シヴァ
シヴァは『インド神話』に登場する”破壊神”。
「ヒンドゥー教」において最も影響力を持つ「トリムルティ(3柱の主神)」の中の1人で、インドでは知らぬものはいないと言われるほど崇拝を集めている有名な神。
※「ヒンドゥー教」は、インド発祥の宗教。
信者数は全世界で約11億人以上とされ、人口だけでみれば世界で第3位の宗教。
「トリムルティ」は
・破壊神・シヴァ
・維持神・ヴィシュヌ
・創造神・ブラフマー
といった三柱の神々のことで、宇宙の創造、維持、破壊という3つの機能が3人組という形で神格化されたもの。
また、インドの神々の中でもトップクラスに崇拝を集めている神々でもある。
妻は美の女神・パールヴァティ。
息子には象頭の神・ガネーシャ、戦神・カルティケーヤなどがいる。
その姿は「もつれた長髪」と額には「第3の眼」、首には「蛇コブラ」を巻きつけ、青黒い裸体に「虎の皮」をまとった苦行者の姿で描かれることが多い。
「第3の目」は、シヴァの額にある”三つめの眼”のこと。
恐ろしく強力な閃光を放つことが可能で、修行の邪魔をした愛の神・カーマを焼き殺したり、世界を一瞬で破壊したりと、『インド神話』であらゆるものを焼き尽くして活躍する。
手には光の三又槍(さんさそう)・「トリシューラ」や「ダマル(太鼓)」を持ち、愛用の乗り物は”乳白色(にゅうはくしょく)の牡牛(おうし)”・ナンディー。
ナンディーに乗っている姿で描かれることもよくある。
シヴァの特性
シヴァは世界が終わりに近づくと「第三の眼」によってすべての世界を破壊するとされるが、これは「再生の為の破壊」であり、のちに「新たな世界」を再建するためだという。
そのため「破壊神」という側面だけでなく、「再生」も司っている。
また、自らの信奉者には厚い恩恵を授けるが、悪魔に対しては恐ろしいほどの破壊の力を振るうとされる。
踊りの神(ナタラージャ)
踊りの神(ナタラージャ)としての側面も持ち、見ている者でさえ陶酔させるほどのシヴァの踊りは宇宙のリズムを刻んでいるとされ、「煩悩(ぼんのう)」と同じ108種存在する。
ちなみにこの踊りから「ヨガ」が生まれたらしく、「ヨガ」の教えを最初に説いたのもシヴァだという。
「ヨガ」は古代インド発祥の伝統的な宗教的行法。
現代においてはエクササイズとして有名。
「リンガ崇拝」の”象徴”
さらに「男根」を「子孫繁栄」の願いと「豊作」への期待を込めて崇拝する儀礼・「リンガ崇拝」の”象徴”としても崇められており、シヴァは「男性器」の象徴としても有名。
インドではシンボルとして『シヴァ・リンガ』という”男性器”を表す像が寺院に祀られている、
別名
別名も多く、
・ナタラージャ(舞踏神)
・パシュパティ(獣の神)魔象の生皮を纏って魔族と戦う
・バイラヴァ(恐怖と殺戮の神)怒りにわれを忘れブラフマーと戦う
・マハーデーヴァ(全てを統べる偉大な神)
・シャルベーシャ(羽のある獅子)ヴィシュヌの化身である人獅子と戦う
・ガンガーダラ(ガンジスを受け止める神)
・シャンカラ(幸せを与えてくれる神)
・カーラ(時間の神)
などあるが、有名なのはマハカーラという名前。
シヴァが世界を破壊するときに恐ろしい形相の”黒い姿”で現れたためそう呼ばれたのだが、日本では「七福神」の一人である「大黒天(だいこくてん)」に対応されている。
なぜそんな恐ろしい神が「福の神」になったのかは謎。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ(1990年)』。
メガテンシリーズにおける最強クラスの常連悪魔で、基本的に種族は”破壊神”。シリーズによっては”天魔”や”魔神”として登場することもある。
どの作品においても有能悪魔のため、終盤にはぜひとも手に入れたい仲魔の一体。
ちなみにバロンとランダの特殊合体で作成できるのはシリーズのお約束。
3Dになると、踊りでノリノリである。
シヴァの解説動画
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スサノオ
