヘルメスの母とされた。
『ローマ神話』では”春”を司る豊穣の女神とされ、ローマでは5月1日に夏の豊穣を予祝するマイアの祭を行い、供物が捧げられた。
ちなみにこの祭りの名前は「メーデー」というのだが、のちに労働者が権利を要求するために行進や集会などを行い、団結の威力を示す労働者の祭典・「メーデー」の起源となったという。
また、『ギリシア神話(ギリシャ)』のマイアと『ローマ神話』のマイアは本来無関係だが、のちに混同されるようになったという。
(ペルソナでは『ギリシア神話』のほうをモチーフにしたと思われる。)
『ギリシア神話(ギリシャ)』 マイアとカリスト
純潔を尊ぶ女神・アルテミスの美しいニンフ(ニュンペーとも言われ、乙女の姿をしたお供の精霊のこと)であったカリストだが、ゼウスに犯されて身籠ってしまったことからアルテミスの怒りを買い、大雌熊(おおめすぐま)に変えられてしまう。
(大雌熊(おおめすぐま)に変えたのは、嫉妬に狂った正妻・ヘラとも言われている。)
それを不憫に思ったマイアは、カリストの息子・アルカスを匿い育てあげた。
その他にも優しいエピソードがあり、血なまぐさい『ギリシア神話』の神々の中で屈指の良賢母として有名。
『ペルソナ2 罪』において
麻耶の初期ペルソナ。
神聖、暗黒、精神・神経系が無効で回復魔法が得意だが、HPが低くとにかく打たれ弱い。主に回復役として活躍する。
・マイア・改
ある条件を満たしていると、フィレモンから貰える。
貰えなかった場合でも突然変異により初期ペルソナが初期ペルソナ・改に変身できるようになる。
『ペルソナ2 罪』において
マイアの強化版。
覚えるスキルが強力になる。
・アルテミス
私はアルテミス…
朧なる、諸行を照らす月女神…
汝、純潔なる半身よ。宿命に臆してはなりません
『ペルソナ2 罪』において
麻耶の専用ペルソナ。
氷結属性の攻撃を得意とし、全ての魔法を反射する特性を持つ。
また、敵全体に万能属性で大ダメージを与える固有スキル「クレセントミラー」を習得する。
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黛ゆきの
黛ゆきの(まゆずみ ゆきの) 通称:ユッキー、姐さん
声 – 半場友恵(はんば ともえ)
性別:女性
生年月日:4月9日 20歳
星座:牡羊座
身長170cm / 体重52kg / 血液型A型
職業:カメラマン見習いの専門学校生
アルカナ:女帝 EMPRESS
専用ペルソナ: ヴェスタ → ドゥルガー
使用武器:飛び道具
概要
前作・『女神異聞録・ペルソナ(1996年)』に登場した黛ゆきのの3年後の姿。
現在は「カメラマン見習いの専門学校生」。
本作では、カメラマンの師匠・藤井俊介にあこがれて弟子入りしており、バイト先の「キスメット出版」で天野 舞耶とコンビを組んでいる。
想いを寄せる師匠の藤井を追ってカメラマンになるか、自分を救ってくれた担任の高見冴子と同じく教師になるか、自身の能力の限界と向き合いながら密かに葛藤中。
ペルソナ
・ヴェスタ
『ローマ神話』に登場する「火」、「竈(かまど)」、「家庭」、「家族」を司る処女の女神。
家族の団欒(だんらん)を見守ってくれる家庭の守護神として有名。
『ペルソナ2 罪』において
”ゆきの”の初期ペルソナ。
火炎、神経 、雷撃 、火炎 、核熱など多彩な攻撃魔法を習得する。
・ドゥルガー
『インド神話』に登場する女神で、「ヒンドゥー教」の大女神。
シヴァの神妃・パールヴァティと同一視され、別の顔とも言われている。
外見は3つの目と10本あるいは18本の腕にそれぞれ武器を持ち、聖獣ドゥン(ライオンやトラのような姿)に乗った美しい女性の姿だが、実際は凶暴で恐るべき戦いの女戦士。
その名は「近づき難い者」を意味する。
アスラ神族を滅ぼすべく”デーヴァ神族”が生み出した女神で、アスラ神族を皆殺しにしたとされる。
ちなみにドゥルガーと言う名は元々アスラの王の名であり、殺害してその名を我が物とした。
また、額から殺戮の女神・カーリーを出現させたともされる。
『ペルソナ2 罪』において
”ゆきの”の専用ペルソナ。
火炎吸収、核熱・光無効。氷結が弱点。
強力な攻撃スキルを習得する。
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黒須 淳
黒須 淳(くろす じゅん) 通称:じゅん
声 – 渋谷茂(しぶや しげる)
性別:男性
生年月日:2月14日 17歳
星座:水瓶座
身長169cm / 体重51kg / 血液型AB型
職業:春日山高校3年生
アルカナ:運命 FORTUNE
専用ペルソナ: ヘルメス → クロノス
使用武器:花
概要
数ヶ月前に「春日山高校(かすがやまこうこう)」へ転校してきた「春日山高校」3年生の男子生徒。
父親は「七姉妹高校」の世界史教諭(故人)。母は女優の黒須純子(くろすじゅんこ)。
「花」を愛でるのが好きな美少年であり、性格は「優しいロマンチスト」だが、幼少時に「家庭崩壊」を経験。
両親を恨みつつも少しだけ味わった「仲良し家族」の幻影を今でも引きずっていて、「両親の愛情」に飢えている一面がある。
「ジョーカー様」の噂が流れ出す少し前から不登校になる。
ペルソナ
・ヘルメス