正式名称は須佐之男命(スサノオノミコト)。
『日本神話』に登場するイザナギの子である「三貴子(さんきし)」の一柱であり、アマテラス・ツクヨミの弟。
※「三貴子(さんきし)」とは、黄泉の国から帰ってきたイザナギが「禊(水浴)」によって黄泉の汚れを落としたときに最後に生まれ落ちた三柱の神々のこと。
「三貴子(さんきし)」一覧
・長女 天照大神 (アマテラスオオミカミ)
・次女 月読尊(ツクヨミ)
・長男 須佐之男命(スサノオ)
”暴風の神”や”武神”ともされ、”厄払いの神様”としても信仰されている。
スサノオの神話
イザナギは「三貴子(さんきし)」が生まれると、
アマテラスは「高天原(たかまがはら)」
ツクヨミは「夜の国」
スサノオは「海原(うなばら)」
といった支配地を与え、それぞれにその地を治めよと命じる。
※「高天原(たかまがはら)」は天上の国で、神々が住む場所。
※「夜の国」は”月”のこと。
※「海原(うなばら)」は下界にある”海”のこと。
しかしスサノオは「黄泉の国」にいる母・イザナミを慕って泣いてばかりいて、「海原(うなばら)」を治めようとしなかった。
そしてそのことが原因で父・イザナギの怒りを買い、スサノオは海から追放されることになる。
やがて追放されたスサノオは、姉にあたるアマテラスに挨拶してから母・イザナミのいる「黄泉の国」に旅立とうと思い、高天原(たかまがはら)へ上っていくことにした。
※「黄泉の国」は死者の世界。
いわゆる”あの世”。
だが「高天原(たかまがはら)」に上ってくるスサノオの姿を見たアマテラスは、乱暴者であった弟が高天原(たかまがはら)を奪いに来たと誤解したため武装して待ち構えていた。
そこでスサノオは疑いを晴らすため、「誓約(うけい)」という占いを行うよう提案。
※「誓約(うけい)」とは、古代日本で行われた占い。
なにが”吉”か”凶”か、”聖”か”邪”なのかをあらかじめ互いにルールを設定し、その結果をみて合否を判断するもの。
一種の賭け事的占いのようなもの。
ここではアマテラスとスサノオが所有するものを交換し、そこに命を吹き込みあって生まれでる御子神(みこしん ※神の子供)の性別によって合否を判断した。
最終的にスサノオの所有物から”優しい女神”が生まれたので勝利したという。
勝利したスサノオは野心がないと認められたのだが、占いに勝ったことから慢心してアマテラスの造った田畑を破壊するなど、「粗暴な行い」によって高天原(たかまがはら)を追放される。
そして「高天原(たかまがはら)」も追放されたスサノオは出雲(現在の島根県)へと降ろされると、その地で人々を苦しめていた巨大な怪物 ヤマタノオロチを退治して英雄となる。
さらに倒したヤマタノオロチの尾から出現した「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」をアマテラスに献上すると、数々の暴挙の許しを得ることに。
※「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」はのちに天皇の権威たる三種の神器の一つとなったもの。
時代が経つと「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」と呼ばれ、天皇家の武力の象徴とされた。
やがてヤマタノオロチに囚われていたクシナダヒメを妻とすると、多くの子(子孫にはオオクニヌシがいる)を設けて「出雲国(いずものくに※現在の島根県)」の基礎をつくったという。
この英雄的側面から”武の神”として崇められるようになり、後に”厄払いの神様”としても信仰されるようになった。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』で、種族は“鬼神”として登場。
以後のシリーズ作品では”破壊神”の上位悪魔として登場しており、力のステータスが高く、衝撃属性スキルと強力な物理スキルを所持していることが多い。