我はヘルメス…
幸運と富の与え手にして、死せる魂の露払い…
我が分身よ、風の如く無欲な心で人を愛せ…
正式名称はヘルメース。
『ギリシア(ギリシャ)神話』の伝令神(でんれいしん ※主神の命令や戦場の状況を伝える役割。(パシリ))であり、「富」・「幸運」・「旅人」・「商人」・「盗人」などの守護神。
父はゼウス、母はマイア。
”オリュンポス十二神”の一人で、全神々の中で最も足が速い。
また、狡猾な知恵や弁舌に長けていることから伝令役を担い、父・ゼウスに忠実な側近として働き、世渡り上手として有名。
神々の難敵との戦いではその知恵で他の神々の道具を応用したり、俊足や手癖の悪さを活かして勝利へと導くことが多く、巨人ギガースを討ち取ったりしている。
性格はやんちゃで悪戯好きで、「永遠の青年神」や、『ギリシア(ギリシャ)神話』の「トリックスター」的存在とも言われる。
その姿は翼の生えた帽子・「ぺタソス」と、空を移動できるサンダル・「タラリア」を身に着け、手には伝令の証である”金でできた二匹の蛇”がからみつく神杖・「ケリュケイオン」を携えた美しく身軽な青年として描かれることが多い。
ヘルメスとアポロ
ヘルメスが生まれたその日にゆりかごを飛び出すと、悪戯でアポロ(アポロン)の牛50頭を盗みだす。
しかも、自身の足跡を偽装したり、牛舎から出た形跡をなくしたりと証拠隠滅を完璧に済ませて成功させる。
しかし、アポロ(アポロン)の占いによって犯行がバレてしまい、彼は激怒して牛を返すよう問い詰めるが「生まれたばかりの自分にできる訳がない」などと巧みな嘘をついて誤魔化した。
ゼウスはこの様子からヘルメスに「泥棒」と「弁舌」の才能を見出し、アポロ(アポロン)に”牛を返すように”とだけ命じられたため牛を返した。
しかし、納得のいかないアポロ(アポロン)の様子を見た彼はアポロ(アポロン)の前で自作の「竪琴(たてごと)」を奏でて渡すと、それを大層気に入ったアポロ(アポロン)は50頭の牛と「竪琴(たてごと)」を交換してヘルメスを許す。
しかも、友好の証として自身の持つ「ケリュケイオンの杖」をヘルメスに贈ったという。
『ペルソナ2 罪』において
淳の初期ペルソナ。
風反射、闇無効、弱点は電撃。風属性のスキルを習得する。
スキルや耐性のバランスが良くてなかなか強い。
・クロノス
クロノスは『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する「農耕神」で、山よりも巨大な”巨人族”・ティターン神族の長。
父であるウラノスの「性器」を魔法の鎌・「アダマスカス」で切り落として追放し、「全宇宙」を統べた”二番目の神々の王”でもある。
クロノスは
・ゼウス
・ポセイドン
・ハデス
・ヘラ
・デメテル
などの「父親」であったが、「子」にその「権力」を奪われるという予言(呪い)を信じていたため、「子供」が生まれるたびに自ら飲み込んでいた。
しかし、最後に生まれたゼウスだけは、母のレアが「石」と偽ってクロノスに食わせたために助かることになる。
そして成長した彼は、神酒・「ネクタール」をクロノスに飲ませると兄妹を吐き出させ、救い出すことに成功。
その後、ゼウスは兄妹たちと力を合わせて”オリュンポス十二神”を結成し、「ティタノマキア」と呼ばれるクロノスと”ティターン神族”との10年におよぶ戦いを繰り広げる。
拮抗した戦いだったが、最終的にゼウスたちによってティターン神族と共にクロノスはうち滅ぼされたという。
『ペルソナ2 罪』において
淳の専用ペルソナ
風・光・闇・状態異常系が無効。地属性が弱点。
風属性の強力な攻撃スキルを得意とし、固有スキルに「クロスフォーチューン」という強力な疾風+光属性のスキルを覚える。
黒須 淳の関連動画
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ジョーカー
「自分の携帯電話から自分の電話番号をコールすると、ジョーカー様が現れ、どんな願いも叶えてもらえる」と噂されている”怪人”。
しかしジョーカーにすぐに願いを言わないと、「夢見る心」を失う「影人間」に変えられてしまう。
ちなみに「影人間」に変えられた人間は次第に言葉を発せなくなったりと何もできなくなり、全ての人から存在を忘却されてしまう。
しかも最終的には、「本当の影」となって存在そのものが消滅してしまうことに。
また、望みを叶えてもらったとしても「仮面党員」として動くことになる。
序盤では「噂が現実になる」という怪異現象の真意を確かめるためジョーカー様の儀式を行った主人公達の前に登場。
彼らに対して敵意をむき出しにして襲い掛かかってくるが、身に覚えがない主人公達の態度に「殺す意味がない」と愕然とし、「忘れた罪を思い出せ」という捨て台詞と共に「配下の悪魔」を復讐として差し向けることを伝えて立ち去っていく。
このジョーカーとの出会いから、『ペルソナ2 罪』の物語は始まっていく。
ストーリー中盤では犯罪組織・「仮面党」のリーダーという裏の顔が明らかになり、「仮面党」の幹部らに命じては「影人間」を増やして「夢見る心」を必死に集めているが、その目的とは…。
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