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ミトラ菩薩
ミトラ菩薩は「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」が古代の契約神であるミトラの性質を併せ持って生まれ変わった姿。
※「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」とは、「仏教」において生命のあるすべてのものを救済するとされる未来の仏。
仏である「釈迦(しゃか)」が亡くなるとされる56億7000万年先に到来するとされ、現在は「兜率天(とそつてん)」という世界で修行をしているという。
「仏」となって到来すると、「釈迦(しゃか)」の救いに漏れた生命を救いにやってくるらしい。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
ミトラ菩薩が到来すると人々を教え導き、「解脱(げだつ)」による浄福(じょうふく)を与える一方で、これを乱そうとする悪意ある者には容赦なく罰を与える。
※「解脱(げだつ)」とは、「仏教」において煩悩の束縛から解き放たれること。
いわゆる「悟り」。
なんか自由になれるらしい。
※「浄福(じょうふく)」は信仰によって得られる幸福。
そして世界全体の調和や心理を司り、調和を守る力の一つとして病を癒す力も持つとされる。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生IV FINAL(2016)』。
最初は「多神連合」の一柱であるミロク菩薩として登場。
一度主人公に倒された後、イナンナの力で生み直されてミトラ菩薩となって復活した。
(弥勒菩薩はミトラの神話を継承した説があるため合体したと思われる。)
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ザオウゴンゲン
蔵王権現(ザオウゴンゲン)。
「仏典(ぶってん)」には説かれていない日本独自の「仏」であり、
・釈迦如来(しゃかにょらい)
・千手観音(せんじゅかんのん)
・弥勒菩薩(みろくぼさつ)
の三尊が合体したものとされる。
※「仏典(ぶってん)」とは「仏教」における聖典(信者が従うべき文章のこと)の総称。
現在では国によって様々な「仏典(ぶってん)」が存在するが、元々はインド発祥のもの。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
ザオウゴンゲンが誕生したとされる話
「平安期(794年~1185年)」において”呪術者(じゅじゅつしゃ)”である「役小角(えんのおづの)」が混迷した世を救う力を求め、千日の修行を行った。
すると「釈迦如来(しゃかにょらい)」、「千手観音(せんじゅかんのん)」、「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」の三尊が現れたのだった。
しかし自身の主尊(しゅそん ※”推し”みたいな感じ)とはせず、最後に現れたザオウゴンゲンこそが「混迷の世を救う神」であるとして「感得」する。
「感得」とは「仏」を感じたり、真理などを悟ること。
(存在を感じると、なんか教えてもらえるらしい)
そしてザオウゴンゲンを自身の修験道の「主尊(しゅそん)」として迎え入れ、信仰が広がっていったという。
女神転生シリーズにおいて
初登場はおそらくファミコン版の『デジタル・デビル物語 女神転生(1987年)』。
メガテンにおいては老人口調で話す。
ザオウゴンゲンの関連動画
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カルティケーヤ
カルティケーヤは『インド神話』の軍神。
父はシヴァ。
母はパールヴァティもしくはパールヴァティの妹であるガンガーとされる。
別名としてはスカンダ、クマーラがあり、インドではこちらの名前のほうが有名。
「仏教」に取り入れられると、俊足を誇る”天軍の将”・「韋駄天(いだてん)」となった。
※「仏教(ぶっきょう)」はインド発祥の宗教で、「世界三大宗教」の1つ。
信者数は世界人口の7%である5億2000万人以上と、世界で4番目に大きな宗教。
人口だけでみると「ヒンドゥー教」が世界で3番目に大きい宗教なのだが、「仏教」のほうが歴史が長いので「世界三大宗教」のひとつとなっている。
また名前には「クリッティカーに結び付く者」という意味がある。
クリッティカーとは、カルティケーヤが誕生した際、パールヴァティの代わりに彼を養育した6人の女神のこと。
その姿は6つの首と12本の手に長い槍を持ち、不死の象徴である「パラヴァニ」という孔雀に乗っている形で表されることが多い。
(カルティケーヤはクリッティカー全員の乳房から乳を飲んだため、六つの頭を持つ存在になったとされる。)
また別の説もあり、元々カルティケーヤは6人兄弟だったが、パールヴァティが彼らをあまりにかわいく感じて強く抱きしめたため、頭と腕の数はそのままに、体が合体して一つになったという。
カルティケーヤの神話
カルティケーヤは「シュヴェータ山」の黄金の穴から産まれると、生後4日目にして軍神・インドラが率いる神々の軍勢を退け、「神軍(しんぐん)」を率いる将軍となる。
そして生後6日目には敵対するアスラ勢を打ち負かし、インドラに替わって新たな「神軍(しんぐん)」の最高指揮官となった。
「戦争」以外はあまり考えていない性格だそうで、女性は安易には近付けず、自分の神殿に女性が入ることすら拒んだという。
女神転生シリーズにおいて
初登場は『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』。種族は“破壊神”。
力と速の値が高く、通常攻撃が複数回という攻撃特化の能力を持つ。
以降のシリーズにも登場し、速度の速い物理攻撃に特化したアタッカーとして活躍。
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ホクトセイクン
ホクトセイクンは中国における「北斗七星(ほくとしちせい)」を神格化した存在で、死を司るとされている神。
「北斗真君(ほくとしんくん)」と言われることもある。
※「北斗七星(ほくとしちせい)」は、おおぐま座の腰から尻尾を構成する7つの明るい恒星で象られる星列のこと。
七つの星を繋ぐと「柄杓(ひしゃく ※神社とかで水をくみ出すときに使う道具)」の形に見えることから、中国で「柄杓(ひしゃく」を意味する「斗」の文字がつけられている。
その性質は全ての人間の「貧富」や「貴賤(きせん ※卑しいこと)」など、その行いの功罪を調べ上げたうえで死後の扱いを定めるとされ、日本でいうところの「閻魔大王(えんまだいおう)」に近しい存在。
見た目は”氷のように透き通った衣に身を包む醜い老人”だとされ、悪行を行った自覚のある人間はホクトセイクンによって地獄に落とされるため大変畏れられていた。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生デビルサマナー(1995年)』にて初登場。異界のボスとして戦うことになる。
その後のシリーズでは中級レベルの悪魔として登場することが多い。
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セイテンタイセイ
斉天大聖(セイテンタイセイ)。
「中国」の四大奇書の一つである『西遊記(さいゆうき)』の主人公・孫悟空(そんごくう)の別称。
花果山(かかざん)の山頂にあった岩が「天地の霊気」を受けたことによって誕生した石猿(いしざる)であり、やがて「天界」ですら手のつけられない猿と化す。
セイテンタイセイ(孫悟空)のエピソード
誕生~修行
石猿(いしざる)として誕生すると、成長後はすぐに山猿の大将となって「美猴王(びこうおう)」と名乗りだす。
そして「仙人」に弟子入りし、
・強力な神通力(じんつうりき)
・觔斗雲(きんとうん)に乗って果てしなく遠くまで飛ぶ力
・72通りの変幻術
を会得。
「孫悟空(そんごくう)」の名を与えられた。
しかし調子に乗った「孫悟空」は”術”を兄弟子たちに見せびらかしたせいで師である「仙人」から怒りを買い、弟子を破門とされる。
大暴れ
弟子を破門とされたため故郷に帰ると、力を手に入れた「孫悟空」は大暴れする。
・妖仙・「混世魔王(こんせいまおう)」を退治。
・大量の武器を強奪し、配下の猿たちに配って軍隊にまとめ上げる。
・海中にある「龍宮(りゅうぐう)」で、伸縮自在の神器「如意金箍棒(にょいきんこぼう)」を無理やり手に入れる。
・「三海の竜王」たちを脅し、「金の冠」、「金の鎧」、「歩雲履(ほうんり ※雲の上を歩く事の出来る靴)」の防具一式を持ってこさせる。
・「牛魔王」を含む「6大魔王」の妖仙と”義兄弟”となる。
・地獄へ行き、「閻魔大王(えんまだいおう)」を脅して「閻魔帳」から自分の名前を消して自身の寿命をなくす(寿命で亡くなることが無くなる)。
・仙界の「太上老君(たいじょうろうくん)」の作り上げた「不老不死の金丹(霊桃)」を貪り食って不死身の肉体を手に入れる。
(西王母(セイオウボ)の不死の仙桃という説もある。)
などなど「天」・「地」・「冥」の三界を荒らしまわった。
「天界」との闘い。釈迦如来との対決。
やがて自身を「斉天大聖(セイテンタイセイ)」と称すると、そのことに「天界」は激怒。
哪吒太子(ナタタイシ)や四天王(してんのう)、観世音菩薩(カンゼオンボサツ)などを含めた全軍で、「斉天大聖(セイテンタイセイ)」を討伐することを決定する。
※「斉天大聖(セイテンタイセイ)」は「天にも斉(等)しい大聖者」と言う意味。
簡単に言えば「宇宙で一番偉い者」という意味。
「哪吒太子(ナタタイシ)」や「四天王」、10万を超える「天界軍」相手に悟空は縦横無尽に大暴れして勝利するが、最後は「二郎真君(にろうしんくん)」に捕らえられ、八つ裂きの刑にされた。
しかし不死身の体を持っているのであらゆる攻撃で殺すことができず(刀・斧、火ですらも歯が立たない)、大暴れして手が付けられない状態になる。
どうするか迷っていたところに「釈迦如来(しゃかにょらい)」が現れ
「お前が本当に無敵だというのなら、私の掌から逃げ出してみよ」と命じた。
そこで「斉天大聖(セイテンタイセイ)」は難なく觔斗雲(きんとうん)で脱出すると宇宙の果てまで到達し、そこにあった柱に「斉天大聖(セイテンタイセイ)」とサインして自信満々に帰ってきた。
ところがそこに待っていたのは「斉天大聖(セイテンタイセイ)」と書いてある”指”を見せつける「釈迦如来(しゃかにょらい)」。
宇宙の果てまで逃げ出したと思っていたら、「釈迦如来(しゃかにょらい)」の掌の中だったのだ。
そして掌から飛び出せなかった「斉天大聖(セイテンタイセイ)」を釈迦如来(しゃかにょらい)は取り押さえると、法力で戒めをして「五行山(ごぎょうざん)」に封印された。
それから五百年が経つと「三蔵法師(さんぞうほうし)」によって救われ、弟子となって「天竺(てんじく)」を目指したという。
備考
「孫悟空(そんごくう)」としては中国だけでなく、漫画『ドラゴンボール』としても世界的に有名。
また、「斉天大聖(セイテンタイセイ)」の呼び名としては、特に「台湾」や「東南アジア」で崇拝を集めている。
女神転生シリーズにおいて
メガテンでは中の上あたりの悪魔として登場。
力が強く、物理系スキルを覚える物理アタッカーとして活躍する。
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トリグラフ
トリグラフは『スラヴ神話』に登場する軍神。
あるいは神々の集合体とも言われている。
※「スラヴ」とは6世紀以降から「ロシア」・「東ヨーロッパ」・「バルカン半島」に広がった民族のこと。
「西スラヴ」・「南スラヴ」・「東スラヴ」と大きく3種類に分類され、それぞれ宗教も異なる。
名前には「3つの頭」と言う意味があり、それぞれ「天空」・「地上」・「地下」を表していて、世界を成す3つの王国(天空・地上・地下)全てを支配しているという。
その姿は「3つの頭」を持つ男性や、「3つの山羊の頭」をもった男性の姿で表されることが多く、「黒い馬」に騎乗している。
「黒い馬」に関しては、同じく『スラヴ神話』において主神的な位置にある軍神・スヴェントヴィトが、「白い馬」を”聖獣”としたことに対をなす存在であるとされているため。
とある伝承では、トリグラフが現れる時には布で完全に覆い隠されているといい、それは人々の邪悪な行いを直視することができないほど神聖であるからという。
そのため「人間の前に姿を現すことは滅多に無い」とされている。
女神転生シリーズにおいて
『真・女神転生 デビルサマナー(1995年)』に”破壊神”として初登場。
”破壊神”だが、物理系ではなく氷結系のスキルを習得する。
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アレス
アレスは『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する”軍神”。
”オリュンポス十二神”の一柱でもある。
※「オリュンポス十二神」は、『ギリシア(ギリシャ)神話』に登場する有力な12人の神々のこと。
神々の王であるゼウスを筆頭に、主に彼の血縁者で構成されている。
正確には戦争の「狂乱」と「破壊」の側面を持つ”負の面”を強調した神で、戦士たちを煽り立てて、争いをより悲惨なものにしては喜ぶという「荒ぶる神」として畏怖された。
戦場にあらわれると”黄金の額帯を付けた足の速い4頭の神馬”に戦車を引かせ、”両手に巨大な槍”を持って駆け巡ったという。
(飽きると徒歩でも戦ってたとされる。)
主神・ゼウスと正妻・ヘラの息子であり、純粋な血統を持つオリュンポスの未来を背負う”王子”とも言える存在だったため、当初はヘラに溺愛されて彼がゼウスの後を継ぐことを望まれていた。
その容姿は整っており、美しくたくましい様子はアポロに次いで素晴らしく、『ギリシア(ギリシャ)神話』の男神の中でも一・二を争う程の美貌の持ち主。
また身長も高く、人間の前には大抵「人間サイズの大きさ」で現れるが、真の姿だとその身長は200メートルを優に超えたとされる。
しかし「粗暴」で「残虐」かつ「不誠実な性格」のため、神々のみならずギリシア人にも嫌われており、『神話』でも良いエピソードがない。
残念エピソード
ゼウスの純粋な息子かつ”戦いの神”なのだが、数々の残念エピソードがある。
・人間・ディオメデス(アテナの加護は得ている)に敗北
・英雄ヘラクレスからは半死半生の目に遭わされる
・オリュンポスの神々に挑もうとした巨人の兄弟・アロアダイ(オトスとエピアルテス)に挑むが、逆に彼らに「青銅の壺」の中に13か月間幽閉された。
・愛と美の神・アフロディーテとの不倫を暴かれて大恥をかく
など、不評なものばかり。
最終的には親であるゼウスとヘラにすら疎まれるようになったという。
唯一、愛人であるアフロディーテと死の神・ハデスだけとは仲が良かった。
(ハデスに関しては、彼が引き起こした戦争で「冥界の住人」を増やすことから)
ちなみに”オリュンポス十二神”にはもうひとりアテナという「軍神」がいるが、アテナの方が思慮深く優れており、戦場においても恩恵をもたらす神とされ、信仰も圧倒的に多い。
そのため「ギリシア(ギリシャ)の軍神」と言えばアテナのことを指す方が多い。
女神転生シリーズにおいて
初登場はおそらく『真・女神転生Ⅱ(1994年)』。
中級レベルの”破壊神”として登場。
以降のシリーズも中級レベルの”破壊神”といった感じで登場するが、メガテンに登場する『ギリシア(ギリシャ)神話』の神の中では最弱。
顔は良いが、中身最悪の残念なイケメンである。
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